2023年12月21日
関西電力株式会社
高浜発電所3号機の原子炉起動および調整運転開始の予定について高浜発電所3号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット)は、2023年9月18日から第26回定期検査を実施しており、同年12月22日に原子炉を起動し、同日に臨界に達する予定です。
その後は諸試験を行い、同年12月25日に定期検査の最終段階である調整運転を開始し、2024年1月23日に総合負荷性能検査を行い、本格運転を再開する予定です。
以 上
(添付資料)高浜発電所3号機 第26回定期検査の概要
高浜発電所3号機 第26回定期検査の概要
1.主要工事等
高感度型主蒸気管モニタ他取替工事 (図-1参照)
電子部品の製造中止等に伴う保守性向上の観点から、放射線管理施設プロセスモニタリング設備のうち高感度型主蒸気管モニタ(3台)および同モニタに接続されている盤を含む放射線監視装置信号処理盤(3面)を取り替えました。
2.設備の保全対策
2次系配管の点検等 (図-2参照)
当社の定めた「2次系配管肉厚の管理指針」に基づき、2次系配管519箇所について超音波検査(肉厚測定)を実施しました。その結果、必要最小厚さを下回っている箇所および次回定期検査までに必要最小厚さを下回る可能性があると評価された箇所はありませんでした。
また、過去の点検で減肉傾向が確認された部位12箇所、配管取替時の作業性を勘案した部位5箇所、合計17箇所を耐食性に優れたステンレス鋼または炭素鋼の配管に取り替えました。
3.蒸気発生器伝熱管の渦流探傷検査結果
3台(A、B、C)ある蒸気発生器(以下、SG)の伝熱管全数について渦流探傷検査を実施しました。その結果、A-SGの伝熱管1本の高温側第2管支持板部付近に外面(2次側)からの減肉とみられる有意な信号指示が認められました。また、C-SGの伝熱管1本の高温側管板上部に内面(1次側)からの割れとみられる有意な信号指示が認められました。
調査の結果、A-SGの伝熱管1本について、伝熱管の外面減肉が認められた原因は、これまでに発生した事例と同様、過去に持ち込まれた鉄分により伝熱管表面に生成された稠密なスケールが前回の定期検査(第25回)時の薬品洗浄の後もSG器内に残存し、プラント運転中に管支持板下面に留まり、そのスケールに伝熱管が繰り返し接触したことで発生した摩耗減肉と推定しました。
また、C-SGの伝熱管1本について、伝熱管内面に有意な信号指示が認められた原因は、既往知見である応力腐食割れと推定しました。
対策として、これまでの対策や効果を踏まえ、スケールの残存量のさらなる低減のため、小型高圧洗浄装置の改良等により、SG器内の洗浄を強化しました。
なお、きずが認められた伝熱管2本については、高温側および低温側管板部で施栓し、使用しないこととしました。
(2023年10月17日、11月9日 お知らせ済み)
4.燃料集合体の取替え
燃料集合体全数157体のうち69体を取り替えました。そのうち、新燃料集合体は68体(うち16体はMOX新燃料)です。これにより、燃料集合体全数のうちMOX燃料は、継続して使用する4体と合わせて20体となります。
5.次回定期検査の予定
2025年1月
以 上
公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.kepco.co.jp/corporate/pr/2023/pdf/20231221_2j.pdf