2025年5月1日

東京電力パワーグリッド株式会社

一部の専焼バイオマス発電所への誤った出力制御について [東京電力パワーグリッド株式会社]

当社は、一部の専焼バイオマス発電の事業者さま（1カ所、制御量：3,000kW程度）に対し、4月27日10時から16時の間、誤った指令により、当該発電所の出力を制御していたことを確認しました。

当社は、2024年度から日本版コネクト＆マネージメントシステム※1で出力の制御を行う運用を開始しており、前日時点で制御が必要な際は、本システムにより事業者へ連絡を行っております。

4月27日の需給想定については、前日の26日時点で当社サービスエリアにおける発電量が需要想定を上回る状況であったことから、優先給電ルール※2に基づき、同日、当該システムにて再生可能エネルギーに該当しない一部の非調整電源※3事業者に対し、出力を制御する指令を実施しました。

その後、27日になり、需要想定が前日想定より減少したことを受け、追加で再生可能エネルギーに該当しない非調整電源事業者に対し、当該システムを用いず個別に出力を制御する指令を実施しましたが、4月30日、27日に出力を制御する指令を実施した事業者に再生可能エネルギーに該当する専焼バイオマス事業者が含まれていたことを確認しました。

この度、当社の誤った出力を制御する指令によりご迷惑をおかけした発電事業者さまに対し、深くお詫び申し上げます。

当社は、本件について大変重く受け止めており、今後、同様の事案が発生しないよう、速やかに原因究明を行い、再発防止策を講じてまいります。

※１：日本版コネクト＆マネージメントシステム
再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、送電系統容量を超過しないように当該系統電源の出力を制御する系統混雑制約と当社サービスエリア内の発電が需要を上回らないように電源の出力を制御する需給バランス制約の２つ機能を持つシステムです。当社が調整力としてあらかじめ確保していない火力電源・バイオマス、太陽光・風力の電源に対して、出力を制御する指示を行う機能を有しています。

ただし、今回の事象のような当日に急遽、需要想定が前日想定から減少し、需給状況の悪化が見込まれる場合においては、システム外で個別に制御を指示することがあります。

※２：優先給電ルール
電力の需要と供給量のバランスを保つため、法令等であらかじめ決められた制御を行う順番で、制御の順番には各発電設備の発電コストや技術的特性が関係しています。

※３：非調整電源
一般送配電事業者と調整に関する契約を未締結の電源等または一次調整力の調整機能のみ契約を締結する電源等を指します。

以上