2024 年 4 月 8 日
外航船向け水素燃料推進プラントの技術開発について 当社はゼロエミッションの燃料として、水素燃料を使用する外航船舶を実現するための推進システム(推進用主機関、発電用機関、水素供給設備等)の確立に必要な技術開発を目的とし、国土交通省の補助金事業「海事産業集約連携促進技術開発支援事業」(2021~2023 年度)に株式会社三井 E&S と共に参画しました。
まず、基礎研究として定容容器における水素燃焼と噴射の可視化および RCEM(急速圧縮膨張)装置による燃焼試験を行い、水素の燃焼メカニズムの把握を行いました。次に単気筒試験装置および水素供給設備の建設に着手し、2023 年 3 月に完工。2023 年 4 月より水素専焼試験を開始し、中速エンジンでは世界初となるディーゼルとの比較で 96%の GHG 低減と LNG ガスエンジン相当の高出力運転を達成しました。また、安定した水素専焼に必要な設計、構造要件と運転パラメータを見出すことに成功しました。
(単気筒諸元:シリンダー径 230mm、出力 200kW、定格回転数 900min-1)
本成果を 2024 年 3 月に国土交通省へ報告し、一連の事業を成功裏に終えました。今後も、水素燃料機関の実用化に向けて引き続き研究開発を行い、船舶の脱炭素の実現に取り組んでまいります。
単気筒試験機の外観 水素供給設備の外観 試験結果:出力 vs 吸入空気量
以上
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