【解説】 レジリエンス社会の実現に向けた リスクファイナンスの国際標準規格策定への挑戦 ―防災、気候変動適応、経済安全保障、産業サプライチェーン、 社会インフラ、スマートシティ領域等におけるリスクファイナンス国際標準規格の策定ー
1 防災に関する標準化活動について 防災国際標準規格は、国連防災世界会議の
「仙台防災枠組2015-2030」を生かすべく、日本が主導して開発する防災関連のISO国際規格群のこと。この防災の標準化では、先進国及び発展途上国の異なる状況、現インフラの補強及び新インフラの導入、一つの地域及び複数の連携した地域、を考慮して、コミュニティインフラの活用による防災の基本枠組み、及び関連する個別の防災技術・サービスを検討しています。
防災国際標準規格は、2020年度頃に企画、構想がなされ、国内委員会が組織されました。その後は国際舞台ISOに活動の場を移し、世界中で標準規格獲得の競争がなされいてる
「Sustainable cities and communities
」を中心に防災国際標準の規格開発を進めてきました。
2024年に
「防災の概念」規格が発行に⾄り、この基本的考え方の下、事前防災投資を促すファイナンスのための
「リスクファイナンス規格」、事前防災投資を支えるデータ基盤のための
「防災情報規格」といった、基盤的な規格の開発作業が進捗しています。また、個別分野として、地震計・スマートメーター、災害食といった個別防災事業分野の規格化も進みつつあります。これまで体系化されてこなかったこれら防災国際標準規格が、徐々にパーツが揃い下記の体系となりつつあります。
「防災の概念(ISO37179)」規格が謳う「事前防災投資」の基本的考え方の下、「ファイナンス(ISO37116)」
「防災情報(ISO37193)」という2つの基盤的な国際規格の活用が、
日本の防災ソリューションの需要拡大を後押しすること、さらに具体的に、個別防災ソリューション分野の規格が、その分野での具体対応を後押しすることを目標としています。
公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.dbj.jp/upload/dbj_news/docs/79add829af10f7685fe01ee52b9f1638_1.pdf