2024年10月23日
- Fujisawa SSTコンソーシアム
- パナソニックグループ
企業・経営 / プレスリリース
10周年を迎えたFujisawaサスティナブル・スマートタウンが完成
「生きるエネルギーがうまれる街。」第2章、はじまる
Fujisawa SSTコンソーシアム(代表会員:パナソニックグループ)が進める、「Fujisawaサスティナブル・スマートタウン(所在地:神奈川県藤沢市、以下、Fujisawa SST)」は2014年にまちびらきをしました。
以降、「生きるエネルギーがうまれる街。」をコンセプトに、住人・企業・自治体・大学が一体となって、技術先行のインフラ起点ではなく、住人一人ひとりの「くらし起点」の発想でサスティナブルに成長する先進的なまちづくりを推進してきました。また、産官学民による共創活動を通じ、これまでに実証実験やマーケティング調査など100件超の取組みから10件の新たなビジネスが生まれました。
2024年10月1日には、まちの最終開発街区となるアクティブシニア向けレジデンス「パークウェルステイト湘南藤沢SST」と多機能コミュニティ型スポーツ施設「ミズノスポーツプラザ Fujisawa SST」も開業し、まちの第1章としての開発が完了しました。
このたび、まちの第2章として、まちのハード面での進化はもちろん、まちのソフト面のさらなる進化・発展を遂げるべく、まちの構想を改訂するとともに、推進体制として従来のFujisawa SST協議会をFujisawa SSTコンソーシアムに改組し、新たな企業・団体が加わりました。
改訂したまちの構想では、これまでのタウンコンセプトは継承しつつ、資源循環やウェルビーイングといった時代が求める新たな視点も取り入れ、「環境」「安心・安全」「健康・つながり」を重点テーマに、「エネルギー」「セキュリティ」「モビリティ」「ウェルネス」「コミュニティ」の5つのタウンサービスをアップデートさせ、Fujisawa SSTを進化させるとともに、タウンコミュニティを拡げていきます。
※新たな参画企業・団体名:
日本テレビホールディングス株式会社、TIS株式会社、美津濃株式会社、神奈川県、日本大学生物資源科学部、湘南工科大学、Fujisawa SSTコミッティ、慶應藤沢イノベーションビレッジ、株式会社NERV、ピクシーダストテクノロジーズ株式会社
■次期構想について
1. Fujisawa SSTビジョンツリー
Fujisawa SSTは「100年ビジョン」を掲げ、最初の10年を生成・構築期とし、以降30年単位で成長期、成熟期、そして更なる発展期と設定し、家族3世代が豊かに住み続けられるまちづくりを推進しています。この100年ビジョンを実現するための“まちづくりの具現化シナリオ”としてFujisawa SSTビジョンツリーを、まちの第2章のはじまりにあたり、社会潮流や時代の変化を先取りし、サスティナブルに成長しつづけるためにアップデートしました。
2. タウンビジョン
3つの重点テーマ「環境」「安心・安全」「健康・つながり」において、10年の稼働実績と得られた知見を基に、今後の社会が目指すべき姿を先取りしたチャレンジングな目標にアップデートしました。
- 再生可能エネルギー(以下、「再エネ」)について、Fujisawa SSTは再エネ利用率30%以上を掲げ、既に達成済み。今回、2034年度までの達成目標として、Fujisawa SST全体として再エネ自家消費率60%以上を掲げる。
- CO2削減について、Fujisawa SSTは1990年比でCO270%削減を掲げ、既に達成済み。今回、2034年度までの達成目標として、Fujisawa SSTの2020年度実績比でさらにCO250%削減を掲げる。
- CCPとはコミュニティ・コンティニュイティ・プランの略であり、非常時に通常状態へ復旧する計画。Fujisawa SSTではライフライン3日間確保を掲げ、よりレジリエントなインフラや電源確保などを整備済み。今回、南海トラフ対策として飲料水と食料については7日間分を確保すべく、さらに4日間分を備蓄する。
- 健康寿命は、厚生労働科学研究「健康寿命算出プログラム」を参照しており、2034年度までの達成目標として、Fujisawa SST住人の2024年度算出比で1年延伸を掲げる。
まち親率の「まちへの帰属意識・貢献実感に繋がる取組み」とは、コミュニティ醸成イベントに加え、美化活動や防災訓練、まちの課題解決を目指すタウンミーティングや実証実験などを含み、1年に1回以上は何かしらの取組みに参加してもらうことを掲げる。
3. タウンライフデザイン
タウンライフデザインを記したものとして、ライフスタイルブック、プロジェクトデザイン・ガイドライン、タウンデザイン・ガイドライン、コミュニティデザイン・ガイドライン(くらし編/しごと編/CCP編)を策定済み。今回、共創インキュベーションをさらに加速させることを目的に、共創デザイン・ガイドラインを策定しました。
4. タウンエコシステム
まちを持続的に発展・向上させるために“タウンマネジメント機能”と“共創インキュベーション機能”の2本柱を軸に、Fujisawa SST協議会を改組し、産官学民の共創体制であるFujisawa SSTコンソーシアムを新たに発足させました。Fujisawa SSTコンソーシアムは、Fujisawa SSTマネジメント株式会社が中核運営を担い、新規の企業会員に加え、Fujisawa SSTの住人によって構成される認可地縁団体「Fujisawa SSTコミッティ」、神奈川県、藤沢市内に立地する大学、スタートアップ支援組織などが新規に参画することにより、Fujisawa SSTの新たなポテンシャルを引き出していきます。
5. タウンサービス
●エネルギー
「自産自消」と「資源循環」次世代のエネルギーライフをまち全体で実現
- まちの主要なエネルギー需要家である戸建住宅で再エネ自家消費を最大化。
- 自産自消する再エネを拡充するため公有地を積極的に活用。
- まち全体での再エネ循環を目指す。
- 資源循環型のライフスタイル定着に向けて、戸建住宅での「マテリアルフロー分析」や施設の「カーボンフットプリント」を把握。
●セキュリティ
人手不足、自然災害…揺らぐ安心・安全を、先進技術とコミュニティにて強靭化
- デジタルツインを活用した災害シミュレーションを行い、住人と共にCCPガイドラインの運用の実行性を高める。
- 「空間・街・家・人」の4重のセキュリティを構築済みであり、これに先進技術(顔認証システム、カメラ技術×AI画像解析処理技術、ドローンやロボットなど)を加えた5重のセキュリティを構築し、緊急時は遠隔監視センターでフォロー。
- データ利活用を積極的に推進し、フィジカルのみならずサイバーセキュリティ対策も強化。
●モビリティ
人も、物も、その時々に最適で環境にやさしい移動をシームレスに実現
- その人、その日の条件に合わせて最適な移動手段、最適なルートを組み合わせて提案。
- 多世代のコミュニティ活性化にもつながる「グリーンスローモビリティ」を身近に。
- 環境にやさしいシェアリングサービス(再エネ充電バッテリーシェアなど)を通して、まちが地域のモビリティハブへ。
- EVと施設などがつながるVehicle to Xを拡充し、エネルギーの自産自消とレジリエンスを向上。
- 既に実施済みである一括配送やエコな配送方法に加え、ロボットやドローンなどの次世代技術を活用したラストワンマイルの物流サービスを構築。
●ウェルネス
0歳から100歳以上のあらゆるライフステージにおいて「生きる力」を伸ばす仕組みを実装
- Fujisawa SST版地域包括ケアでは、高齢者を含む全ての世代を対象とし、医薬介看に加え多様な事業者が連携することで、あらゆるライフステージを支えるサービス創出と提供を目指している。
- AIoTを活用した質の高い介護サービスと介護の業務効率化を実現。
- 各世代へ、健康寿命を延ばすプログラムの提供。
- 子どもから高齢者まで、STEAM教育、リカレント・リスキリングといった様々なライフスキルを向上させる「学び」を提供。
●コミュニティ
住人、企業、大学、自治体がつながり、出会い、新しい発想がうまれ、多世代が交流し活躍する未来が広がる
- 住む人・働く人・大学の人・自治体の人が自ら主体的に関わるFujisawa SSTらしい良質なコミュニティ醸成と、このまちの課題を解決する新しいサービスを創出する活動(まち親プロジェクト(※))を行ってきた。
- 導入済みのタウンポータルをベースとしたデータ連携プラットフォームを活用し、産官学民の共創によるタウンサービスのユースケースづくりを行う。
※まち親プロジェクト
まちに関わる人すべてがまちを育てる「まち親」としてアイディアを自由に出し合い、まちを成長させていくプロジェクト。
6. タウンコミュニティ
タウンサービス提供エリアの拡大を図るため、コミュニティエリアを近接エリア約1.5 kmまで広げ、周辺地域と積極的に連携していきます。これに伴い、コミュニティの構成要素である住む人、働く人、訪れる人・周辺住民の関係人口は7万人規模となり、共創インキュベーションフィールドとしての価値を向上させつつ、コミュニティと地域へ貢献していきます。
■Fujisawa SSTコンソーシアムの参画会員一覧(31団体、2024年10月23日現在)
■Fujisawa SSTコンソーシアム正会員の今後の取組み方針
<正会員A>
※代表会員以降、五十音順
パナソニックグループ(代表会員)
- パナソニックグループが掲げる「地球環境問題の解決」と「一人ひとりの生涯にわたる健康・安全・快適」の領域において、ソフトサービス起点による新しい共創ビジネスづくりを通じて、パナソニックグループが目指す「物と心が共に豊かな理想の社会」をいち早くFujisawa SSTにて体現するとともに、地域貢献を果たす。
- Fujisawa SSTコンソーシアムの代表会員として、Fujisawa SSTビジョンツリーの具現化に向けて、Fujisawa SSTマネジメント株式会社と連携しながらタウンマネジメントと共創インキュベーションを牽引。
株式会社学研ホールディングス/株式会社学研ココファン
- サステナビリティ推進
ZEB Ready化により、使用エネルギーを50%以下に削減し、CO2排出量を半減。 - 多世代複合拠点の実現<教育分野>
多様な学習機会を提供し、誰もが生涯学べる環境へ。 - 多世代複合拠点の実現<医療福祉分野>
より快適・高品質で、誰もが健康で心ゆたかに暮らし続けられるまちづくり。 - 多世代交流機能の実現
介護・子育て・教育の拠点機能と地域の交流促進。 - 大学連携CCRC
共同研究、生涯学習、学生実習、交流など。
湖山医療福祉グループ 社会福祉法人カメリア会
- 地域の福祉拠点として介護・福祉の相談など親身に寄り添う。
- 福祉を通じて、地域住民に親しまれ、信頼されて、まちと共に発展をしていく。
カルチュア・コンビニエンス・クラブ株式会社
- エネルギー
太陽光を活用した省エネルギー施設運営とゴミ排出量削減。プリントゼロ化。 - セキュリティ
安心・安全な施設運営。何か困ったことがあったら住人・来街者・就業者が飛び込める施設へ。 - モビリティ
EVサービス実稼働とシェア型サービス等CO2排出の少ない形での施設アクセスの推進。 - ウェルネス
ヨガ事業並びにRunイベント等より良い生き方のきっかけになる提案。 - コミュニティ
BOOK&CAFÉ/SHARELOUNGEの住人・来街者・就業者へのオープン化。
株式会社サンオータス
- EV化推進、再エネ導入など脱炭素社会形成に即したモビリティサービスの構築。
- 多世代の方の目的や嗜好に応じた移動手段を提供。
- 防災・災害時に有益なパーソナルモビリティの提供。
- 地域特性に見合ったFujisawa SSTならではの需要あるモビリティサービスの開発。
株式会社 電通
- ビジネストランスフォーメーション事業における共創インキュベーションフィールドとしての活用。
- サスティナブルな社会モデル構築への取組みを通じたFujisawa SSTの価値向上。
- スマートシティ運用の高度化(データ連携基盤の構築支援)。
- 幸福度の高い都市・まちづくりへの知見蓄積。
- タウンマネジメント・サービス事業の推進、発展。
- コミュニティサービスの共同開発。
東京ガス株式会社
- 戸建住宅の取組み
最新型エネファームなど高効率機器への更新を推進。 - シニアレジデンスの取組み
(1)実質100%再エネ電力を供給することで、再エネ利用率の向上と脱炭素に貢献。
(2)停電対応機能付きガスコージェネレーションシステムの運営・管理を行うことで、非常時でも安心・安全な生活を提供。 - まち全体の取組み
一層の脱炭素化と災害に強いまちづくりに向け、複数街区のエネルギー融通を推進。
日本テレビホールディングス株式会社
- Fujisawa SST住人の健康維持・向上に資する新しいウェルネスサービスの開発と実証。
- 日本テレビが開発を進めている運動習慣化アプリ「hibitness」やフィットネスクラブ・ティップネスが保有する各種の運動メニューやオンラインフィットネス「torcia(トルチャ)」など、日本テレビグループが保有する健康施策を活用したFujisawa SST住人の健康維持・向上施策の推進。
- Fujisawa SSTコンソーシアム会員との共創。
パナソニック ホームズ株式会社
- エネルギー機器リプレイス。
- 新規住人サービスの企画検討。
- タウンマネジメント業務の支援。
東日本電信電話株式会社
- タウンサービスにおける現在提供中の通信インフラの安定運用。
- 共創・イノベーションを支える新たな通信技術・規格を活用したインフラの企画検討。
- 地域交流活性化に向けたNTTグループアセットの提供。
Fujisawa SSTマネジメント株式会社
- まちの中核会社として、コミュニティの醸成、タウンサービスの提供、スマートライフサービスの創出を継続して担う。
- データ連携ポータルやエネルギーインフラ等のタウンインフラを基盤に、オプトイン型まちのデータ利活用による新たなタウンサービスを創出。
- 地域の産官学民の共創によるコミュニティ醸成とオープンイノベーション加速を通じて、コミュニティエリアを拡大。
三井住友信託銀行株式会社
- Fujisawa SSTおよび周辺地域におけるFINANCIAL WELL-BEING実現への貢献。
- 専門性とネットワークを生かしたまちのカーボンニュートラル・資源循環・サーキュラーエコノミー実現への貢献。
- Fujisawa SSTコンソーシアム会員の知見と「信託」の力を掛け合わせた新たな価値創造への挑戦。
三井不動産株式会社/三井不動産レジデンシャル株式会社
- シニアサービスレジデンス「パークウェルステイト湘南藤沢SST」の運営。
- 「パークウェルステイト湘南藤沢SST」施設内共用部一部・テナントエリアの開放による多世代交流促進。
- Fujisawa SSTマネジメント株式会社との協業によるまちの維持管理促進。
ヤマト運輸株式会社
- 安心安全な次世代型の荷物の受け取り方を提供。
- 2050年温室効果ガス自社排出実質ゼロに向けた事業の推進。
- ラストマイルの配送網を生かした、まちの安心安全への貢献。
<正会員B>
※五十音順
株式会社アインファーマシーズ
- 健康で豊かなまちづくりへの貢献
まちのかかりつけ薬局・薬剤師として、健康意識の醸成と健康寿命の延伸支援。
アクセンチュア株式会社
- スマートタウンの発展に向けた方針の策定およびサービスモデルの企画・推進。
- 世界中の先端スマートシティの知見を活かした、最先端技術の実証フィールドとしてのFujisawa SST活用促進。
- 世界の先進スマートシティの実績を活かした国内外への発信・マーケティング支援。
綜合警備保障株式会社
- AI映像解析技術等を活用し、まちに関わるすべての人に安全・安心なセキュリティ体制を構築。
- AIカメラ、ロボット、ドローン、遠隔監視等の多様な技術の融合で、住居・エネルギー・モビリティ等の設備に対するセキュリティを高度化・DX化。
- 防災に関する安全・安心を通じて、住人間ネットワーク・コミュニティの強化と自助・共助への支援。
- パークウェルステイト湘南藤沢SSTにおける介護サポート体制により高齢者が安心して生活できるまちづくりの支援とウェルネスの増進に寄与し、子ども・高齢者に対するみまもりサービスを提供。
- 災害備蓄の充実・早期復旧に向けた非常時防災対策の強化により、災害に強いまちづくりを支援。
TIS株式会社
- Fujisawa SSTコンソーシアム会員との「人と社会を支える安全で便利な社会基盤の構築」にむけた検討。
- 低・脱炭素化、健康問題等を中心にFujisawa SSTウェルビーイングの実現に向けた活動への貢献。
- Fujisawa SSTコンソーシアム会員との共創。
東京電力エナジーパートナー株式会社
- 太陽光発電、蓄電池、おひさまエコキュート等の活用による「でんきの地産地消」の促進。
- 「カーボンニュートラル」、「レジリエンス機能強化」の推進。
美津濃株式会社
- ミズノの持つ既存の商品やプログラムに加え、新たなスポーツ品やスポーツプログラム、スポーツイベントを通して住人や地域住民のウェルネスやコミュニティを醸成。
- Fujisawa SSTコンソーシアム会員と健康やスポーツを基点とした共創を促進。
■Fujisawa SST 区画概要
所在地 | 神奈川県藤沢市辻堂元町六丁目4176番1他(地番) |
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事業名称 | Fujisawaサスティナブル・スマートタウン土地区画整理事業 |
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土地区画整理 事業施工者 | 三井不動産レジデンシャル株式会社・パナソニック ホームズ株式会社 |
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総事業面積 | 193,154.81平方メートル(約19 ha) ※水路用地3,530.67平方メートル含む |
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建蔽率/容積率 | 60%/200%他 |
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■Fujisawa SST 全体概要
■参考情報
記事の内容は発表時のものです。
商品の販売終了や、組織の変更等により、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。
- 配信元:
- パナソニック オペレーショナルエクセレンス株式会社
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