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2024.06.17 リリース
次世代PCI Express向け低消費電力・低遅延の光半導体事業に参入のお知らせ
~世界初(注1)VCSEL(注2)対応DSP(注3)レス光半導体による低消費電力化、低遅延化への貢献~
THineグループは、高速インターフェース・画像処理技術の分野で世界をリードするLSI事業とAI・IoTの分野で知的財産を創出し様々なソリューションを提供するAIOT事業との2つの事業を柱として事業を展開していますが、この度、弊社の高速情報伝送技術を一層進化させることにより、データセンター等での活用が見込まれる光半導体による高速情報伝送ソリューションを提供することとし、弊社のアナログ技術を通じ、データセンター等の高速情報伝送における低消費電力化と低遅延化に貢献していくことといたしましたので、お知らせいたします。
第1弾として、データサーバーのデータ伝送の次世代標準であるPCI Express 6.0に対応したマルチモードAOC(注4)ソリューションを立ち上げるとともに、第2弾として次々世代のPCI Express 7.0に対応したソリューションを立ち上げ、それぞれデータセンター市場に投入していく計画です。
今回の光半導体チップセットは、弊社のアナログ技術を一層進化させることによって実現される、世界初となるVCSELに対応したDSP不要の超高速チップセットソリューションとなります。
次世代PCI Expressの光伝送に向け、現在、シリコンフォトニクス技術を活用した方式や、DSPを活用したVCSELドライバ方式などが検討されています。しかし、シリコンフォトニクスでは外部変調レーザーの、また、従来のVCSELドライバ方式においてもDSPの消費電力が大きいという課題があります。更にDSPのデジタル処理に伴う遅延も生じます。
こうした課題に対して、弊社ではVCSELドライバ方式でありながらDSPによるデジタル処理を不要とする世界初の取り組みにより、光通信モジュール内だけでなくエンドポイントのASICからもDSPを完全に削除した上で信号復元が可能なソリューションを提供してまいります。
他の方式に比べて、50%以上の抜本的な消費電力削減を可能とし、遅延時間も90%程度削減という圧倒的な改善が見込まれ、データセンター内におけるデータ伝送時の電力削減とAI処理速度向上が期待されます。
■ 適用例
なお弊社では、今回のVCSEL対応DSPレス光半導体ソリューションの取り組みにつきまして、以下の展示会に出展してご紹介する予定です。
COMNEXT 第2回 [次世代] 通信技術&ソリューション展(光通信World)開催概要
会期:2024年6月26日(水)~6月28日(金)
時間:10:00~18:00 (最終日のみ17:00終了)
会場:東京ビッグサイト (南展示棟)
ブース番号:S4-26
(注1) PCI Express 6.0向け。2024年6月17日現在弊社調べ。
(注2) VCSEL: Vertical Cavity Surface Emitting Laser (垂直共振器型面発光レーザー)。半導体レーザーの一種であり、小型、高発光効率、低消費電力、高指向性、高速応答性等の特長により、光通信で広く活用される。
(注3) DSP: Digital Signal Processor (デジタルシグナルプロセッサ)。
(注4) AOC: Active Optical Cable (アクティブ光ケーブル)。ケーブル両端に光電変換半導体を搭載し、サーバーからの大容量電気信号をAOC内で光信号に変換して長距離伝送することが可能となる。
ご注意:本文中における各企業名、製品名等は、それぞれの所有者の商標あるいは登録商標です。
情報提供:JPubb