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2025-06-23 11:30:00 更新

オマーンLNGとメタネーションプラント建設に向けた技術検証や設計業務等の契約を締結 ~ 商業プラントのConcept StudyおよびパイロットプラントのPre-FEED ~

2025 年6月23日


オマーンLNGとメタネーションプラント建設に向けた
技術検証や設計業務等の契約を締結
~ 商業プラントのConcept StudyおよびパイロットプラントのPre-FEED ~


カナデビア株式会社は、このほど、オマーン政府や日本の商社などが出資するオマーン国のLNG事業会社Oman LNG LLC(以下、OLNG)と、オマーンでの将来的な商業メタネーション※プラント建設を視野に入れた Concept Study およびパイロットプラント建設に関する PreFEED(Preliminary-Front End Engineering and Design)契約を締結しました。


【2025年6月20日に開催された「LNG産消国会議2025」での契約締結発表セレモニーの様子】 (右から武藤 容治経済産業大臣、オマーンLNG Hamed Al Naamany CEO、当社 山本 淳一執行役員・脱炭素化事業本部長) オマーン国は、太陽光や風力などの再生可能エネルギー適地に恵まれていることから、「Oman Vision 2040」及び「国家グリーン水素戦略」などでは再生可能エネルギーを活用したグリーン水素の生産をエネルギー戦略の中心に位置づけています。また、同国のNet Zero Programでは、排出されたCO2を再利用したCCU(Carbon Capture and Utilization)の活用を追及しており、当社が有するメタネーション技術は、同国国家グリーン水素戦略に沿った炭素循環型社会の実現に資するものです。


OLNGは、排出されたCO2をグリーン水素の活用によって「e-methane(e-メタン=合成メタン)」に転換する商業メタネーションプラントの建設を目指しており、その規模はe-メタン生産量として世界有数の18,000 N㎥/h(年産110,000トン)です。Concept Studyでは、商業メタネーションプラント建設に向け、水素やCO2、e-メタンの製造や処理に関する様々な技術的検討や経済性検討を実施し、構成機器の検証を通じてコンセプトを確立します。また、Pre-FEEDでは、商業メタネーションプラント建設の前段階として建設が計画されるパイロットプラント(eメタン生産量:1,200N㎥/h、年産7,400トン)について、概念設計や見積検討およびグリーン水素を利用したライフサイクルコストの評価などの業務を行います。


パイロットプラントは、当社が技術を有する海水を真水に変えるための海水淡水化装置、真水から水素を発生させるための水電解装置、水素とCO2を反応させe-メタンを生産するメタネーション装置などから構成され、Pre-FEED ではそれらに関わるスケーリングや構成要素の確立、EPC(設計・調達・建設)費用の試算などを行います。


当社は、1970 年代以降、中東において海水淡水化プラント建設で豊富な実績を有し、現在は100%子会社であるOsmoflo Holdings Pty Ltd(オーストラリア)が中東で水処理事業を展開しているほか、100%子会社であるKanadevia Inova AG(スイス)を通じて、ごみ焼却発電プラントの分野でも中東に貢献しています。本Concept Study およびPre-FEED 契約締結に当たっては、当社グループのプラント建設能力に加え、海水淡水化、水電解、メタネーションに関わる技術を包括的にグループ内に有することで全体システムの最適な設計や建設が可能であることが、OLNGから高く評価されました。


日本とオマーン国の両政府は、2022年12月に「水素・アンモニア及びメタネーションを含むカーボンリサイクルに関する協力覚書」を交わしており、その協力覚書に基づいた取り組みとして、当社とOLNGは2024年3月に「メタネーションの事業化に向けた協力覚書」を交わしています。


本Concept Study およびPre-FEED 契約は、両政府の協力覚書を具現化する商業メタネーションプラントの実現に道筋をつけるものです。日本とオマーン国は、2050 年までに温室効果ガス排出量ネットゼロ達成を目指していますが、当社は、グループの力を結集して本件に取り組み、メタネーションの社会実装を通じて、地球規模の脱炭素化に貢献してまいります。


※ メタネーション:本件では、サバティエ反応メタネーションを採用。科学者ポール・サバティエが1911年に発見した化学反応で、二酸化炭素と水素からメタンを合成する。触媒を充填した反応容器内で水素と二酸化炭素を反応させ、天然ガスの主成分であるメタンを合成する技術。


なお、本件の概要は次のとおりです。


1.契約先:Oman LNG LLC(オマーン)


2.内 容:商業メタネーションプラントに関するConcept Studyおよび e-メタン生産量1,200N㎥/hのパイロットプラント建設に関するPre-FEED


3.期 間:約1年間


(終)

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情報提供:JPubb

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