2024年5月28日
関西電力株式会社
高浜発電所1、2号機の炉内構造物の取替計画に係る
事前了解願いの提出
当社は本日、高浜発電所1、2号機の炉内構造物※の取替計画について、福井県および高浜町へ「原子力発電所周辺環境の安全確保等に関する協定書(安全協定)」に基づく「事前了解願い」を提出しました。
当社は、引き続き、地元をはじめとする皆さまのご理解を賜りながら本計画を推進していくとともに、原子力発電所の一層の安全性・信頼性の向上に努めてまいります。
※原子炉容器内にある支持構造物で、燃料集合体の支持等の機能を有する。
以上
別紙:高浜発電所1、2号機の炉内構造物の取替計画の概要
高浜発電所1、2号機の炉内構造物の取替計画の概要(図-1、2参照)
1.取替えおよび設置理由
海外で発生したバッフルフォーマボルト※1の照射誘起型応力腐食割れ(以下、IASCC※2)事象に鑑み、長期的な信頼性を確保するという観点から、予防保全対策として炉内構造物一式を取り替える。 また、取り外した炉内構造物等を保管するための1号および2号機共用の炉内構造物保管庫をA-廃棄物庫付近に設置する。
※1:原子炉容器内の燃料集合体を取り囲む板(炉心バッフル)を固定するためのボルト
※2:IASCC(Irradiation Assisted Stress Corrosion Cracking の略)
応力腐食割れは、環境、応力、材料の3要因の条件がそろった際に発生するとされており、原子炉容器内で発生する中性子の照射によって引き起こされるものを照射誘起型応力腐食割れという。
2.構造および設備
(1)炉内構造物
新たに設置する炉内構造物の機能は、現在の炉内構造物と同等であり、取替えにあたっては美浜発電所3号機で取替実績のある最新の設計を適用する。バッフルフォーマボルトについては、ボルトの長尺化による発生応力低減等のIASCC対策を図るものとする。
(2)炉内構造物保管庫
炉内構造物保管庫は、放射線の遮蔽能力と耐震強度を考慮した鉄筋コンクリート造とする。
3.周辺環境への影響
人の居住する可能性のある敷地境界外における空間線量率が、原子炉施 設本体等からの線量を含めても年間50μGyを超えることはなく、炉内構造物取替および炉内構造物保管庫設置による周辺環境への影響はない。
4.工事計画
(炉内構造物取替工事)
1号機 2028年 6月~2028年12月(第31回定期検査)
2号機 2028年11月~2029年 4月(第31回定期検査)
(炉内構造物保管庫設置工事)
2026年11月~2028年 1月
以 上
公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2024/pdf/20240528_1j.pdf