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(本件は、スイス・チューリッヒにおいて、
5月2日16:30(日本時間23:30)に発表しました。)
RTE、アトランティーク造船所、日立エナジー関係者が一堂に会した合意の様子
日立エナジーは、フランスの国営電力会社RTEと、ノルマンディーとオレロン島の3つの洋上風力発電所向けに6基のHVDC変換所を提供する契約を締結しました。変換所の建設を担当するフランスの造船企業アトランティーク造船所とのコンソーシアムで契約したもので、契約額は45億ユーロとなる見込みです。ノルマンディー向けの4基は受注済みであり、オレロン島向けの2基は今後受注に向けた協議を継続します。
本プロジェクトは、フランス初の洋上HVDC変換所を建設するもので、350万kW超の再生可能エネルギーをHVDCにより系統に連系します。RTEの中期戦略の要となるプロジェクトであり、同社にとって前例のない大規模な契約となります。
今回提供する洋上HVDC変換所は、高出力(1,250MW)かつ大型であり、大規模な再生可能エネルギー供給において重要な役割を果たします。近年の新型洋上風力発電所は、より強力な風を利用するために海岸から離れた場所に設置される場合が多く、これらの発電所と陸上の送電網を繋げるには直流送電が必要不可欠です。今回のように大規模な洋上HVDC変換所を建設している国は欧州の中でも少なく、同地域における洋上風力の開発を加速させるものとなります。
日立エナジーは、HVDC分野において世界的に認められた技術・知見を有しており、英仏海峡に海底ケーブルを敷設する国際連系線(IFA2)プロジェクトや、フランスとスペインを海底ケーブルで相互連系するプロジェクトも推進しています。今回のプロジェクトにおいても、日立エナジーとアトランティーク造船所の専門知識および実績を駆使することで、2050年のカーボンニュートラル達成に向け貢献していきます。
2024年5月2日(木)、ノルマンディーとオレロン島の洋上風力発電所向けの洋上および陸上のHVDC変換所の建設が合意されました。この歴史的な合意の場には、仏経済・財務・産業及びデジタル主権大臣のブルーノ・ル・メール、仏産業・エネルギー担当大臣のローランド・レスキュール、RTE取締役会ザビエル・ピエチャズィーク、アトランティーク造船所CEOローレント・キャスティング、日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員ニクラス・パーソンが出席しました。
日立エナジーのグリッドインテグレーションビジネスユニット担当役員であるニクラス・パーソンは、「RTEとの長年にわたる協力関係を継続し、フランスの送電網に再生可能エネルギーを供給できることを誇らしく思います。今回のような複数プロジェクトの包括契約によって、私たちはコア技術の提供に集中し、将来の明確な計画を立てることができます。また、当社の供給能力をグローバルで拡大するために、多くの人財を確保しています。」と述べています。
RTE取締役会長であるザビエル・ピエチャズィークは、「送電網はエネルギー転換の屋台骨です。カーボンニュートラル達成への道のりにおいて、送電網には今後数年間で多額の投資が行われます。この契約は洋上風力発電のように大規模化するプロジェクトにとって重要な一歩となるものです。今回のプロジェクトがフランスとヨーロッパの製造業の発展につながることを嬉しく思います。」と述べています。
アトランティーク造船所取締役であるローレント・キャスティングは、「当社は、中核事業である洋上設備の建設と一貫した向上意欲によって培われたノウハウを駆使し、多くの課題に立ち向かっています。このたび当社は、洋上HVDC変換所の建設に取り組みます。この前例のない一大プロジェクトは、当社の長い歴史における大きな転換点です。RTEと日立エナジーに寄せていただいた信頼に感謝します。」と述べています。
RTEは、総額45億ユーロに達する本契約を同社の戦略と供給ポリシーを顕著に表すものと考えており、今後15年間の計画の中核をなすものとしています。また、送電網への投資を通じてフランスおよび欧州の雇用・価値創造に貢献するとしています。本プロジェクトによる経済的利益の約半分は、フランスで創出されます。
アトランティーク造船所は、フランスおよび欧州全域の風力発電所向けに10数基の洋上プラットフォームを建設しており、大規模な洋上開発における製造、建設、ターンキー納入において豊富な実績を有しています。同社は、今回のプロジェクトにともないサン・ナゼール工場に約1億ユーロを投じ、電力向け設備の生産能力を倍増します。具体的には、欧州で最大級となる総面積4,600平方メートルに達する塗装エリアや、最大1,400トンを吊り上げ可能な大型クレーンを備えた船台の建設など、最先端の設備を構築します。
日立エナジーは、持続可能なエネルギーの未来へ向けた取り組みを加速する、グローバルな技術リーダーです。お客さまやパートナーとの協創により、世界のエネルギーシステムを、より持続可能、より柔軟、より安心・安全なものにします。電力、産業、運輸、データセンター、インフラの各分野のお客さまにサービスを提供しており、140カ国以上の導入実績を有しています。合計150GW以上のHVDC連系線の電力網への連系など、革新的な技術とサービスでエネルギーバリューチェーンを効率化し、あらゆる人が電気を利用できるよう支援しています。また、分野や地域を超えたステークホルダーとのデジタルトランスフォーメーションにより、カーボンニュートラル実現に向けたエネルギー転換を加速します。スイスに本社を置き、90カ国に約45,000人の従業員を擁しており、約1兆8,000億円の事業規模を有しています。
日立は、データとテクノロジーでサステナブルな社会を実現する社会イノベーション事業を推進しています。お客さまのDXを支援する「デジタルシステム&サービス」、エネルギーや鉄道で脱炭素社会の実現に貢献する「グリーンエナジー&モビリティ」、幅広い産業でプロダクトをデジタルでつなぎソリューションを提供する「コネクティブインダストリーズ」という3セクターの事業体制のもと、ITやOT(制御・運用技術)、プロダクトを活用するLumadaソリューションを通じてお客さまや社会の課題を解決します。デジタル、グリーン、イノベーションを原動力に、お客さまとの協創で成長をめざします。3セクターの2023年度(2024年3月期)売上収益は8兆5,643億円、2024年3月末時点で連結子会社は573社、全世界で約27万人の従業員を擁しています。
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