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2024-11-15 00:00:00 更新

北海道知事記者会見 2024年11月15日 - 【知事からの話題】 ●高病原性鳥インフルエンザへの対応 ●「ほっかいどう応援セミナー」の開催 【記者からの質問】 ●ヒグマ対策(1) ●ヒグマ対策(2) ●ヒグマ対策(3) ●再生可能エネルギー ●「年収の壁」見直し ●日本の世帯数の将来推計 ●観光振興を目的とした新税 ●ヒグマ対策(4)

知事定例記者会見(令和6年11月15日)

知事定例記者会見

  • 日時/令和6年11月15日(金)14:30~15:16
  • 場所/記者会見室
  • 記者数/18名(テレビカメラ1台)

会見項目

知事からの話題

  1. 高病原性鳥インフルエンザへの対応について
  2. 「ほっかいどう応援セミナー」の開催について

記者からの質問

  1. ヒグマ対策について(1)
  2. ヒグマ対策について(2)
  3. ヒグマ対策について(3)
  4. 再生可能エネルギーについて
  5. 「年収の壁」見直しについて
  6. 日本の世帯数の将来推計について
  7. 観光振興を目的とした新税について
  8. ヒグマ対策について(4)

知事からの話題

高病原性鳥インフルエンザへの対応について

話題1:「高病原性鳥インフルエンザへの対応について」のYouTubeはこちら

私から二点お話しさせていただきます。
一点目が、家きんにおける高病原性鳥インフルエンザへの対応についてのご説明であります。今回12日火曜日に旭川市で、採卵鶏を約4万4千羽飼養している農場で疑似患畜と確認されました。家きん飼養農場では、道内で今シーズン2例目の発生という状況であります。道では、11日月曜日に防疫計画を決定し、翌日の12日火曜日の1時から、速やかに殺処分等の防疫措置を開始いたしました。道職員に加えて、旭川市や近隣の町、さらには関係機関・団体の皆さまと連携、ご協力をいただきながら防疫作業を進めまして、13日水曜日の8時に殺処分については終了いたしました。現在は鶏舎の清掃・消毒、埋却作業を進めています。なお、防疫措置の詳細については、本日の夕方に対策会議を開催しますので、その中で説明させていただきたいと考えています。
本道では家きん農場2例目のほかに、野鳥の死骸などからも鳥インフルエンザの陽性が13例確認されています。特に今シーズンは感染リスクが極めて高い状況にあります。最大限の警戒を維持していくことが必要となっております。道内の養鶏事業者の皆さまに対して、発生状況の共有に加えて、日々の鶏舎周辺の消毒と防鳥ネットの確認など、農場への本ウイルス侵入防止対策の徹底について、再度、厳重な警戒と対応の呼びかけをお願いしたところでございます。
道民の皆さまには、死んでいる、弱っている鳥などの野生動物を見つけても、素手では触らないようにお願いしたいと思います。もし触ってしまったという場合は、手洗いを十分に行っていただくなど、冷静な対応をお願いいたします。また、死んだ鳥などを見つけたら、お住まいの振興局環境生活課にご連絡いただきたいと思います。
そして、流通している鶏肉、鶏卵は食べても安全ということでありますので、道産の鶏肉や卵を食べて、生産者の皆さまを引き続き応援いただければと思います。また、今回の防疫措置は、道内で流通する卵の価格や量などに大きな影響を及ぼすものではないということがありますので、道民の皆さまにおかれましては、冷静な対応をお願い申し上げます。道でも、ホームページやSNSなどで情報発信しています。報道の皆さまにもこの点ご協力いただいているところでございまして、引き続き情報発信のご協力をお願いいたします。道としては、地域の方々に安心していただくために、旭川市の発生農場における一刻も早い防疫措置の完了に向けて、引き続き対応してまいりますので、よろしくお願い申し上げます。
これが一点目です。

「ほっかいどう応援セミナー」の開催について

[配布資料:応援セミナーチラシ] (PDF 387KB)

話題2:「「ほっかいどう応援セミナー」の開催について」のYouTubeはこちら

二点目でございますけれども、11月18日月曜日でありますが、東京都におきまして「ほっかいどう応援セミナー」を開催させていただきます。このセミナーは、ほっかいどう応援団会議の活動の一環として、道内外の企業の皆さまに対して、市町村長や地域おこし協力隊の方々から、地域の魅力や応援を求める取り組みについてPRを行う場ということで実施させていただいています。令和元年から毎年実施しているというものです。
お手元に資料をお配りさせていただきました。10月に大阪府で開催させていただいて、今回は東京都ということです。対面式の開催では過去最多となる11の町村が参加いただけるということです。地域おこし協力隊の方々の、地域での精力的な活動につきましてもPRを行わせていただく予定です。また、少しでも有意義な交流をしていただくため、市町村プロジェクトPRセッション時には、会場にお越しの企業の皆さまなどにもご参加いただいて、リアルタイム投稿ツールを活用して双方向でのセッションを行わせていただきます。その後の交流会では、参加していただいている町村の特産品をはじめとする道産のワインや日本酒の試食や試飲も行う予定です。さらに今回、11月18日月曜日から24日日曜日までの間、北海道どさんこプラザ有楽町店、羽田空港店において、セミナー参加町村のPR、特産品が当たる抽選会も連動させて盛り上げていきたいと考えています。
市町村や地域おこし協力隊の方々が、道内外の企業の皆さまとの新しい連携の創出に向けて、活発に交流する場になるように取り組んでいきますので、皆さまのご理解とご協力をお願い申し上げます。
私からは以上です。

記者からの質問

「質疑応答」のYouTubeはこちら

(NHK)
ヒグマの話題についてお伺いします。昨日、北海道猟友会が自治体の出動要請に原則応じない方向も含めて検討しているというような話が明らかになりました。この問題に関しては、私の意見にはなるのですけれども、要請に応じる、応じないというような、そういう話ではなくて、先月の札幌高裁の判決も含めて、その駆除にあたるハンターの身をどのように守るのかというのが私はその本質的な話なのではないかと思っています。道においてもヒグマ管理計画が今改定されて、これから捕獲頭数をどんどん増やしていくという方向性が打ち出される中で、ハンターとの協力関係というのは欠かせないと思いますけれども、まず、この件に関する本質がどこにあると思っていらっしゃるのか、知事としてのお考えを伺えればと思います。
併せて、今月28日には召集されると言われている臨時国会の中で、市街地での発砲許可の見直しというような話が今、環境省でされていますけれど、その法案の提出も予定されているやに私はちょっと聞いています。そうした中で、ハンターに全ての責任が行くということのないように、例えばですけれど、現場のハンターの課題とかを知事が直接お聞きになったりとか、国への要望につなげていくとかということも、お考えとしてあるのかないのかということも含めて伺えればと思います。

(知事)
この問題についての認識ですけれど、まずはいろいろ動きがあったので、皆さんと共有していきたいと思います。昨日、新聞やテレビで報道がありましたので、北海道猟友会のほうから、そういった報道を踏まえてということでコメントが出されました。そのコメントの中では、従来から行っている市町村からのヒグマの駆除要請につきましては、誠実に対処することとしており、現時点でその方針に変わりはないということでコメントが出されましたので、現時点においてはそういうことです。また、道警察からは、道民の安全・安心を守るため、今後も引き続き自治体や関係機関、団体と連携して対応していくということで、これもコメントを出されたということで伺っています。ですから、こういった記事を受けて、まず、猟友会として現時点における方針に変わりはないということや、道警察からこういったコメントがあったということです。
そして、ヒグマ対策でありますけれども、市町村や捕獲従事者、警察などの関係者が緊密に連携して取り組んでいくことが重要だということで、この場でも重ねて申し上げてきました。道としては、市街地への出没対応訓練、振興局ごとに設置している鳥獣対策連絡協議会なども活用して、猟友会の方々のご意見をしっかりお聞きしていくことが大事だと思います。そして、関係者との共通認識を深めて、一層の連携を図って、捕獲従事者の皆さまが何よりも安心して有害捕獲ができるようにしっかり取り組んでいくということが大事だと思っています。これは私の考えというか、認識です。とにかく猟友会の皆さんが安心して対応していけるようにしていかなければいけませんので、各地域にこの協議会がありますから、そこをしっかり活用していくということです。
それと、ご質問の中にあった環境省のほうで現在、クマが市街地等に出没した際の対応について、安全かつ円滑にできるようにするということで、鳥獣保護管理法の改正の準備を進めているということです。この国会に提案がどうなるのかということは、まだ正式には決まっていないのではないかと思いますけれども、こういった報道もあって、この法案の改正の準備という状況もあるので、まず、猟友会の堀江会長とも状況を共有したのですけれども、これはできるだけ早く、環境省、環境大臣のところに行こうということとなりました。ただ、大臣がCOP(気候変動枠組条約締約国会議)で外遊ということなので、副大臣なり政務官なり大臣に代わる方に、この一連の報道、そして会長が、この法改正も含めて率直に思っていることを、法律を預かる担当の省庁である環境省のトップ、環境大臣がCOPでいないということなので、副大臣がその次なのだと思うのですけれども、法律を提案していくという状況もある中で、そこに行こうということで、会長もぜひ行きたいと、いろいろな悩みがあるので、直接お話ししたいということなので、ぜひ、できるだけ早くそれをやりたいと思っています。そして、地域の実情を伝えて、この現場の関係者が緊密に連携して、捕獲従事者が不安なく捕獲できる、そういう仕組みになるように、要望を一緒にしていくということが大事だと思っています。当然、道としても協議会などで、市町村などとも連携してそういった課題なども整理しながら対応していきますが、発砲の関係だとどうしても法律の関係になってきてしまうので、そこはやはり法案提出の流れで考えると、環境省になってくるので、まずそこをやっていきたいと思います。ただ、(要望は)現在調整中です。昨日、この報道を受けてから、環境省としても、この問題、非常に北海道の状況を注視ということで、確か今日ですか、大臣がご発言されたと思うのです。ですから、ぜひ、環境省におかれては、具体的に会えるかどうか調整しているのですけれど、猟友会の会長がぜひ国に聞いてほしいということをお話しされていますので、大変お忙しいと思うのですが、何とかお時間をいただいて、直接お話を聞いていただいた中で、今後の法案提出にも活かしていただけるべく、私も一緒に、これはできるだけ早く行ければと思っています。また、調整がついたら、マスコミの方にもお知らせしたいと思っています。今の時点で、会いますよとか、会いませんよとか、そういうのものは来ていないのですが、私は会っていただいたほうがいいのではないかと思っていますので、これをお願いしていきたいと思っています。

(NHK)
追加で、今知事のお話の中で、いわゆる、ハンターが安心してちゃんとできる場をというお話があったと思うのですけれど、この知事の考える安心というのは、例えば、それこそ堀江会長の話で言わせると、今、責任がそのハンターだけに押し付けられているような状況というものを何とかしたいというのが、多分堀江会長のお考えなのだろうなと私は思うのですけれど、行政と警察と猟友会の三者が一緒になってやるべき話ということで考えると、安心して撃てるというのは、つまり警察も行政も含めて、ハンターだけに責任を押し付けない形というものをどのように模索していくかということなのではないかと思うのですが、その辺もし具体的に何かお考えあれば。

(知事)
それももちろんそうです。関係する市町村、そしてハンター、猟友会の方、それぞれ市街地出没も増える状況の中で、警察も含めて、関係者間がしっかり役割とその判断に当たってのさまざまなリスクも含めて、十分理解した中で、それが機能しなかったら、結局ルールを変えても意味がないわけですから、当事者になる方々、特に猟友会の方々というのはさまざまな面で協力いただいているわけですから、そういった方々が考えているいろいろな不安というものに対して、まず声を聞いていただいて、その上でこの法律を提案していくわけですから、そういう状況の中で今考えていることも、あらためてお話もいただきながら、納得して共感を得ながら対応を進めていかないと、一緒になってしっかりやっていくという方向にもなかなかつながっていかないのだと思うので、そこはぜひお時間をいただけたらありがたいなと思っています。猟友会の会長にもお話をお伺いしたら、ぜひそういう機会を欲しいのだというお話だったので、一緒に東京都のほうに行ってお時間をいただければ、できるだけ早くそれができればなと思っています。

(北海道新聞)
今のヒグマの関係なのですが、猟友会の会長と昨日のやり取りは電話で、知事がされたのでしょうか。

(知事)
私が直接やり取りしているわけではないです。東京都に行く話については。とにかく会長のご意向が大事ではないですか。今(出ている)コメントは、まず報道は、いろいろあったのだけれど、現時点でわれわれとして協力していくことは変わらないということでコメントを出された後、猟友会ともいろいろと断続的話にをしてきて、やはり国がそうやって自分たちの思いを聞いていただけるのだろうかという状況の中で、そういう機会があればぜひお話ししたいということで、会長からのお話もあったものですから、それは私としてもぜひ実現したいということで、今、環境省に何とか忙しいと思うけれども時間をとっていただけないですかということで、お願いしているという段階です。

(北海道新聞)
つまり、知事が直接会長とやり取りしたのではなくて、道の環境生活部の幹部を通じてということですね。

(知事)
そうです。環境生活部長を先頭に、とにかく猟友会と連絡を取ってくれと(指示をして)、
会長のそういう思いをしっかりお伺いして、どういうことが今の時点でできるのか、その中で、先ほど他社の方からもご質問がありましたけれども、そういう法案(鳥獣保護管理法)という動きも、正式にはまだ決まっていないと思いますけれど、そういう状況もあるわけです。ですから、そういう中で現場でいろいろな思いを抱えているので、やはりそういうことを聞いていただくということが必要ではないかと。
そして今日まさにやり取りをして、今、この場を迎えている状況です。

(北海道新聞)
今日のやり取りというのは、道と環境省の間でということですね。

(知事)
それもそうですし、大臣がいらっしゃらないということですけれど、またぜひ東京都に行って、そういう責任ある方とお話ししたいということについては、今日、会長とそういうお話を確認して調整しているということです。

(北海道新聞)
分かりました。おそらく会長からすれば、この法改正の動きというのを、加速して早期に実現させてほしいというようなことなわけですよね。会長側の思いというのは、どういうふうに道としては認識しているのでしょうか。

(知事)
今回の取り消し処分の行政事件訴訟については、今、私がここでコメントするということにはならないですけれど、猟友会としては、各支部によってもいろいろな思いがあって、それは会長もおっしゃっていましたけれども、行政とか警察とかと猟友会各支部とが非常に上手くいっているところもあるし、まだ少し課題があるところもあるし、そういう状況の中でいろいろ悩みがあって、その中で今後ルールというか法改正というのもあるので、やはりこういったヒグマの対応というのは、北海道は非常に特有の状況でもありますから、そういう中でお話を伝える機会があればとおっしゃっているのだと思います。
私は直接会長とお話しはしていないのですが、ぜひこういうタイミングでお話しできればということですから、それをしっかり実現できればと思っています。道としても環境省に要望したいこともありますから、そういうものも整理した上で、できるだけ早くそれを実現できればと。もう(今日は)金曜日なので、だから本当に来週(早々にでも実現したい)。会長は、もうとにかく行くぞと言ってくれているので、あとは環境省の副大臣の日程がいただければ、来週早々に行けるのではないかと思っています。

(HBC)
関連してクマの質問です。今のお話でもあったのですけれども、奈井江町のハンターの報酬問題の時もそうだったのですが、やはり自治体と支部によって関係の良好なところもあれば、そうでないところもあったりとか、対応がばらついて、報酬も含めてですけれども、各自治体によってバラバラな状況があると思います。こうした状況を受けての会長の発言もあったと思うのですけれども、道として、広域自治体として、例えば道が一元的な窓口になるですとか、何か(自治体によって)ばらついてるようなところを、道としてどう対処していくのか教えていただけますか。

(知事)
各市町村にはそれぞれ市町村長がいて、議会があり住民がいる中で、さまざまな背景の下で決定されていることは大切なことだと思っています。ただ一方で猟友会のほうでも、いろいろな支部からの相談があった際に他の地域における有効に機能している事例などもお伝えしていると聞いていますし、道としてはやはり協議会があるので、これをしっかり今回の点も踏まえて対応していくということが大事になってくると思っています。道としても当然のことながらしっかり対応していくということが大事です。
ただこれはどうしてもさっき言ったような、銃の取り扱いなどに対する件については、法改正も含めた議論がこれから出てきますから、ぜひ当事者である会長を先頭にした猟友会の思い、こういうものを法律を提案する主体である環境省の方にも耳を傾けていただければと思っていますし、道としても提案していきたいと思います。

(HBC)
あとこれも自治体ごとの話になっているのかもしれないのですけれども、現状民間のハンターさんにお願いするという状況になっていると思うのですが、なかなかそこに無理が生じてる部分もある中で、ガバメントハンターとかではないですけれど、そうした制度自体を抜本的に見直すだとか、そういった話というのはどのように知事としてはお考えでしょうか。

(知事)
猟友会の皆さんに大変ご協力いただいて今日があると思っています。また狩猟免許の取得状況などにおいても、若い方々が意欲を持っていただいていたりという状況などもありますので、いずれにしても持続可能な形で、安心した中で活動継続ができるのか、これはしっかり考えていかなければいけないことだと思っています。この駆除の関係については環境省なのですけれども、農業被害の関係というのは農林水産省で、農業におけるそういった対応については前回もここでお話ししましたけれども、クマはシカと同等程度の扱いになっていると。やはり危険性とかを考えると、シカよりクマのほうがリスクが高い中で、国の単価設定というのは同水準になっているという問題点についても、たびたび指摘はしているのですけれども、国としてなかなか本腰を上げていただけないという状況にもなっています。ですから、そういった環境面をやはり時代に合わせて、国にも変えていただくということは、今回、環境省は(クマの)指定管理鳥獣の指定という状況で一歩踏み込んでいただいたのですけれど、農林水産省については今、変わらないという状況だと思っていますので、そういった点も含めて、引き続きお話ししていきたいと思っています。
都道府県、市町村、警察、国、猟友会、あらゆる関係者がしっかりとそれぞれが役割と責任を果たす上での必要な対応を理解した中で、取り組んでいかなければなかなか対応ができない課題だと思いますので、そういう視点で取り組んでいきたいと思っています。

(建設新聞)
話題変わるのですけれども、先日13日の決算特別委員会で、経済部から昨年度に取り組んだ調査で、道内の36市町村で再エネの導入に関して何らかのトラブルが発生したということが報告されたと思うのですけれども、現在の北海道は再エネの高いポテンシャルを活かしたりとか、特区指定などを活かして取り組んでいるかと思うのですけれども、今後その地域と事業者の両方のメリットにつなげるためにも、今回の結果をどのように受け止めて、今後どのように対応していくのか、知事のお考えを伺えますか。

(知事)
北海道は全国随一の再エネポテンシャルがありますという状況の中で、それを最大限活用して、GXの振興を進めていく上で、地域の皆さんのご理解の下で、適切に事業が実施されるということが重要ですから、そういう中で36市町村の中で導入をめぐる課題があったということで回答がありましたので、ここは大切なポイントだと思っています。道としては引き続き事業者の方々に対して、本年度から事業規律の強化を図るという再エネ特措法(再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法)の関係法令に基づく取り組みをやっていかなければなりませんので、しっかり徹底していくということと、国や市町村が連携しながら、さまざまな機会を通じて、地域の要望・意見の把握に努めていく、そして適切な対応を促していくという中で、地域住民の方々の理解の下でGX産業の振興を図っていくことが重要であります。そして、その効果についても全道各地域に波及できるように取り組んでいくことが大切だと思っています。今回こういった課題があったという回答も今後の対応に活かして取り組んでいきたいと思っています。

(朝日新聞)
103万の壁についてお聞かせください。先週も知事は懸念を示されたようですけれども、全国知事会は実際に導入されると4兆円の全国全体で減収になるというふうなことで、首相にも反対の意思をもうけていたようですけれども、加えて、国民民主党が求めているようなトリガー条項の凍結解除が実施されれば、さらに、地方税は減収するといった中で、現状まずお聞きしたいのは、北海道の税収が、もしこれがともに実施された場合、どれぐらい減収になるのかという試算はまずされているのでしょうか。

(知事)
まずは政府のほうで地方への税収減が4兆円規模になるのではないかという話ですけれども、国の試算の詳細が明らかではないのです。各県の知事がざっくりお話をしているということはあるのですけれども、それをこの場で申し上げることが逆に一人歩きになるのではないかというところもあって、そこはまだちょっと控えるべきなのではないかなと思っています。国のほうも政府試算の詳細をまず明らかにしていただかないといけないのかなと思っていますが、ただ、相当程度の影響があるということはありますので、知事会としては、やはりそういった財源に穴が空くわけですから、そこに対する考え方をしっかり合わせて打ち出していただくということが大事ですよねということで、知事会長をはじめ、要望されていますので、ここは大事だと思います。いずれにしても、103万の壁をまずしっかり時代に応じて、そういった働く意欲があるのに働けないとか、事業者側は働いていただきたいのに、働いていただけなかったり、またその103万円が今の時代に妥当なのかということは、今まで逆に国会で議論されてこなかったですよね。ですから、やはりちゃんと議論してもらって、皆さんの所得を上げていくことも大事なことだから、しっかりやっていただきたいと思うのですけれど、それとともにやはり良いことと、また課題もある訳ですから、その課題もちゃんと国会で議論して、将来の世代にそういった負担を先送りするということが果たして良いのかと、いろいろなことを考えた上で、しっかりそのことを国民に説明して、国民の皆さまもそれは良いことだねということでやっていかないと、所得に関する税の話だけでもなくて、結構根幹的な社会保障の話にもなっていきますし、そこはお茶を濁すということではなくて、国民に良いことも悪いことも含めて政治家が説明して、その上で理解していただいた中で進めていく、これが大事なのだと思うのです。時間がない時間がないと今は言われていますけれども、そこは時間が無い中でもしっかりやらないと、国民の皆さんも内容を分かった上で理解するということになると思うので、それが大事なのではないかなと思います。

(朝日新聞)
もう一点です。12日に、国立社会保障・人口問題研究所が新たな推計を出しました。端的に言うと、世帯数が減っていくと。2050年は2020年比に比べて18.4パーセント減の201万世帯まで減ってしまうということで、とりわけ北海道は全国よりも10年早く人口減少局面に入っているわけですから、影響が大きい。さらには、人口減に比べて世帯数が減ることは、消費の減少に直結するとも言われています。そういった中で道は、人口ビジョンを作って、人口減の進行を何とか緩和するというふうな取り組みをやっていくという旨は打ち出していますけれども、現状知事のお持ちの危機感といいますか、それから今後の政策について、例えばビジョンを見直すとか、思いのところを教えてください。

(知事)
人口減少問題というのは、やはり最重要事項だと思っていますし、この人口減少に対して適応していくこととともに、減少を抑制していく、緩和していくことがやはり非常に重要だと思っています。道としては、その二点でしっかり政策を実行していくことが大事だと思っています。また、創生総合戦略も今年度末に向けて議論しているという段階ですから、この中でそういった将来の人口ビジョン、人口問題研究所の試算による、そういった状況の中で、やはり北海道全体で戦略展開を考えて打ち出していかなければいけない、そういうタイミングです。
ただ一方で、都道府県の知事会でも毎回話題になるのですけれど、例えば単独の県とか、北海道で東京一極集中の是正をそれぞれの県でやりますと言った時に、なかなかそこで完結するのかというと、これはやはり国として考え方を示して実行していかないと、各県での取り組みだけだとやはり限界があるということや、また、例えば子どもを取り巻く環境についても、医療費の助成を例にとっても、やはりだいぶ地域によっての違いが出ているのです。また、財政力が豊かなところと、そうではないところである種のチキンレース的な状況にもなっていて、例えば子どもの医療費とかは、どこに生まれても国のサービスとしてしっかり全国一律でやっていくべきではないかと、これはずっと全国知事会、市長会、町村会がみんな国に言っているのですけれども、「こどもまんなか社会」、しっかり少子化対策をやっていかなければならないということで言ってくれているのですけれども、そういったところも今議論しているというか、調査しているということを国は言っているのですけれども、そういう状況になっています。ぜひこういうものも進めてもらって、市町村も一生懸命やる、都道府県も一生懸命やる、国も国でしかできないことを一生懸命やる。ちゃんと全員がやはりしっかりやっていかないと、なかなか難しい問題は解決できないのではないかと思っています。
皆さまにぜひ分かって欲しいのは、北海道は179市町村あって、札幌市が人口がすごく多いのですけれども、過疎の地域がすごく多いのです。そして過疎の地域というのは子どもが少ないのです。子どもが少ないからこそ、ものすごい危機感の中で、東京都や大阪府がやってこなかったような大胆な医療費の助成とか、保育料の無償化とかかなり先行していろいろなことをやってきているのです。でも今度は大都市が、財源がいっぱいあるので、いろいろなことをやり始めているわけです。ですからそういうバランスというのもどう考えるのかということもあると思っています。私は市長もやっていましたから。道内の市町村が財政も厳しい中、すごい努力をしてきているのです。ですから本来はやはり、国全体の危機ですから、国としてどうするのか、例えば人口の目標をどうするのかという問題も決めていないのです。例えば、2100年に人口8千万人の維持が良いのではないかという民間の方(人口戦略会議)の提案(人口ビジョン2100)も今、宙に浮いているのです。岸田政権の時から、これを政府としてどう受け止めるのかという人口維持の目標も浮いているのです。ですからやはりこういうことも決めていただかないと、なかなか難しさがあると思っています。

(朝日新聞)
もう一点だけ、先月10月29日に経済界と観光施策についての意見交換会がありましたけれども、宿泊税については前回の第3回定例道議会で素案のような考え方が示されましたけれども、近く開かれる第4回定例道議会において、宿泊税の条例案を出されるお気持ちは、今、知事として固まっているのかどうか、そこを教えてください。

(知事)
そこは、さまざま引き続き丁寧な議論をした中で考えて行きたいと思っています。現時点で何か決まっているという状況ではありません。

(朝日新聞)
話題戻ってヒグマの話なのですけれども、先ほど知事は猟友会の会長のコメントとして、現時点では従来通りの方針ということでしたが、これまでも今年であれば、奈井江町の猟友会のほうでは、報酬の面だったり安全性の面について、ヒグマの駆除には応じられないというふうなお話もありましたし、2017年頃でしたかね、島牧村のほうでも同じようなことが起きていたかと思います。こういうのを見ると個人的には、そのボランティアの猟友会に野生動物管理を依存してきた構造が限界を迎えつつあるのではないかなというふうに個人的には考えています。今、中山間地なりで人の活動が低下して人口減少もあり、(ヒグマの)生息分布も広がっていく中で、今後もその猟友会を主体とした野生動物管理でいいのか、それとも行政が主体となって猟友会と協力してやっていくのか、そこのところをどのようにお考えなのか。先ほど、猟友会の方のご協力で今日があるというふうなお話だったと思うのですけれども、今後どうしていくかみたいなところ、どのようにお考えでしょうか。

(知事)
ヒグマの市街地出没をはじめとした、かつてない軋轢が高まっている中で、これまで管理計画の見直しですとか、道における春期管理捕獲をはじめとしたさまざまな取り組みを、全体パッケージの中で必要な予算などの議論をしながら、取り組みも順次始めてきています。猟友会の皆さまも人の確保の難しさもありますから、狩猟免許をはじめとする資格取得していただくための取組ですとか、またそういった広域での連携のサポートのあり方ですとか、いろいろな形についてこれまでやってこれなかったことについても、当然、行政として議論した中で、サポート体制の充実というのは必要だと思っていますし、これまで議論して実行してきているものもありますから、そこはしっかりやっていかなければと思っています。ただ猟友会の皆さまが、ご協力いただいている状況の中で、どういったことが課題として挙がっていて、それに対応できるのかということを考えていくのがまずは基本であると思っています。
そして市町村によっても取り扱いが異なる状況などについて、関係者間での認識の違いなどもある中で、先ほどご質問にあったような課題もあるわけで、この点は広域行政を担う北海道としての協議会の枠組みがありますので、その中でそういった課題認識を共有した中で、どう課題解消を図っていけるのかということをまずしっかり考えていくことが大事だと思っています。その上で国でしかできないこと、道がやるべきこと、市町村がやらなければならないこと、猟友会としてできること、できないこと、警察としてやらなければいけないこと、やるべきこと、こういう関係者間のそれぞれの役割や責任、その責任を果たす上での必要な対応、こういうものをしっかり議論して深めていく、必要な対応をとっていく、これが大事だと思っています。先ほど法案の話もありましたが、法律改正という大きな動きもありますから、ここに対しては、引き続きしっかりと考えについてもお伝えしながら、これから国会に(法案を)出していく際には、そういった声を反映した中身になるようなアプローチは続けていきたいと思っています。

この文章については、読みやすいよう、重複した言葉づかい、明らかな言い直しなどを整理し作成しています。(文責 広報広聴課)

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2024年11月18日


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