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2024年08月02日
株式会社商船三井(社長:橋本 剛、本社:東京都港区、以下「当社」)は、Hanwha Ocean Co., Ltd.(本社: 韓国、読み: ハンファオーシャン、以下「Hanwha Ocean」)と開発・設計に取り組んでいる、ウインドチャレンジャー(硬翼帆式風力推進装置)(註1)を搭載したメンブレン型LNG運搬船について、一般財団法人日本海事協会(以下「日本海事協会」)から、基本設計承認(Approval in Principle:以下、「AiP」)を取得しました。本AiPは、風力補助推進システムを備えたLNG運搬船として世界初の承認となります。
イメージ:ウインドチャレンジャー搭載LNG運搬船
本AiPを取得したLNG運搬船は、ウインドチャレンジャー2基を搭載した、世界中のLNG基地への入港が可能な汎用性の高い船型 (貨物槽容積:17.4万立方メートル)です。実搭載に向け、当社がHanwha Oceanに発注した新造LNG運搬船を対象に、現在詳細設計を実施中です。
当社は、日本海事協会、Hanwha Oceanと共にリスクアセスメントを実施し、帆の配置・視界影響・非常時の操作方法・その他安全対策等が総合的に評価されたことが、今回のAiP取得に繋がりました。また、本船貨物槽のデザイナーであるGTT(GAZTRANSPORT & TECHNIGAZ S.A.)(註2)による、帆の搭載によって生じる貨物槽への影響評価も今回のAiP取得に寄与しています。
当社グループは、「商船三井グループ 環境ビジョン2.2」において「2050年までにグループ全体でのネットゼロ・エミッション達成」を中長期目標として掲げています。その達成に向けた主要戦略アクションの1つに「さらなる省エネ技術の導入」を含め、ウインドチャレンジャー搭載船を2030年までに25隻、2035年までに80隻投入することを計画しています。
ウインドチャレンジャーを始めとした風力推進技術を組み合わせた環境対応船隊の安全な管理・効率運航を通じ、自社グループからのGHG排出削減のみならず、社会全体の低・脱炭素化に貢献してまいります。
<本船概要>
船主 | 株式会社商船三井 |
全長 / 全幅 | 約286メートル / 約46メートル |
貨物槽容積 | 約174,000立方メートル |
建造造船所 | Hanwha Ocean Co., Ltd. |
ウインドチャレンジャー仕様 | 基数:2基 高さ:最大約49メートル(3段式) 幅:約15メートル 帆の材質:繊維強化プラスチック |
(註1) 詳しくは、次世代帆船(ウインドチャレンジャー)|商船三井(MOL)サービスサイト (mol-service.com)をご参照ください。
(註2) 極低温の液化天然ガス(LNG)を輸送・貯蔵するためのカーゴタンクシステムを専門とするフランスのエンジニアリング企業。
商船三井グループが設定した5つのサステナビリティ課題
商船三井グループでは、グループビジョンの実現を通じて社会と共に持続的な発展を目指すための重要課題として「サステナビリティ課題 (マテリアリティ)」を特定しています。本件は、5つのサステナビリティ課題の中でも特に「Safety & Value -安全輸送・社会インフラ事業を通じた付加価値の提供-」、「Environment -海洋・地球環境の保全-」、「Innovation -海の技術を進化させるイノベーション-」にあたる取り組みです。
情報提供:JPubb