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2024-07-29 00:00:00 更新

高精度で迅速な陸上風力発電部材輸送シミュレーションシステムを確立

新着情報 高精度で迅速な陸上風力発電部材輸送シミュレーションシステムを確立 輸送経路の最適化を自動で行う技術を実現

2024/07/29

戸田建設(株)(本社:東京都中央区、社長:大谷 清介)は、AIスタートアップである燈(株)(本社:東京都文京区、社長:野呂 侑希)の協力を得て、AIによる点群モデリング技術と支障物を考慮した経路生成アルゴリズムを活用し、陸上風力発電におけるブレードやタワーなどの部材輸送経路を3次元モデル上で検討するシミュレーションシステム(以下、本システム)を開発しました。本システムにより、それまで2次元の図面で検討されていた輸送経路の計画が3次元ビューアで検討することができるようになり、検討結果を動画で確認することで、より確実で安全な輸送計画の作成が可能となりました。さらに、経路生成や軌跡図作成を自動化することで、従来手法と比較して軌跡図作成にかかる作業時間が大幅に削減されます。

山間部での輸送状況のシミュレーション結果の例

背景

陸上風力発電における部材輸送では、長期的な輸送計画を行うため時間経過による環境の変化や輸送する際の制約、地形・環境への配慮など、柔軟な対応と念入りな検討が求められます。しかし、2次元図面上での輸送路検討を行っていたことから、軌跡図作成労力や属人的なリスク判断の課題が存在しました。数十㎞に及ぶことのある輸送路上には、山間部における急カーブや、市街地の交差点をはじめ、部材輸送が困難な箇所が多数存在します。従来は、現地での簡易測量と道路台帳をもとに、輸送車両の角度、部材の高さ、支障物について人手で検討していました。その検討に基づいて、軌跡図を作成しており、その作成には膨大な人工がかかっていました。加えて、接触箇所の判定は技量や経験に依存するため、輸送可能かどうかの判断にばらつきが生じます。また、軌跡図ではブレードを起立して輸送する状況をイメージしづらいため、発注者や地域住民に計画を説明しにくいという課題がありました。これらの課題を解決することを目的に、本システムを開発しました。

概要

1.道路点群データの抽出

現道の点群データによって再現した3次元モデル上で輸送車両モデルを走行させるには、現道の点群データから道路面の点群データを抽出し、モデルを作成する必要があります。本システムではAIが道路面の点群データを自動で認識し抽出するため、短時間で道路面のモデルを作成することが可能となります。

①現道の点群データ

②AIで抽出しノイズ除去をした
道路面の点群データ

③メッシュモデル化された道路面

道路面のモデル化の概要

2.最適経路の判定

現道の点群計測によって再現した3次元データ上で輸送車両モデルを走行させるには、現道の点群データから道路面の点群データを抽出し、モデルを作成する必要があります。本システムではAIが道路面の点群データを自動で認識し抽出するため、数分で道路面のモデルを作成することが可能となります。

効果

AIを活用した点群モデリング技術によって、現道の3次元モデルを最短即日で作成する事が可能になり、自動経路生成や数十㎝精度での接触箇所の可視化により、輸送可能かどうかの判断のばらつきを解消します。加えて、部材の干渉範囲、輸送経路の軌跡図作成などの各種機能が搭載され、従来の検討方法と比較して、作業時間が大幅に短縮されます。また、3次元ビューアで様々な視点から確認、動画を出力する機能により、輸送路近辺の住民をはじめとした関係者に向けて、安全性の説明や輸送時の具体的なイメージを、視覚的に分かりやすく提供することが可能となりました。

今後の展開

今後は、陸上風力発電部材の輸送計画にて本システムの導入を進めていきます。また、発注者や地域住民の皆様にご安心していただけるよう、本システムの3次元ビューア等によって、これまで以上に分かりやすい説明を行なわせていただきます。

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