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-エネルギー削減率約30%達成(従来比)-
2025年02月03日
東急建設株式会社(本社:東京都渋谷区、社長:寺田光宏、以下当社)とMDI株式会社(本社:川崎市川崎区、社長:岩澤賢治)は、共同で研究開発した「(仮称)データセンター向け空冷サーバー及び液冷サーバーハイブリット冷却システム」において、従来のフリークーリング※1に比べて約30%のエネルギー削減を達成しました。次世代データセンターの省エネルギー・脱炭素に貢献する新しいフリークーリングシステムとして提供を開始します。
※1 フリークーリング
中間期・冬期など外気温度が低い時に、冷凍機を使用せず冷却塔を熱源として利用するシステム
AI技術などの飛躍により、コンピューターサーバーが設置されるデータセンターのラックの熱密度が著しく増大しています。また、異常気象の影響等により、冷却に必要なエネルギーが増大しています。
こうした中で両社は、熱交換効率を高めた熱交換器と冷却性能を高めた冷却塔とを組み合わせたフリークーリングを主とする冷却装置を開発し、フリークーリング期間を長くすることにより、チラー装置の稼働を抑える実施検証をおこないました(特許出願中)。
従来の冷却塔は、一般的なアプローチ温度差は7℃、チラーの運転日数が年間141日となるのに対し、本システムは、温度差3℃、運転日数86日と短く、大幅なエネルギー削減効果を確認できました。
この削減効果は、一般的なチラー設備を用いた冷却システムとの比較では70~80%のエネルギー削減となり、従来型フリークーリングを採用したシステムと比較して約30%のエネルギー削減となります。データセンターのエネルギー指標となるPUE値※2において、一般的なデータセンターの1.4を下回る1.21となる画期的な省エネルギーシステムです。
※2 PUE
データセンター(DC)やサーバールームのエネルギー効率示す指標の一つ。米国環境保護庁(EPA)、データセンターの省電力化を推進する業界団体『The Green Grid』なども奨励する指標である。一般に電力効率が悪いデータセンターはPUEが2.0以上であると言われている。一般的なデータセンターで1.5~2.0程度。効率が良いとされるのは1.5よりも小さな数値の場合である。「データセンター業におけるベンチマーク制度」においては、PUEl.4以下が目標水準。
■(仮称)データセンター向け空冷サーバー及び液冷サーバーハイブリット冷却システム」の主な特徴
・液と液との熱交換器の熱交換効率の向上
・液と空気との熱交換効率の向上
・高効率な冷却塔による冷却性能の向上
・上記3つの高効率化の組合せにより、循環水量と搬送エネルギーの削減となり、従来システムよりエネルギー削減率約30%を実現
当社は、データセンター向けの冷却システムに加え、年間空調が求められるインダストリアル工場向けや、製造エリア毎の暑熱対策としても活用できる新しいフリークーリングシステムを提案することにより、省エネルギー・脱炭素に貢献していきます。
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経営戦略本部 コーポレート・コミュニケーション部 西田
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