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2023-09-27 00:00:00 更新

IoT導入によるスマートファクトリー化の実態調査、約40%が取り組み済か検討中

IoT導入によるスマートファクトリー化の実態調査、約40%が取り組み済か検討中

スマートファクトリー導入企業の多くが成果を実感、成功要因と推進阻害要因が明らかに

2023年9月27日
株式会社インターネットイニシアティブ

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当社は、日本の製造業におけるスマートファクトリー(※)化への取り組み状況を調査するため、全国の製造業に従事する500名を対象にインターネットによるアンケート調査「IoT導入によるスマートファクトリー化の実態調査」を実施し、以下のような結果を得ましたのでお知らせいたします。

  • (※)スマートファクトリー:IoTを活用した工場DX化の取り組み。工場設備の状態の可視化による生産性および品質改善や、設計から製造、保守までのビジネスプロセス全体の変革を目指す。

調査サマリー

  • IoT導入によるスマートファクトリー化への取り組みでは、全体の37.9%が既に取り組んでいる、または取り組む予定か検討している
  • 取り組むこととなったきっかけ・目的は、「生産設備の可視化」が50%以上、次に「生産設備の故障予兆の検知」
  • スマートファクトリー化により実施・検討している取り組みで最も多かったのは、「製造プロセスで収集したデータの、製品品質向上に向けた活用」
  • IoT導入によるスマートファクトリー化の成果を「とても感じている」と、約40%が回答
  • 成果を感じている方の60%以上が、成果をあげることができた主な要因に「スマートファクトリー化に対するトップの理解(トップダウンの方針含む)」を選択
  • 成果を感じていない方の半数以上が、「データ収集・蓄積」のステップでスマートファクトリー化につまずき
  • 推進にあたって弊害となっている・なると思う要因は、「費用対効果が示せない」が48%、「費用が高い」が40%

調査概要

  • 調査時期:2023年8月10日~8月17日
  • 調査対象:IoT導入によるスマートファクトリー化に関わる製造業に従事する方500名
  • 調査手法:インターネットによるアンケート調査
  • (※)調査結果・データは四捨五入しており、合計パーセンテージが100%にならない場合があります。

Q.IoT導入によるスマートファクトリー化に取り組んでいますか。または今後取り組む予定はありますか。 (複数回答・N=3344)

IoT導入によるスマートファクトリー化への取り組みでは、
全体の約40%が既に取り組んでいる、または取り組む予定か検討している

  • (※)こちらの設問のみ、調査概要の対象者とは異なり、製造業に関わる方が調査対象者です。

Q.IoT導入によるスマートファクトリー化に取り組むことを検討するようになったきっかけ・目的を教えてください。(複数回答・N=500)

IoT導入によるスマートファクトリー化に取り組むこととなったきっかけ・目的は「生産設備の可視化」が50%以上

  • (※)生産性の向上:設備稼働率改善・生産プロセス短縮・生産計画の精度向上など)
  • (※)OT(Operational Technology):物理的な装置を制御、運用する技術を指します。制御される装置には、工場の生産設備や、公共の設備であるダムなどが挙げられます。

IoT導入によるスマートファクトリー化に取り組むこととなったきっかけや目的について質問したところ、「生産設備の可視化」という回答が50.2%と半数を超えました。また「生産設備の故障予兆の検知」が43.4%、「生産性の向上」が35.8%という結果になりました。このように生産設備に関する項目が1~3位を占め、きっかけや目的として大きな役割を果たしていることが分かります。
さらに続いて、「工場のエネルギー利用量の可視化」が31.6%、「DX人材の育成」が31.0%、「現場スタッフの負担軽減」が29.8%という結果になりました。
IoT導入によるスマートファクトリー化に取り組むことを検討するようになったきっかけや目的はその他さまざまあり、スマートファクトリー化によるメリットを積極的に取り入れていきたいという意向が伺えます。

Q. IoT導入によるスマートファクトリー化では、どのような取り組みを検討していますか。(複数回答・N=500)

実施・検討している取り組みで最も多かったのは「製造プロセスで収集したデータの、製品品質向上に向けた活用」

IoT導入によるスマートファクトリー化により実施・検討している取り組みを聞いた設問では、「製造プロセスで収集したデータの、製品品質向上に向けた活用」が42.4%と最も多くなりました。
そして「工場内のエネルギーの使用量や用途の可視化と最適化」、「IT/OTの活用による、人の作業の削減や人員の効率化」、「IT/OTを活用した設備稼働率改善や生産プロセス短縮」、「センサやAIを活用した設備保全」、「IT/OTの活用による、業務の標準化やノウハウの見える化精度の向上および技術継承」がそれぞれ35%以上となりました。

Q. IoT導入によるスマートファクトリー化による成果を感じていますか(単一回答・N=224)

IoT導入によるスマートファクトリー化の成果を感じていると多くが回答

スマートファクトリー化に既に取り組んでいる企業のうち、「IoT導入によるスマートファクトリー化による成果」は、「とても感じている」が38.4%、「やや感じている」が50.4%という結果でした。
このことからIoT導入によるスマートファクトリー化による成果を、関わった方々の多くが感じているということが分かります。

Q. IoT導入によるスマートファクトリー化による成果を感じている方に伺います。スマートファクトリー化による成果をあげることができた主な要因は何だと思いますか。あてはまるものを全て教えてください。(複数回答・N=199)

成果を感じている方の63%以上が、その主な要因に
「スマートファクトリー化に対するトップの理解(トップダウンの方針含む)」を選択

こちらはIoT導入によるスマートファクトリー化による成果を「感じている」方を対象にアンケートを行い、成果をあげることができた主な要因を質問しました。
「スマートファクトリー化に対するトップの理解(トップダウンの方針含む)」が63.8%という高い結果になりました。トップの理解の重要性が伺えます。
また「専門部隊の設置」が52.3%、「専門人材の獲得/育成」が51.3%と、それぞれ半数以上を占めていて専門的な知識の重要性が見受けられます。

Q. IoT導入によるスマートファクトリー化による成果を感じていない方に伺います。どのようなステップでスマートファクトリー化につまずいていますか。あてはまるものを全て教えてください。(複数回答・N=25)

成果を感じていない方の半数以上が「データ収集・蓄積」のステップでつまずいている

前項目でIoT導入によるスマートファクトリー化による成果を「あまり感じていない」と回答した方を対象にアンケートを行いました。
「データ収集・蓄積」のステップで、52.0%という半数以上の方がつまずいていることが判明しました。また「データ分析・予測」という回答が36.0%と続いています。
上位になった2項目がデータに関連していること、また「データ制御・最適化」という項目も28.0%となっていることから、データの取り扱いに関するつまずきが多いことが伺えます。

Q. IoT導入によるスマートファクトリー化推進にあたって弊害となっている・なると思う要因は何だと思いますか。あてはまるものを全て教えてください。(複数回答・N=25)

弊害となっている・なると思う要因は「費用対効果が示せない」が48%、「費用が高い」が40%

前項目に引き続きIoT導入によるスマートファクトリー化による成果を「あまり感じていない」と回答した方を対象にアンケートを行いました。結果は「費用対効果が示せない」が48.0%、「費用が高い」が40.0%と費用に関する項目にあてはまる回答が多くなりました。また「IT/OTなど製造以外の知識不足」という項目が32.0%という結果でした。知識不足の部分は、専門とする会社や人を上手に活用することが推奨されます。

  • 本調査についての詳細な結果および分析については以下をご覧ください。
    https://ent.iij.ad.jp/articles/5875/
  • IIJでは、産業向けIoT導入の豊富な実績と知見をもとに、スマートファクトリー推進の支援を行うコンサルティングやソリューションを提供しています。詳細は以下をご覧ください。
    https://www.iij.ad.jp/biz/iot-industry-f/
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