2025 年 4 月 24 日
朝霧バイオガス発電事業への出資参画について 当社グループ初の国内バイオガス発電事業参画 静岡ガス株式会社(代表取締役 社長執行役員 松本尚武)のグループ会社で、電力事業を展開する静岡ガス&パワー株式会社(代表取締役 藤田猛)は本日、株式会社鴻池組、株式会社九電工、富士バイオテック株式会社、株式会社 KS バイオマスエナジーの 4 社で構成される朝霧バイオガス合同会社・朝霧バイオパワー合同会社(以下「本事業会社」)に出資し、静岡県富士宮市朝霧地区におけるバイオガス発電事業(以下「本事業」)に参画します。
本事業は、日本有数の酪農地帯である静岡県富士宮市朝霧地区において排出された牛糞や食品残渣等を原料としています。畜産廃棄物は通常、堆肥化処理されますが、本事業ではメタン発酵処理を行い、生成したバイオガスを回収して、熱供給および発電に利用します。生み出された熱はメタン発酵設備等の運転に再利用し、発電した電気は FIT 制度(固定価格買取制度)により売電します。商用運転開始は 2026 年 3 月を予定しています。
【事業の意義】 ・廃棄物等からのエネルギー創出や資源化を推進することで、CO2削減効果が見込まれる点
・国内初となるバッチ式の乾式メタン発酵設備※1を利用しており、この発電方式は消化液処理・排水処理が不要であることから、環境負荷が少ない点
・静岡県における、食品ロスの削減や循環型社会の形成等、地域課題解決の一つとなる点 静岡ガスグループは今後もカーボンニュートラル社会の実現を後押しし、地域社会の発展に貢献してまいります。
【事業概要】 発電所の名称
(仮称)朝霧高原バイオガス発電所
事業会社
朝霧バイオガス合同会社(産廃事業会社)
朝霧バイオパワー合同会社(発電事業会社)
出資会社
株式会社鴻池組、株式会社九電工、静岡ガス&パワー株式会社、富士バイオテック株式会社、株式会社 KS バイオマスエナジー
事業予定地
静岡県富士宮市根原(富士バイオテック株式会社敷地内)
事業内容
朝霧バイオガス合同会社:農産物処理加工(牛糞・食品残渣)
朝霧バイオパワー合同会社:バイオガス発電
設備
発酵槽 :ドイツ BEKON 社製 バッチ式乾式メタン発酵設備
発電設備:ドイツ 2G 社製 CHP ガスエンジン発電装置※2
年間処理能力
牛糞:14,200t、食品残渣:13,600t
発電出力
546kW
年間発電量
4,560MWh(一般家庭年間平均消費電力量の約 1,000 世帯分)
【設備の構造】 ※1 連続式ではなく一つのサイクルで一定量の発酵工程を水分が少ない環境で生成するメタン発酵設備。通常の乾式メタン発酵に比べて、処理する原料の量が増え、効率が向上する。
※2 CHP は「Combined Heat and Power」の略。コージェネレーションシステムとも呼ばれ、天然ガス、石油、LP ガスなどを燃料として使用し、発電と熱供給を同時に行うシステム。(今回は燃料にバイオガスを使用)
以上