2026 年 6 月 25 日
出光興産株式会社
次世代型地熱事業の創出に向け Quaise 社に出資出光興産株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:酒井則明、以下「当社」)は、地下深部の掘削を可能にするミリ波掘削技術※ 1を開発する Quaise Energy, Inc.(本社:米国テキサス州、以下「Quaise 社」)に、出光アメリカズホールディングス( 当社 100%子会社、以下「IAH」)を通じて、出資しました。当社は今回の出資を通じて、次世代型地熱技術およびそのビジネスモデルに関する知見の獲得を進めるとともに、Quaise 社が手掛ける地熱プロジェクトへの参画について検討します。
※ 1 ミ リ 波 掘 削 技 術:ミ リ 波( 高 周 波 の 電 磁 波 )を 照 射 し て 岩 盤 を 加 熱・溶 融 さ せ る こ と で 掘 削 を 行 う 技 術 。従 来 の 機 械 式 ド リ ル で は 困 難 と さ れ る 超 高 温・ 超 深 部 の 掘 削 を 可 能 に す る 次 世 代 の 掘 削 技 術 と し て 開 発 が 進め ら れ て い る 。
地熱発電は、地下のマグマなどによって熱せられた高温の水や水蒸気の 熱エネルギーを利用する発電方式です。太陽光発電や風力発電などとは異なり、天候に左右され ない安定した発電が可能です。 今後エネルギー需要の拡大が見込まれる中、 火山国である日本 には豊富な地熱資源があり 、地熱発電は 比較的安価で低炭素化に貢献する電源 として注目 されています。
Quaise 社は、次世代型地熱技術の一 つである強化地熱システム(Enhanced Geothermal Systems=EGS)※ 2への活用が期待される、独自のミリ波掘削技術 の商用化を進めています。ミリ波掘削技術は、最大 20km の深度にある 300~500℃の超高温域への到達を目指す技術です。従来の地熱開発技術(深度 1~2km、100~200℃)と比べ、同じ掘削地点から得られる熱エネルギー量を大幅に高められる点が特長です。これにより、 1 カ所あたりの発電規模を拡大でき、 発電所の大型化が可能となるため、 設備の集約によって建設・運転コストの低減が期待できます。また、従来型地熱が地下に自然に存在する熱水や蒸気を利用するのに対し、次世代型地熱技術では、地下深部の高温の岩盤に人工的に割れ目を設け、水を循環させて熱を取り出します。 このため、地下に存在する熱水や蒸気 の有無に左右されにくく、開発可能な地域の拡大や 立地条件の制約緩和が期待されます。こうした特長から、エネルギー安全保障の向上への貢献も見込まれています。
当社は 1973 年の第 1 次オイルショック以降、地熱資源開発に取り組んできました。大分県では 1996 年に九電みらいエナジー株式会社 滝上発電所への蒸気供給事業を開始し、2017 年には滝上バイナリー発電所の単独操業を開始しました。さらに現在は、秋田県において他社と共同で地熱発電所の建設を進めています。また、地熱エネルギーの開発は、2026年 5
月に発表した中期経営計画(2026-2030 年度)において、2030 年度に向けた低・脱炭素事業への取り組みの一つと位置付けています。当社は、Quaise 社との協業を通じ、次世代型地熱発電事業への参画を目指し、検討を進めていきます。
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https://www.idemitsu.com/jp/news/2026/260625_1.pdf