2021年11月29日
損害保険ジャパン株式会社
SOMPOリスクマネジメント株式会社
陸上風力メンテナンス事業者への「稼働率保証保険」および
「メンテナンスコストキャップ保険」の提供について
~風力発電事業の普及を後押し~
損害保険ジャパン株式会社(代表取締役社長:西澤 敬二、以下「損保ジャパン」)は、 SOMPO リスクマネジメント株式会社(代表取締役社長:桜井 淳一、以下「SOMPOリスク」)とともに、陸上風力発電のメンテナンス事業者に対する「稼働率保証保険」および「メンテナンスコストキャップ保険」(以下、両保険を合わせて「本保険」)の提供を2021年12月から開始します。損保ジャパンは 本保険の提供を通じて、風力発電メンテナンス事業者の安定的事業運営ならびに信用力を補完することで、風力発電事業における多様なメンテナンスプレーヤーの事業を支援します。
これにより、風力発電事業のさらなる普及を後押しすることで、我が国におけるカーボンニュートラル実現への貢献を目指します。
1.背景
昨今の世界的な脱炭素化社会に向けた潮流の中で、我が国においても2020年10月に、2050年までにカーボンニュートラルの実現を目指すことが宣言されました。
これを受け、第6次エネルギー基本計画では2030年の日本の電源構成における再生可能エネルギー比率目標が、22~24%から36~38%まで引き上げられ、再生可能エネルギーの主力電源化が急務となっています。
一方、風力発電の発電コストは太陽光や原子力発電など他の電源と比較すると依然として高く、また、諸外国の風力発電コストと比較しても高くなっています。 このことから、風力発電のさらなる普及促進にあたっては、発電コストの低減を図っていくことが重要です。
陸上風力の発電コストのうち、メンテナンスに係るコストは総事業費の30%以上を占めると言われており、適切なメンテナンスによる故障・事故の予防保全と合わせて、メンテナンスコストの低減を図っていくことは、風力発電の主力電源化を後押しする取組みとなります。
2.概要
陸上風力発電のメンテナンス事業者に対して、本保険を包括的に提供することで、メンテナンス事業者の安定的事業運営ならびに信用力の補完を支援します。
損保ジャパンは、メンテナンス事業者が風力発電事業者に対して、メンテナンスサービス契約の中で 予め定めた稼働率を下回った分の売電減少額を補償する「稼働率保証保険」を提供します。さらに、想定以上にメンテナンスの修繕費用等が発生した場合、追加で発生する費用を「メンテナンスコストキャップ保険」で補償します。
SOMPOリスクは、東京大学と共同で開発した陸上風力O&M(運用・保守)事業専用のリスクモデル技術を活用し、メンテナンス事業に係るリスクの定量化を行い、損保ジャパンは定量化されたリスク量に基づき保険の設計を行います。
3.今後について
損保ジャパン、SOMPOリスクは、本保険提供を通じ、将来的には高い稼働率を維持するための O&Mのリスクコンサルティングサービスの提供も視野に入れて取り組んでいきます。
また、「”安心・安全・健康のテーマパーク”により、あらゆる人が自分らしい人生を健康で豊かに楽しむことのできる社会を実現する」という「SOMPOのパーパス」実現に向けて、再生可能エネルギーのさらなる普及促進に貢献する商品・サービスの開発に取り組み、カーボンニュートラルの実現を目指していきます。
以上