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プレスリリース
2023年12月15日
中部電力株式会社
株式会社TSUNAGU Community Analytics
中部電力株式会社(代表取締役社長:林 欣吾、以下「中部電力」)と株式会社TSUNAGU(ツナグ)Community(コミュニティ)Analytics(アナリティクス)(代表取締役:栗林 修、以下「TCA」)は、AIを活用して水力発電所における最適な発電計画の策定を支援するシステム(以下「本システム」)を開発し、昨日、本システムに組み込まれるAIに係る特許を共同で出願いたしました。
中部電力は、脱炭素社会の実現に向け、新規電源の開発に加え既設電源の増電に取り組んでおり、水力発電については、DXの推進により、ダムへの水の流入量の予測精度を高め、最適な発電計画で運用することで、発電量を最大化することを目指しています。
また、これまで水力発電所の発電計画は、熟練の従業員が経験やノウハウを基に半日程度をかけて策定しており、業務効率化や若手従業員の育成が課題となっています。
本システムは、以下の3つのAIで構成されており、本システムの活用により、異なる河川で水が往来する複数の水力発電所の発電運用を同時に最適化することが可能となります。
(1)流入量予測AI:翌日の予測降雨量を基にダムへの水の流入量を予測する
(2)過去検索AI:翌日のダムの水位や使用可能水量等の条件を基に、類似した条件における過去の発電計画を検索する
(3)最適化計算AI:各ダムの予測流入量やダムの水位、発電運用制約等の条件を基に、発電電力量最大や売電金額最大等の目的に合わせて発電計画を作成する
両社は、2021年4月より中部電力管内で特に複雑な構成である飛騨川水系の水力発電所において検証を行った結果、本システムを利用して策定した発電計画に基づく運用により、年間2%程度(水系全体で最大約3,000万kWh/年・標準的な家庭約1万世帯分の年間使用電力量相当)の増電が期待できることを確認しました。
また、本システムの活用により、発電計画の策定に要する時間を従来の4分の1以下に削減し、大幅な効率化を実現することに加えて、これまでOJTが中心であった若手従業員の教育について、本システムを用いたシミュレーションにより短期間での技術習得が可能となります。
今後、両社は、2024年度中の飛騨川水系での本格運用を皮切りに、他水系においても本システムの導入を進めることで、CO2を排出しない水力発電の発電電力量の増加に継続的に取り組み、脱炭素社会の実現に貢献してまいります。
別紙
以上
別紙
過去の降雨量とダムへの水の流入量の関係をAIが学習することで、翌日の予測降雨量をもとに、各ダムへの流入量を予測します。
翌日の各ダム水位や各ダムの貯水計画に基づく使用可能水量等の諸条件を基に、過去に類似の条件であった日の発電計画を過去データからAIが検索することで、過去運用を再現した翌日の発電計画案を作成します。
各ダムの予測流入量やダム水位、発電運用制約等の諸条件から売電金額最大、発電量最大、溢水量最小という目的毎に理論上最適な翌日の発電計画案をAIが作成します。
「過去検索AI」および「最適化計算AI」によって作成した翌日の発電計画案を参考に、運用者が、実際に運用する翌日の発電計画を決定します。
会社名 | 株式会社TSUNAGU Community Analytics |
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代表者 | 代表取締役社長 栗林 修 |
本社所在地 | 名古屋市中区栄4-5-3 |
資本金 | 2億円(資本準備金を含む) |
出資比率 | 中部電力70%、中電シーティーアイ20%、中部電力パワーグリッド5%、中部電力ミライズ5% |
設立 | 2021年2月16日 |
事業内容 |
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HP |
情報提供:JPubb