美浜発電所3号機の原子炉起動と運転再開
(1次系冷却水クーラ海水系統戻り母管の減肉による原子炉手動停止) 2 024年11月19日
関西電力株式会社
美浜発電所3号機(定格熱出力一定運転中)において、10月10日にC-1次系冷却水クーラ※1の海水系統戻り母管※2で減肉および微小な穴を確認したことから、原因を調査することとし、10月15日にプラントを停止しました。
調査の結果、当該箇所は前回の定期検査においてポリエチレンライニング※3の剥離があり、キャビテーションによるエロージョン※4に対して耐久性が低いエポキシ樹脂系ライニングで補修していました。このことから、系統運転に伴ってライニングが剥がれ、当該箇所の配管母材が海水に接触したことで、配管内面から外面に向かい腐食・減肉が進行し、貫通に至ったと推定しました。
なお、当該配管については、ポリエチレンライニングが施された配管に取り替えることとしました。
※1:1次系のポンプやモーター等で発生した熱を除去するための冷却水を海水により冷却する機器
※2:1次系冷却水クーラ出口から海水を海へ放出する配管
※3:配管材料と海水が接触しないように配管内面を樹脂等でコーティングし腐食の 発生を防止するもの。
※4:液体の急激な圧力低下によって局部的に気泡が発生(キャビテーション)し、圧力 回復によって気泡が消滅する際に衝撃圧が作用し材料が損傷する事象
[2024年10月10日、10月15日、10月29日、11月14日 お知らせ済み]
当該配管について取り替えが完了し、当該系統が復旧したことから、 11月21日に原子炉を起動、同日に発電を再開する予定です。
以上