2023 年 4 月 25 日
株式会社みずほ銀行
株式会社三菱 UFJ 銀行
株式会社日本政策投資銀行
国内最大規模の洋上風力発電プロジェクト「北九州響灘洋上ウインドファーム」
に対するプロジェクトファイナンスの組成について 株式会社みずほ銀行(取締役頭取:加藤 勝彦、以下「みずほ銀行」)、株式会社三菱 UFJ 銀行(取締役頭取執行役員:半沢 淳一、以下「三菱 UFJ 銀行」)及び株式会社日本政策投資銀行(社長:地下 誠二、以下「日本政策投資銀行」)は、主幹事行として「北九州響灘洋上ウインドファーム」(以下「本プロジェクト」)に対するプロジェクトファイナンス(以下「本ファイナンス」)を組成しました。
本プロジェクトは、北九州港響灘地区に 25 基の着床式洋上風力発電設備を設置し、運転開始後 20 年に亘りゼロエミッション電力を供給するものです。本事業で採用される風車の単機出力は 9.6MW、ウインドファーム全体の発電設備容量は 220MW であり、いずれもこれまでの日本の洋上風力発電プロジェクトとしては最大規模となります。
洋上風力発電は、2021 年 10 月に閣議決定された第 6 次エネルギー基本計画の中でも、「再生可能エネルギー主力電源化の切り札」と位置付けられており、日本の脱炭素化実現に向けて重要な役割を果たすことが期待されています。本プロジェクトは、ゼロカーボンシティを目指す北九州市による公募事業であり、風力発電関連産業の総合拠点を形成する同市の「グリーンエネルギーポートひびき」事業の推進において重要なマイルストーンとなるものです。
ひびきウインドエナジー株式会社は、2017 年に北九州市による公募において選定された本プロジェクトの実施主体です。株主である、九電みらいエナジー株式会社、電源開発株式会社、北拓株式会社、西部ガス株式会社、株式会社九電工はいずれも北九州市でのビジネス展開や事業拠点を有しており、地域に寄り添い、共創・共栄を重視した事業開発を行ってきました。新エネルギー・産業技術総合開発機構(NEDO)の助成を受けた風況観測や海底地質調査、漁業との共生に配慮した風車・海底ケーブル配置、環境・社会影響評価、日本海事協会によるウィンドファーム認証取得等の詳細検討を経て、現在は 2025 年度の営業運転開始に向けて本プロジェクトの建設工事を進めています。
本ファイナンスは、ひびきウインドエナジー株式会社に対して本プロジェクトの建設・運営資金を融資するものです。シンジケーション方式により組成を行うことで、主幹事行のほか 34 の金融機関と共に、本プロジェクトを通じた環境・社会的インパクトの具現化を金融面から支援して参ります。
〈みずほ〉は、持続可能な社会の実現に向けた取り組み(サステナビリティアクション)を強化しています。これまでもエクエーター原則等の国際的な枠組みに参画し、環境・社会リスクへの適切な配慮を行いながら再生可能エネルギー関連ビジネスを積極的に支援してきました。2023 年 4 月にはサステナブルファイナンス目標を 100 兆円(うち、環境・気候変動対応ファイナンス 50 兆円)へと引き上げており、再生可能エネルギーへの取り組みをはじめとした環境・社会課題の解決に向けた資金の流れをさらに創出していきます。
今後も、環境・産業知見といった非金融とプロダクツ等の金融との両面から、持続可能な社会の実現に貢献して参ります。
株式会社三菱 UFJ フィナンシャル・グループでは、自社の存在意義(パーパス)を「世界が進むチカラになる。」と定め、持続可能な環境・社会の実現に向けて、お客さまをはじめとする全てのステークホルダーの課題解決のための取り組みを進めています。その中で、カーボンニュートラルの達成に向けて、グローバルで洋上風力発電プロジェクトをはじめとする再生可能エネルギーのプロジェクトを推進し、世界トップレベルの実績を上げてきました。三菱 UFJ 銀行はカーボンニュートラルを達成するために、お客さまの ESG の取り組みを支援し持続的な成長を後押しすることで、環境・社会課題の解決に貢献して参ります。
日本政策投資銀行は、長年にわたり再生可能エネルギー分野での取り組みを積極的に支援して参りました。第 5 次中期経営計画においては、2050 年の持続可能な社会の実現に貢献すべく「GRIT 戦略」1を定め、本プロジェクトは同戦略に繋がるものです。今後も、企業理念「金融力で未来をデザインします~金融フロンティアの弛まぬ開拓を通じて、お客様及び社会の課題を解決し、日本と世界の持続的発展を実現します~」に基づき、良質な運用機会のアレンジを通じ、市場の活性化に積極的に貢献して参ります。
以上
1 「GRIT 戦略」とは、G:グリーン社会の実現、R:しなやかで強い安心安全な地域・社会や産業基盤の構築、I:事業化可能と評価できるイノベーションへの取り組み、T:現在の事業基盤を前提とした移行に向けた戦略的取り組み、を表すもので、第 5 次中期経営計画において DBJ グループが重点的に取り組む分野を表したものです。
公式ページ(続き・詳細)はこちら
https://www.dbj.jp/upload/dbj_news/docs/bdaab93ee844f0eeeb962ec5d1a83878.pdf