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2025年3月28日
NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)
NEDOの「グリーンイノベーション基金事業/大規模水素サプライチェーンの構築/水素発電技術(混焼、専焼)の実機実証」(以下、本事業)において、関西電力株式会社は、2025年4月から姫路第二発電所での水素混焼発電の実証(以下、本実証)を開始します。
本実証では、姫路第二発電所の既設大型ガスタービン発電設備を活用し、水素発電の運転・保守・安全対策などの、水素発電に関する運用技術の確立を目指します。
実証に用いる水素は、主に発電所構内に設置した水電解水素製造装置による製造を予定し、発電所構外で製造された水素も一部受け入れを予定しています。なお、事業用大型ガスタービンを活用した、混焼率30%(体積比)の水素混焼発電は日本初の取り組みとなります。
さらに、大阪・関西万博開催期間中に本実証で発電した電力の一部を万博会場へ供給する予定です。
NEDOと関西電力は、本事業を通して2050年カーボンニュートラルへの道筋を示し、発電分野における温室効果ガスの排出量削減に貢献していきます。
図1 姫路第二発電所の水素混焼発電実証設備
水素の社会実装を促すためには、供給設備の大型化を通じた供給コストの削減と、大規模な水素需要の創出を両輪として同時に行うことが求められます。ガスタービンを用いた水素発電は、大規模な水素需要を創出することが可能であることに加えて、カーボンニュートラル時代における電源のオプションの一つであり、調整力として系統の安定化にも寄与できます。日本企業は、燃焼速度の速い水素の燃焼を水素タービンの中で制御する技術開発で先行するなど、海外企業に対して競争優位を持っています。しかし、まだ大型の実機で安定燃焼性の実証が完了していないといった課題があります。
このような背景の下、関西電力は2021年度から本事業※1の一環で、既設火力発電所を活用した水素混焼発電に関する技術開発に取り組んできています。
本事業では、これまで事業全体のFS(フィージビリティスタディ)を行い、想定される技術課題やその解決方法の確認に加えて、水素発電に伴う火力発電所の改造範囲などについて詳細な検討を行いました。その後、水素混焼率30%(体積比)を最大とした水素発電設備、および実証に必要となる関連設備の設計・製作・据付作業を進めてきました。このたび、2025年3月末で上記作業が完了する見込みです。
図2 水素混焼発電実証の概要
上記作業の完了後、2025年4月から姫路第二発電所における水素混焼発電の実証開始を予定しています。具体的には、姫路第二発電所の既設大型ガスタービン発電設備5号ユニット(定格出力:48.65万kW、コンバインドサイクル発電※2)を活用した本実証を通して、水素発電の運転・保守・安全対策など、水素発電に関する運用技術の確立を目指します。実証に用いる水素は、主に発電所構内に設置した水電解水素製造装置による製造を予定し、発電所構外で製造された水素も一部受け入れを予定しています。なお、事業用大型ガスタービンを活用した、混焼率30%(体積比)の水素混焼発電は日本初の取り組みとなります。また、大阪・関西万博開催期間中に本実証で発電した電力の一部を万博会場へ供給する予定です。これにより、2050年カーボンニュートラルへの道筋を示し、発電分野における温室効果ガスの排出量削減に貢献します。
NEDO 水素・アンモニア部 TEL:044-520-5261 E-mail:gi_hydrogen[*]ml.nedo.go.jp
NEDO 経営企画部 広報企画・報道課 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press[*]ml.nedo.go.jp
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