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2023-08-10 13:30:00 更新

伊方発電所における通報連絡事象(2023年7月分)および通報連絡事象に係る報告書の提出について

令 和 5 年 8 月 1 0 日
四国電力株式会 社


伊方発電所における通報連絡事象(令和5年7月分)および通報連絡事象に係る報告書の提出について


○ 令和5年7月に当社から愛媛県および伊方町ほか関係自治体に通報連絡した事象は以下の5件です。これらの事象は、法律に基づく報告事象に該当するものではなく、また、環境への放射能の影響もありませんでした。


事 象 発生月日 発表月日 県の公表区分


1.伊方発電所3号機 使用済燃料乾式貯蔵施設設置工事に使用する仮設電源ケーブルの損傷について
7 月 2 日 - C


2.伊方発電所3号機 火災報知器の誤動作に
ついて 7 月 16 日 - C


3.伊方発電所3号機 使用済燃料ピット監視
カメラの不具合について 7 月 26 日 7 月 26 日 B


4.伊方発電所3号機 非常用ガスタービン発電機燃料油貯油槽Aの配管フランジ部からの油漏れについて
7 月 27 日 - C


5.伊方発電所3号機 発電機出力の変動について
7 月 27 日 - C


○ 過去に発生した以下の通報連絡事象について、その後の調査結果を踏まえた原因と対策をとりまとめ、愛媛県および伊方町ほか関係自治体に報告書を提出いたしました。


事 象 発生月日 発表月日 県の公表区分
1.伊方発電所3号機 グランド蒸気復水器排気
ファンの不具合について 5 月 13 日 6 月 12 日 C


県の公表区分 A:即公表
B:48 時間以内に公表
C:翌月 10 日に公表
PP:可能となった段階で速やかに公表


(別紙1)伊方発電所における通報連絡事象の概要(令和5年7月分)
(別紙2)伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要


以 上


別紙1


伊方発電所における通報連絡事象の概要(令和5年7月分)


1.伊方発電所3号機 使用済燃料乾式貯蔵施設設置工事に使用する仮設電源ケーブルの損傷について


使用済燃料乾式貯蔵施設設置工事場所(管理区域外)において、7月2日19時25分、運転員が電源ケーブルに一部溶けたような損傷を確認しました。またその後の消防署の立ち入りの結果、火災では無いと判断されました。


調査の結果、損傷した電源ケーブルは、工事に使用する仮設の電源ケーブルであり、接続されている工事用の分電盤から取外し、上流の電源スイッチを「切」としました。また、念のため、工事用の他の電源ケーブルの健全性確認を行い、7月3日15時43分、他の電源ケーブルに異常が無いことを確認しました。


今後詳細を調査します。


なお、本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はありませんでした。


2.伊方発電所3号機 火災報知器の誤動作について


伊方発電所構内(管理区域外)において、7月16日2時1分、火災の発生を示す信号が発信したことから、直ちに現場確認を行い、火の気や白煙等がないことを確認しました。


その後の調査において、火災感知器の故障による誤動作と判断し、当該感知器の取り替えを行い、同日7時10分、通常状態に復旧しました。


なお、消防署の立ち入りの結果、火災ではないと判断されており、本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はありませんでした。


3.伊方発電所3号機 使用済燃料ピット監視カメラの不具合について


通常運転中の伊方発電所3号機の原子炉補助建屋内(管理区域外)において、7月26日7時48分に使用済燃料ピット監視カメラ※1が正常に動作しないことを確認しました。これにより、保安規定に定める運転上の制限※2を満足できなくなりました。使用済燃料ピットについては、他の計器により監視できており、温度、水位に問題ないことを確認していました。


その後、保修員が当該カメラのサーバを再起動したところ、正常に動作しましたが、念のため不具合の要因と推定される当該サーバを予備品と取り替え、当該カメラが動作可能な状態であることを確認し、同日16時55分に運転上の制限の逸脱状態から復帰しました。


今後詳細を調査します。


なお、本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はありませんでした。


※1 通常の温度計とは別に、重大事故等が発生した場合に使用済燃料ピットエリアの温度を監視する赤外線サーモカメラ。


※2 使用済燃料ピット監視カメラ1台が動作可能であること伊方発電所3号機 使用済燃料ピット監視カメラシステム 概略図


4.伊方発電所3号機 非常用ガスタービン発電機燃料油貯油槽Aの配管フランジ部からの油漏れについて


通常運転中の伊方発電所3号機において、7月27日11時31分、非常用ガスタービン発電機の燃料油貯油槽A上部(管理区域外)に油たまりがあることを確認しました。点検の結果、燃料油貯油槽A上部に設置している配管接続部(フランジ)からの漏えいであることを確認したため、当該フランジ部のガスケット(接続部密封用のシール材)を取り替えました。


その後、漏えいがないことを確認し、同日20時39分、通常状態に復帰しました。漏れた油は、当該発電機の燃料油(約30リットル)であり、全量回収しました。今後詳細を調査します。


なお、本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はありませんでした。


伊方発電所3号機 非常用ガスタービン発電機燃料油 概略系統図


5.伊方発電所3号機 発電機出力の変動について


通常運転中の伊方発電所3号機において、7月27日14時18分頃、四国外での送電系統事故による影響と思われる系統ショック※により、発電機出力に有意な変動が発生しました。


発電機出力の変動は瞬時に収束し、プラントの運転に影響はありませんでした。


参考:発電機出力の変動幅(14時18分頃)


発電機出力の変動幅
880MW ~ 922MW ~ 984MW
(-4.7%) (変動前後) (+7.0%)


※ 発電所から需要家に至る送電系統において落雷による短絡等により、系統全体の電気的な状態が瞬時に大きく変動した場合に、その変動に応じて、発生する短時間の発電機の出力変動。


別紙2


伊方発電所における通報連絡事象の報告書概要


1.伊方発電所3号機 グランド蒸気復水器排気ファンの不具合について


(1)事 象


伊方発電所3号機は第16回定期検査中のところ、グランド蒸気復水器排気ファン※13Aおよび3B(管理区域外)が運転できないことから、保修員にて確認し、5月13日17時8分、詳細な点検が必要と判断しました。


詳細を調査した結果、本定期検査において取り替えたグランド蒸気復水器排気ファン3Aおよび3B電源ユニットの保護装置の不具合であると推定したことから、新しい保護装置に取り替えました。


その後、グランド蒸気復水器排気ファン3Aおよび3Bを起動し、運転に問題ないことを確認したことから、5月14日9時37分、通常状態に復帰しました。本事象によるプラントへの影響および環境への放射能の影響はありませんでした。


※1 グランド蒸気※2の排気中に含まれる非凝縮性ガスを取り出すための機器。
※2 蒸気タービン軸封部からの空気流入および蒸気漏れを防止するために、2次系蒸気(放射性物質を含まない)から分岐して、蒸気タービン軸封部に供給している蒸気のこと。


(2)原 因


今回の電源ユニット取り替えにおけるメーカの設計段階において、保護装置の設定値として取り替え前と同じものを選定していましたが、型式変更により変更となる動作特性の確認などの検証ができておりませんでした。また、当社においても型式変更に伴う検証について具体的な指示をしていませんでした。これらの要因により、保護装置の取り替えに伴う動作特性の変化について検証が行われないまま排気ファンを起動させたことから、起動電流により保護装置が誤って動作したものと判断しました。


(3)対 策


・排気ファンのモータの保護が可能な範囲で設定値を変更した保護装置に取り替え、起動電流により誤って動作しないように対策を実施しました。


・当社は、メーカにおいて、設計段階で保護装置を検討する際に、動作特性と電動機の起動電流など必要な検証を必ず行うよう、チェックシートを作成してルール化したことを確認しました。


・保護装置の型式が変更となる場合には、動作特性と設定値の関係が適切であるか検証することを発注時に要求し、当社はその検証結果から、適切な保護装置の選定がなされていることを確認することとし、この要求事項を標準発注仕様書に反映します。

情報提供:JPubb

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