本ページでは、プレスリリースポータルサイト「JPubb」が提供する情報を掲載しています。
2022年10月17日
九州電力株式会社
株式会社フジタ
木質バイオマス発電所燃焼灰の再資源化に向けて土質改良材の試作に成功しました
九州電力株式会社(福岡県福岡市)、大和ハウスグループの株式会社フジタ(東京都)の両社は、木質バイオマス発電所から発生する燃焼灰(以下、木質燃焼灰(注1))の再資源化に向けて土質改良材の試作に成功しました。
木質バイオマス発電所は、2012年7月に再生可能エネルギーの固定価格買取制度が開始されて以降、全国各地で発電所の建設、運用が急増しています。一方で、発電に伴い大量に木質燃焼灰が発生します。木質燃焼灰の一部には、重金属が含まれており、土壌環境基準を満たしていないことから、現在、ほとんどは産業廃棄物として適切に埋立処分されていますが、その木質燃焼灰を再資源化することで環境負荷や処分費の軽減につながります。
このような背景を踏まえ、両社は木質燃焼灰を適切に処理することで土壌環境基準を満たす土質改良材(注2)〔写真①〕の試作に成功しました。試作品は試験において水を多く含んだ軟らかい土〔写真②〕と混合した結果、化学反応を起こさず水を吸収し、脱水した一般的な土〔写真③〕になることが確認され、土質改良に効果的であることを把握しました。
従って、本試作品は工事現場における土質不良箇所(注3)〔写真④〕への適用が期待できます。また、土質不良箇所の軟らかい土と混合しても固化することなく、すぐに土として扱うことができるメリットもあるため環境に優しいリサイクル材としての活用が期待できます。
両社は今後、上記技術を確立し、木質燃焼灰が大量に発生する地域で行政や地元企業との合意形成を図りながら、木質燃焼灰のリサイクル事業化を目指すことで、森林資源の循環型社会形成に取り組み、SDGsの達成に貢献してまいります。
(注1)森林の間伐材などを燃やし、タービンを回して発電する際に、燃料の燃えカスとして発生する灰
(注2)軟らかい土を良質土に変える材料
(注3)軟らかい粘土や軟らかい土で構成
本リリースの取組みは、SDGs(持続可能な開発目標)における4つの目標に貢献しています。
以上
情報提供:JPubb