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2024年09月04日
株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)とグループの株式会社商船三井さんふらわあ(社長:牛奥 博俊、本社:東京都千代田区、以下「商船三井さんふらわあ」)が内海造船株式会社(社長:寺尾 弘志、本社:広島県尾道市、以下「内海造船」)で建造中のLNG燃料フェリー(以下「本船」)の命名・進水式が9月4日に内海造船 因島工場(広島県尾道市)で行われました。同じくLNGを燃料とする、商船三井グループの日本栄船株式会社(社長:田村 啓造、本社:神戸市中央区、以下「日本栄船」)のタグボート「いしん」が、本船進水時の曳船作業に従事しました。当社は今すぐ実用可能な低炭素燃料のLNGを積極的に活用し、低・脱炭素社会実現に向けて世界をリードします。
LNG燃料フェリー「さんふらわあ ぴりか」とLNG燃料タグボート「いしん」式典で本船は、ホクレン農業協同組合連合会 代表理事会長 篠原 末治様により「さんふらわあ ぴりか」と命名され、続いて会長ご令室 篠原 景子様による支綱切断が執り行われました。本船は、2025年4月に内海造船から引渡しを受け、2025年度春頃に商船三井さんふらわあが運航する大洗~苫小牧航路に就航する予定です。
式典の様子 商船三井さんふらわあの運航航路これにより、2023年から大阪~別府航路で就航中の「さんふらわあ くれない」「さんふらわあ むらさき」、および大洗~苫小牧航路の1番船として2025年初頭に就航予定の本船姉妹船の「さんふらわあ かむい」と合わせ、2025年までに国内東西航路でLNG燃料フェリー4隻体制での運航を実現します。国内最大の航路網・運航隻数を誇り、物流・旅客の両面で安定したサービスを展開します。商船三井さんふらわあ全体としては、6航路でフェリー10隻、RORO船5隻を運航し、国内最大の航路網・運航隻数を誇り、物流・旅客の両面で安定したサービスを展開します。
<「さんふらわあ ぴりか」について>
船名の由来
北海道を中心とした日本列島北部に先住してきた偉大な先人である「アイヌ」への畏敬の念を示し、LNG燃料船という新時代の船をアイヌ語名とすることで、本船が伝統と未来を繋いでゆくことを表すとともに、就航地である「北海道」を連想いただけることを意識しました。「ピリカ」がもつ「美しい」「きれいだ」「豊かだ」といった意味から、地域や人を末永く結び、明るく美しい未来を照らし続ける存在となることを願い、命名しました。また、「さんふらわあ かむい」「さんふらわあ ぴりか」は共通の船体デザイン、コンセプトとしながら、それぞれ異なる特色を持たせた内装とすることで、旅の期待感を高める演出をいたします。
本船性能
本船はLNG燃料を使用する高性能のエンジン搭載に加え、斜め向かい風を推進力として利用できる「ISHIN船型」や、内海造船開発の省エネ装置など様々な最新技術を採用することにより、現在北海道航路に従事する既存船に比べCO2の排出量を約35%抑えることが可能となり、社会全体のCO2排出削減に貢献していきます。
加えて既存船よりトラックの積載スペースを拡張するとともに、客室の全室個室化によりトラックドライバーの方々に快適に過ごしていただける空間を提供することで、モーダルシフトをサポートし、「物流の2024年問題」の解決に努めます。
<LNG燃料タグボート「いしん」について>
商船三井が保有、日本栄船が運航するLNG燃料タグボートであり、LNG燃料船のパイオニアとして2019年2月に竣工しました。商船三井ではこれまで、「いしん」の開発・運航を通して得られたLNG燃料に関する知見やノウハウを生かし、数々のLNG燃料船を建造しており、この度進水したLNG燃料フェリー「さんふらわあ ぴりか」にもその知見が大きく活かされています。今回の進水式における、「いしん」による曳船は、これまで蓄積した知見を次世代へ、バトンをつなぐ象徴的な作業となりました。
商船三井グループは、2050年までにネットゼロ・エミッションを達成することを目指しており、「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」に沿って、今後も脱炭素・低炭素化実現に向けた「クリーン代替燃料の導入」戦略を推進していきます。内航フェリー事業における環境対応をリードすると共に、将来的にはLNGに代わる新燃料の採用も選択肢として研究、検討を続け、業界に先駆けて積極的に取り組んでいく方針です。
■大洗~苫小牧航路「さんふらわあ かむい」、「さんふらわあ ぴりか」関連プレスリリース・お知らせ
2022年2月17日付 最新鋭LNG燃料フェリー2隻の建造を決定 ~風を活かすスーパーECOフェリー誕生 加速するモーダルシフトへの対応~ | 商船三井 (mol.co.jp)
2024年1月22日付 大洗~苫小牧航路 新造LNG燃料フェリー2隻の船体デザインを決定 ~夜明けの海・新しい時代を照らす光をイメージ~ | 商船三井 (mol.co.jp)
2024年4月11日付 大洗~苫小牧航路初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ かむい」の命名・進水式を実施 ~商船三井グループ3隻目となるLNG燃料フェリーが2025年初頭就航、同年中に4隻体制へ~ | 商船三井 (mol.co.jp)
■大阪~別府航路「さんふらわあ くれない」、「さんふらわあ むらさき」関連プレスリリース
2023年1月16日付 日本初のLNG燃料フェリー「さんふらわあ くれない」が就航 ~ 環境負荷低減とモーダルシフトの実現、カジュアルクルーズを提供~ | 商船三井 (mol.co.jp)
2023年4月17日付 商船三井グループLNG燃料フェリー2番船「さんふらわあ むらさき」が就航 ~フェリー新会社で25年までに4隻を運航予定、LNG燃料船の拡大を着実に推進~ | 商船三井 (mol.co.jp)
■「いしん」関連プレスリリース
2022年9月8日付 LNG燃料タグボート「いしん」が苫小牧港LNGバンカリングトライアルに協力 -LNGバンカリング拠点整備とLNG燃料普及に貢献- | 商船三井 (mol.co.jp)
2023年7月12日付 LNG燃料タグボート「いしん」が100回目のLNGバンカリングを実施 | 商船三井 (mol.co.jp)
商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題 (マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Safety & Value -安全輸送・社会インフラ事業を通じた付加価値の提供-」、「Environment -海洋・地球環境の保全-」、「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。
情報提供:JPubb