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2024年12月25日
ニュースリリース
当社は、AIを活用したマンション併設蓄電池の統合制御を2024年12月より開始いたしました。経済産業省の「令和5年度 分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業(※)」で開発を進めてきたリソースアグリゲーションシステム(以下 RAシステム)の本格稼働で、VPP(仮想発電所、以下 VPP)による市場参入を目指します。
◾️VPPとは
VPPとは、従来型の大規模発電所(集中電源)に依存したエネルギーシステムに対して、地域に点在する分散型エネルギーリソース(以下 DER)をIoT技術で統合し、仮想的に1つの発電所として機能させる仕組みです。太陽光発電設備や蓄電池、需要設備を遠隔制御することで、電力の発電、蓄電、消費を効率化し、需給バランスを調整します。これにより、エネルギー利用の最適化と効率的な電力供給が可能となります。
◾️VPP運用の背景
近年、再生可能エネルギーの導入拡大に伴い、電力の安定性の担保とシステム運用の柔軟性が求められています。この課題に対応するための有力な手段として注目されているのがVPPです。VPPは、DERを効率的に統合・制御することで、電力需給の調整を可能にし、再生可能エネルギーの活用拡大や電力の安定供給を実現します。また、日本全体で進められている脱炭素化の推進にも大きく寄与します。
当社では、マンション向け防災サービスの一環として、非常時に棟内設備への電力供給を確保するため、蓄電池の設置を進めてきました。この度、これらの蓄電池を統合制御しエネルギーマネジメントを可能にする当社独自のシステムの開発が完了し、運用を開始する運びとなりました。
◾️当社独自のRAシステムについて
当社は、電力小売や一括受電事業で培ったノウハウとパートナー企業のAI制御技術を組み合わせ、マンション等の需要家に併設した蓄電池を最適に運用し、収益を最大化するRAシステムを開発してきました。
〈RAシステムの特徴と機能〉
・収益を最大化する充放電制御
当社のRAシステムは、蓄電池を活用して需要家施設の電力消費量を最適化し、ピークカットや自家消費による電気料金の削減を実現します。また、日本卸電力市場(JEPX)、需給調整市場、容量市場といった多様な市場取引を組み合わせ、収益を最大化する充放電制御計画を自動で立案します。さらに、入札や落札結果を反映した計画に基づき、リアルタイムの情報を活用しながら、充放電を的確にコントロールする高度な自動運用を可能としています。
・高度な予測と全体最適化
RAシステムは、需要家施設の消費量や自家消費型太陽光発電の発電量、さらには市場価格を予測し、これらのデータを基に最適化した計算を行います。これにより、収益性や効率性を最大限に引き出す最適な充放電計画を立案します。この高度な予測技術と複雑な計算能力が、エネルギー利用の高度化につながります。
◾️今後の展開
今後、制御対象となる蓄電池の設置をさらに推進し、扱う電力量を増やすことでVPPとして機能させ、需給調整市場や容量市場への参入を目指す構想です。VPPを通じて分散型エネルギープラットフォームを構築することで、日本全体のエネルギー安定化と脱炭素化に寄与してまいります。
※令和5年度 分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業への採択について
https://rezil.co.jp/news_release/406/
◾️関連リリース
「分散型エネルギーリソースの更なる活用に向けた実証事業」が完了
https://rezil.co.jp/news_release/1698/
情報提供:JPubb