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2026-07-15 00:00:00 更新

アンモニア燃料を用いた陸用発電向けレシプロエンジンの実証試験を開始

2026年07月15日 プレスリリース

資源・エネルギー・環境

アンモニア燃料を用いた陸用発電向けレシプロエンジンの実証試験を開始

~低炭素化ニーズに応える電源ソリューションの拡充を目指す~

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IHIのグループ会社である株式会社IHI原動機(以下「IHI原動機」)はこのたび、6,000kW級のアンモニア燃料機関を中心とした陸用発電実証試験プラントをIHI原動機太田工場(群馬県太田市)に設置し、稼働を開始しました。IHI原動機では、舶用アンモニア燃料機関で先行して培ってきた技術を展開し、アンモニア燃料比率およびGHG(温室効果ガス)削減率90%以上を実現する、陸用発電向けアンモニア燃料レシプロエンジンの開発に取り組んでいます。このたびの実証試験では、付帯設備を含む発電システム全体としての安全性・運用性を検証します。2026年度中に試験を完了し、2027年度中の商用販売開始を予定しております。

実証試験プラント外観

IHIグループは、アンモニアのサプライチェーン構築と燃料利用技術の両面から、アンモニアバリューチェーンの拡大に取り組んでいます。火力発電所向けボイラのアンモニア燃料転換、アンモニア専焼ガスタービンの開発に加え、さらに、アンモニア燃料レシプロエンジンを陸用発電分野へ展開することで、国内外のお客さまの低炭素化ニーズに応える電源ソリューションの拡充を目指します。

本発電システムは、国内産業向け電源のほか、国内外の離島、データセンター、鉱山、工業団地など、より高効率な低炭素電源を必要とするお客さまへの導入を想定しております。特に、重油や軽油を使用する既存のディーゼルエンジン発電設備を段階的に低炭素化する選択肢として、アンモニア燃料の需要創出につなげていきます。

本実証設備で試験運用を行う機関は、内航船向け主機関として開発した1.6MW級28ADF(*1)をベースに6MW級へ大型化する、陸用発電向けのアンモニア・重油デュアルフューエル機関です。V型機関への拡大設計に加え、外航船向け補機である25ADFの開発で得られたアンモニア燃料機関の発電制御技術を取り入れています。アンモニア燃焼モードと重油専焼モードでの運転が可能であり、アンモニア燃料比率およびGHG削減率はいずれも90%以上の達成を目標としています。

実証試験では、アンモニア燃料機関単体の性能確認に加え、燃料供給設備、排気後処理設備、漏洩対策を含む発電設備全体としての安全性・運用性を検証します。実用化を見据え、設置の柔軟性と省スペース性を考慮したエンクロージャを採用し、万が一アンモニア漏洩が発生した場合でも、漏洩をエンクロージャ内に留め、除害するシステムを備えるなど、お客さまが安心して使用できるシステムとしての検証を進めます。

IHI原動機は、陸用向けアンモニア燃料機関における2030年代以降のアンモニア利用拡大を見据え、アンモニア利活用技術と燃料需要の双方を創出することで、IHIグループとしてアンモニアバリューチェーンの早期拡大に貢献していきます。さらに将来的には、CO2排出ゼロの実現に向け、アンモニア燃料による専焼機関の開発にも取り組んでまいります。

(*1)28ADFは、商用利用を前提とした世界初のアンモニア燃料タグボート「魁」の主機として開発したアンモニア燃料混焼機関です。2024年2月に初号機を出荷し、同年8月に「魁」が竣工、2025年3月に実証航海を完了しました。アンモニア燃料混焼率およびGHG(温室効果ガス)削減率はいずれも90%以上、最大で約95%を達成し、排気中に含まれるアンモニアおよびN2O(亜酸化窒素)濃度は、排気後処理装置後でほぼゼロを達成しました。なお、28ADFおよび25ADF機関の研究・開発は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のグリーンイノベーション基金事業の支援により遂行されたものです。

【関連URL】
2025年3月28日プレスリリース
商用利用を前提とした世界初のアンモニア燃料タグボート「魁」の実証航海が完了
2026年2月24日プレスリリース
舶用4ストロークアンモニア燃料機関の開発が第60回機械振興賞「経済産業大臣賞」を受賞


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