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環境省は、「(仮称)いちき串木野市及び薩摩川内市における風力発電事業(改定版)環境影響評価準備書」(合同会社NWE-09インベストメント)に対する環境大臣意見を経済産業大臣に提出した。
環境大臣意見では、
(1)本事業の工事計画は、土工量が著しく多くなっているとともに、多量の残土の一部を対象事業実施区域内に設置する土捨場にて処分する計画となっていることから、切土量及び盛土量を可能な限り少量化し、土捨場について工事計画の見直し等により土地の改変を最小限に抑制すること
(2)対象事業実施区域及びその周辺は、クマタカのペアの飛翔が複数確認されていることから、クマタカの生息状況の事後調査においては、繁殖状況やクマタカの干渉行動(排他的行動)に着目しての実施、調査の頻度を現状計画よりさらに増やし、より精緻な情報を把握するとともに、目視確認以外にもレーダーやカメラ等の機器等の活用も検討すること
(3)対象事業実施区域内では、エビネ属を含む重要な植物が確認されているため、重要な植物への影響を回避又は極力低減するための更なる確認、検討を進めること
等を求めている。
環境影響評価法及び電気事業法は、出力50,000kW以上の風力発電所の設置又は変更の工事を第一種事業とし、経済産業大臣は、事業者から提出された環境影響評価準備書※1の審査に当たって、環境大臣の意見を聴かなければならないこととされている。
本件は、「(仮称)いちき串木野市及び薩摩川内市における風力発電事業(改定版)環境影響評価準備書」について、この手続に沿って経済産業大臣に対して意見を提出するものである。
今後、事業者は、環境大臣の意見及び関係地方公共団体の長の意見を受けた経済産業大臣勧告等を踏まえ、法に基づく環境影響評価書の作成等の手続が求められる。
※1 環境影響評価準備書:環境影響評価の結果について環境の保全の見地からの意見を聴くための準備として、調査、予測、評価及び環境保全措置の検討を実施した結果等を示し、環境の保全に関する事業者自らの考え方を取りまとめた文書。
鹿児島県薩摩川内市及びいちき串木野市において、最大で出力72,000kWの風力発電所を設置する事業。
・ 事業者 合同会社NWE-09インベストメント
・ 事業位置 鹿児島県薩摩川内市及びいちき串木野市(対象事業実施区域面積 約540ha)
・ 出力 最大72,000kW(単機出力 4,300kW×18基程度)
【配慮書の手続】
・ 公表 令和元年9月26日~同年10月28日(住民意見32件※2)
・ 鹿児島県知事意見提出 令和元年11月25日
・ 環境大臣意見提出 令和元年12月2日
・ 経済産業大臣意見提出 令和元年12月9日
【方法書の手続】
・ 縦覧 令和2年2月5日~同年3月6日(住民意見39件※2)
・ 鹿児島県知事意見提出 令和2年7月7日
・ 経済産業大臣勧告 令和2年7月29日
【準備書の手続】
・ 縦覧 令和6年6月21日~同年7月22日(住民意見50件※2)
・ 鹿児島県知事意見提出 令和6年12月24日
・ 環境大臣意見提出 令和7年1月31日
※2 環境の保全の見地からの意見の件数
環境省大臣官房環境影響評価課環境影響審査室
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情報提供:JPubb