横浜市水道局と東京電力パワーグリッド、共同検針の実証をスタート
~ 電力スマートメーター通信網を活用した水道スマートメーターの導入 ~ 令和7年10月23日
横浜市水道局
東京電力パワーグリッド株式会社
横浜市水道局と東京電力パワーグリッド株式会社(以下「東電PG」)は、令和7年10月から一部の住宅等に水道スマートメーター※1を設置し、東電PGの通信ネットワークを活用した共同検針の実証をスタートしました。
1.本実証の概要
(1)実証の目的
令和6年度から横浜市水道局施設内で実証実験を行い、IoTルート※2の信頼性検証をめてきました。
今回、水道を使用する一部の住宅等に水道スマートメーターを設置し、その成果・課題の抽出を行います。
【想定する成果・課題】
① 共同住宅、戸建住宅、店舗など多様な設置環境における通信の安定性の検証
② 悪環境下(水道メーター埋没等)における通信の安定性および最適な通信方式の確立
③ 従来の水道メーターから水道スマートメーターへの効率的な交換方法の確立 等
<共同検針のイメージ>
(2)実施場所・導入戸数
区域 設置場所 設置戸数 設置時期
保土ヶ谷区
戸建、店舗、共同住宅 94戸 令和7年10月設置済
共同住宅 91 戸 令和7年12月中旬
西区 共同住宅 607 戸 令和7年10月設置済
中区 共同住宅 219 戸令和9年設置予定
(3)実施内容
令和9年設置予定 従来の水道メーターを水道スマートメーターに交換し、電力スマートメーターを通じて東電PGの通信ネットワークを利用することで自動で検針データを送信します。
なお、一定期間は検針員による検針を併用し、データの信頼性を検証します。
2.今後の展開
横浜市水道局は、水道スマートメーターの導入により得られるデータを活用し、使用水量の見える化や漏水の早期発見などの市民サービスの向上を図るため、令和10年度から市内全域への導入を開始します。導入にあたっては、東電PGとの共同検針に加え、令和元年より実証実験を行っている携帯キャリア通信による自動検針のそれぞれの特性を活かし、効率的かつ効果的な展開を進めていきます。
東電PGは、横浜市水道局と連携し、IoTルートを活用した共同検針サービスの実現に向けて、技術面および運用面の両側面から検証を行うとともに、データの利活用についても推進することで、社会全体のコスト低減に貢献してまいります。
【参考】
<共同検針の主な特徴>
共同検針とは東電PGの通信ネットワークを利用し、水道メーターの指針値を水道局に自動送信する仕組みです。
東電PGエリア内においては電力スマートメーターの全数設置が完了していることから、新たな通信ネットワークを構築することなく、水道メーターデータの送信が可能になります。
また、一般的な住宅地、共同住宅等においては、水道メーターと電力スマートメーターの距離が近いことから安定的な通信の実現が期待できます。
※1 水道スマートメーターとは
水道スマートメーターとは、遠隔での検針値等の水量データの取得や指定された時間 間隔でのデータ送信などができる水道メーターのこと
※2 IoTルートとは
水道・ガスメーター等から電力スマートメーターへのアクセスルートのこと
以 上