2023 年 8 月 18 日
河村電器産業株式会社
三菱電機株式会社
河村電器産業と三菱電機がクラウド HEMS 対応住宅用分電盤を共同開発
低コストで HEMS の導入を実現し ZEH の普及に貢献。10 月 4 日発売河村電器産業株式会社(本社:愛知県瀬戸市、取締役社長:水野 一隆、以下 河村電器産業)と三菱電機株式会社(本社:東京都千代田区、執行役社長:漆間 啓、以下 三菱電機)は、ZEH※1の普及に向けて、HEMS※2機能をクラウドに集約し、住宅内機器との通信機能を分電盤内部に備えた、クラウド HEMS 対応住宅用分電盤を共同開発しました。河村電器産業が本分電盤を 10 月4 日に販売を開始し、三菱電機がこの分電盤に対応したアプリケーション「ミエネル」を三菱電機独自の家電統合アプリケーション「MyMU(マイエムユー)※3」内で同日に提供を開始します。
2050 年までの日本のカーボンニュートラルの実現に向けて、住宅分野における ZEH の普及が求められているなか、政府は ZEH の普及を実現するためのひとつの手段として、省エネへの意識付けや電力消費量の削減に貢献する HEMS の導入※4 を ZEH 住宅の補助金要件として掲げています。また、HEMS は電力需給調整のために家庭のエネルギーリソース※5を活用できるシステムとしても期待されています。一方、HEMS を導入するには、現状では分電盤の他に通信機能を持った専用の HEMS コントローラーを別途設置する必要があり、その製品や配線工事のコスト等が普及推進の課題となっています。
両社は今回、住宅内機器との通信機能を分電盤内部に搭載し、低コストで HEMS に対応した住宅用分電盤を共同開発しました。本分電盤と、通信以外の HEMS 機能をクラウドに集約した「クラウド型 HEMS プラットフォーム※6」を組み合わせて使用することで、据え置き型の HEMS コントローラーを購入せず低コストで HEMS の導入を実現し、ZEH の普及に貢献します。さらに、この分電盤に対応したアプリケーション「ミエネル」は、本分電盤で計測した家電製品の消費電力や、ECHONET Lite※7に対応した各社の太陽光発電、燃料電池、蓄電池のエネルギーの使用状況が確認できます。
将来的には、電力会社やアグリゲーターのクラウドと連携し、家庭の HEMS 対応製品をエネルギーリソースとして活用することで、クラウド型 HEMS による DR(デマンド・レスポンス)に対応し、2050 年までの日本のカーボンニュートラルの実現への貢献を目指します。
※1 net Zero Energy House(ネット・ゼロ・エネルギー・ハウス)の略称
※2 Home Energy Management System(ホーム・エネルギー・マネジメント・システム)の略称
※3 三菱電機家電とスマートフォンをネットワークで繋ぐスマートフォンアプリ
※4 https://www.enecho.meti.go.jp/category/others/basic_plan/pdf/20211022_03.pdf
※5 太陽光発電、燃料電池といった発電機器、蓄電池、電気温水器といった蓄電、蓄熱機器、空調、照明といった電気消費機器の総称
※6 三菱電機 IoT ライフソリューションプラットフォーム「Linova(リノバ)」上で運用
※7 スマートホームを実現するため、どのメーカーでも共通で利用できる標準通信プロトコルクラウド HEMS 対応住宅用分電盤 EcoEye 見える化アプリケーション「ミエネル」
新製品の特長
1.低コストで拡張性の高いクラウド型 HEMS を住宅用分電盤に搭載
・通信以外の HEMS 機能をクラウドに集約した「クラウド型 HEMS プラットフォーム」と住宅用分電盤を組み合わせて使用することで、専用の据え置き型 HEMS コントローラーの購入が不要
・低コストで、ZEH 補助金要件に対応した HEMS の導入を実現
・エネルギー使用状況の見える化による省エネへの意識付けや、それに伴うユーザーの機器操作による消費電力の削減が可能
2.「ミエネル」でエネルギー使用状況の見える化を実現
・三菱電機独自の家電統合アプリケーション「MyMU」内に、エネルギー使用状況の見える化アプリケーション「ミエネル」を新たに搭載※8
・ZEH 補助金要件に対応した家庭のエネルギー使用状況の見える化や、エネルギーデータの保存、取り出しが可能
・省エネ意識を高める機能として、過去とのエネルギー状況比較機能を充実化
・ECHONET Lite 認証、AIF 認証※9を取得することで、「ミエネル」から分電盤で計測した家電製品の消費電力や、ECHONET Lite に対応した各社の太陽光発電、燃料電池、蓄電池のエネルギー使用状況や機器の状態が確認可能
※8 ミエネルは MyMU に搭載されたアプリケーションですので、新たにダウンロードする必要はありません
※9 ECHONET Lite 規格に対応している製品との相互接続の向上を目的とした認証制度。
23 年 8 月 18 日時点で以下の認証を取得済み。ECHONET Lite 認証:コントローラークラスAIF 認証:住宅用太陽光発電・HEMS コントローラー間、燃料電池・HEMS コントローラー間
今後の予定・将来展望
家庭のエネルギーリソースを活用し、日本のカーボンニュートラルの実現に貢献
・拡張性の高いクラウド型 HEMS プラットフォームを活かし、ECHONET Lite の重点 8 機器(スマートメーター、太陽光発電、蓄電池、燃料電池、電気自動車充電器/充放電器、エアコン、照明機器、給湯器)を中心に、三菱電機製品だけでなく各社の対応製品を拡充し、「MyMU」から操作が可能
・電力会社やアグリゲーターのクラウドと連携し、家庭の HEMS 対応製品をエネルギーリソースとして活用することで、クラウド型 HEMS による DR(デマンド・レスポンス)に対応し、2050 年までの日本のカーボンニュートラルの実現に貢献
発売の概要
<河村電器産業>
製品名 標準価格(税抜) 発売月日 販売目標台数
2024 年度末まで
HEMS コントローラークラス対応
en ステーション EcoEye 146,000~217,000 円 2023 年
10 月 4 日 4,000 台
※全 42 品種をラインアップ。住宅の設備や必要回路数により、仕様・価格が異なります
<三菱電機>
サービス名(アプリケーション) リリース日
ミエネル 2023 年10 月 4 日
商標関連
「EcoEye」 河村電器産業株式会社の登録商標
「MyMU」
「ミエネル」 三菱電機株式会社の登録商標
お問い合わせ先
<報道関係からのお問い合わせ先>
河村電器産業株式会社 コーポレートコミュニケーション部 広報渉外課 砂原
〒461-0005 名古屋市東区東桜 2-9-1 高岳セントラルビルディング 7 階
TEL 080-6940-5097
E-mail ka-sunahara@kawamura.co.jp
三菱電機株式会社 広報部
〒100-8310 東京都千代田区丸の内二丁目 7 番 3 号
TEL 03-3218-2332 FAX 03-3218-2431
<お客様からのお問い合わせ先>
河村電器産業株式会社 研究開発部 開発推進チーム
〒489-8611 愛知県瀬戸市暁町 3-86
TEL 080-3590-1237
三菱電機株式会社 IoT・ライフソリューション新事業推進センター
URL https://www.MitsubishiElectric.co.jp/home/mymu/index.html#contact