2023 年 10 月 3 日
川崎重工業株式会社
公益財団法人地球環境産業技術研究機構
国内初 石炭火力発電所の燃焼排ガスから固体吸収材を用いて
二酸化炭素を分離・回収する省エネルギー型試験設備の運転を開始川崎重工業株式会社(本社:神戸市、代表取締役社長執行役員:橋本康彦 以下「川崎重工」)と公益財団法人地球環境産業技術研究機構(本部:京都府木津川市、理事長:山地憲治 以下「RITE」)は、関西電力株式会社の協力を得て、同社の舞鶴発電所内に建設した固体吸収材を用いた CO₂分離・回収試験設備(以下「本試験設備」)の運転を開始します。
本試験設備は、国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)のカーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発を推進する研究開発事業として2020年に採択を受けて建設されたパイロットスケールプラントで川崎重工が設計・建設を担当、同プラントで RITE が開発・製造した固体吸収材を循環させてCO₂を分離・回収します。川崎重工は、今後、本試験装置で舞鶴発電所の燃焼排ガスから CO₂を分離・回収する試験を本格的に実施する予定です。
本試験装置で利用する固体吸収法は、従来の技術と比べて、CO₂分離・回収に要するエネルギーを大幅に低減できる先進的な技術として期待されており、本試験設備は、固体吸収法で石炭火力発電所の燃焼排ガスからCO₂を分離・回収するプラントとしては、国内初となります。本試験装置による運用性および経済性の評価等に基づき、将来の社会実装を見据えたプラントの更なる大型化や信頼性向上等を研究し、カーボンニュートラル社会の実現に貢献していきます。
【別紙】
【事業の概要】
事業名称: 先進的二酸化炭素固体吸収材の石炭燃焼排ガス適用性研究
実施者 : 川崎重工(試験設備の設計・建設、CO₂分離回収試験等)
RITE(固体吸収材の開発・製造、シミュレーション技術開発等)
協力者 : 関西電力(試験設備の建設工事に関するマネジメント業務)
実施場所: 関西電力株式会社 舞鶴発電所(住所:京都府舞鶴市字千歳 560 番地 5)
以 上