2025 年3月21日
Kanadevia Inova、アイルランドのO&M企業を買収へ
~ ごみ焼却発電プラントの運転・維持管理業務を継承 ~ カナデビア株式会社の100%子会社で、ごみ焼却発電プラントやバイオガスプラントの設計、建設、保守、運営などを手がけるKanadevia Inova AG(スイス、以下、Inova)は、このほど、アイルランド・ダブリンのごみ焼却発電プラント運転会社であるEncyclisエンサイクリス Ireland Operations Ltd.(以下、EIOL)を買収することについて、EIOLの親会社であるEncyclisエンサイクリス Bidcoビドコ Limited との間で、合意契約書であるShare Purchase Agreement(SPA)を締結しました。
なお、買収の完了は、2025年夏頃を予定しています。
EIOLは、ダブリン・プールベッグにおいて、Inovaが設計、建設し、2017年から稼働しているごみ焼却発電プラント(ごみ処理量:600,000トン/年、発電出力68.8MW)の運営を担っています。運営期間は2062年までの45年間であり、既に7年が経過していますが、残り38年間の運転・維持管理業務をInovaグループとして引き継ぎます。
また同時に、プラントの処理量を15%増加させ、690,000 トン/年とするアップグレード工事も請け負います。同ごみ焼却発電プラントは、約115,000世帯への電力供給と、約50,000世帯に地域暖房を提供可能ですが、プラント規模の拡大に伴う発電能力のアップグレードにより、これらの数値はさらに増加する見込みです。
プラントのアップグレードはInovaの強みの1つであり、プラント所有者の資産価値を高め、資産運用リスクを軽減するという観点から、プロジェクトファイナンス事業が多く、ごみ焼却発電プラントの成熟市場である欧州では重要な能力です。
Inova は近年、従来からのEPC(設計・調達・建設)事業だけでなく、運営やメンテナンス等の継続的事業を戦略的に拡大してきました。これにより、Inova の売上高に占める継続的事業の割合は2024 年度には約30%まで拡大する見込みです。
2010 年末に Inova が当社グループに加わって以来、当社とInova は一体となってグローバルに事業展開を進めてきました。2010年当時、Inovaは売上高300億円規模の会社でしたが、現在は欧州で圧倒的なシェアを握り、売上高も2024年度は約2,200億円に拡大する見通しです。当社とInovaは、2024 年10月1日にそれぞれ商号を変更しましたが、ごみ焼却発電分野のトップランナーであるカナデビアグループとして、引き続き一体となって事業展開を進めてまいります。
なお、EIOLの概要は以下のとおりです。
1. 会 社 名:Encyclis Ireland Operations Ltd.
2. 所 在 地:10 Earlsfort Terrace, Dublin 2
3. 事業内容:ダブリン廃棄物発電施設の運転・維持管理
4. 設 立:2007年
5. 売 上 高:約3,250万€(2023年12月期)
6. 従業員数:約60名
(終)