パナマックス型ばら積み船向けの風力推進装置の搭載について

2022/11/11
丸紅株式会社

丸紅株式会社（以下、「丸紅」）は、100％子会社であるシンガポールのMMSL PTE. LTD.（以下、「MMSL」）を通じて、スペインのエンジニアリング会社Bound 4 Blue S.L.（以下、「B4B社」）と、パナマックス型ばら積み船向けの風力推進装置搭載プロジェクト（以下、「本プロジェクト」）を共同で行うことについて、協業契約を締結しました。

＜搭載イメージ図＞

本プロジェクトは、帆船の帆のような機能をもつB4B社製の固定式の風力推進装置を、MMSLが保有するパナマックス型ばら積み船（以下、「本船」）に搭載し、温室効果ガス（以下、「GHG」）排出量の削減効果を検証するものです。削減効果は気象条件に大きく左右されますが、最大で15~20%の削減を見込んでいます。

この風力推進装置はサクションセイルと呼ばれるタイプのもので、飛行機の翼が揚力を生み出すように、風向きに応じて角度を調整して推進力を得るものです。パナマックス型ばら積み船によるサクションセイルの搭載は、世界初となる見込みです。無限の再生可能エネルギーである風力を効率的にエネルギーに変換することを目標として、軽量化の実現や自動制御機能の搭載など、最新技術を駆使したデザインとなっています。

また本船は、2023~2024年頃に風力推進装置を搭載し、丸紅とノルウェーの大手海運会社Torvald Klaveness Groupが共同運営するプール事業運営会社MaruKlav Management Inc.にて運航を予定しています。

丸紅は、中期経営戦略GC2024にて「グリーン事業の強化」と「全事業のグリーン化推進」を通じて、グリーンのトップランナーとなることを掲げています。今後も本プロジェクトを始めとした、環境負荷低減に向けたサプライチェーンの構築に積極的に参加することにより、GHG排出量の削減及び低炭素・脱炭素社会の実現に貢献していきます。

以 上