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2021-09-17 15:00:00 更新

マイクロ飛沫状態の新型コロナウイルスを深紫外線LED技術活用で不活化確認

2021 年 9 月 17 日


マイクロ飛沫状態の新型コロナウイルスを
深紫外線 LED 技術活用で不活化確認


日立造船株式会社は、このほど、マイクロ飛沫状態で浮遊している新型コロナウイルス(アルファ株・英国型変異株)が、積算照射量1mJ/cm2の深紫外線により、95%以上不活化されることを明らかにしました。これまで新型コロナウイルス不活化に対する深紫外線の効果は知られていましたが、実際に浮遊するマイクロ飛沫状態でのウイルスに対する不活化効果を調べた事例はありませんでした(当社調べ、2021 年 9 月 17 日時点)。


当社では、これまで深紫外線 LED を用いた食品用殺菌装置の開発・設計での装置納入実績があります。今回、当社技術を基に長崎大学感染症共同研究拠点(長崎県長崎市)の安田 二朗教授(兼 熱帯医学研究所教授)と共同で、高出力の深紫外線 LED(日亜化学工業社製、波長 280nm)を用いたウイルス不活化試験装置を開発し、マイクロ飛沫状態での新型コロナウイルスへの効果を明らかにしました(今回試験は試験装置での評価であり、商品や実際の使用環境での効果を示すものではありません)。


(積算照射量 4.14mJ/cm2において検出限界以下の結果でした。)
図 深紫外線 LED ワンパス試験結果および試験装置のイメージ図


今回の試験では、培養した新型コロナウイルスをマイクロ飛沫状態にして空気中に浮遊させた後、LED 照射エリアを 1 回通過させる(ワンパス)試験を行い、ウイルス粒子を回収して生残率を調べました(上図右)。波長 280nm の深紫外線 LED による様々な照射を行った結果、積算照射量 約 1mJ/cm2で新型コロナウイルス生残率が 1/10 以下(ウイルス生残率 5%以下)となることが明らかになりました(上図左)。


[長崎大学感染症共同研究拠点 安田 二朗教授(兼 熱帯医学研究所教授) コメント]
今回の試験結果から、飛沫状の新型コロナウイルスの不活化に対して、約 1mJ/cm2の紫外線照射量で 95%以上の不活化効果が確認できました。
さらに、現在、デルタ株をはじめ新型コロナウイルスの変異株が猛威を振るっていますが、紫外線の不活化メカニズムはウイルス RNA の直接変性によるものであるため、英国株以外の変異株の不活化にも同等の効果が期待できます。
深紫外線 LED 技術を活用することで医療機関や商業施設など多くの人が集まる環境において、安心感が高まることを期待しています。


当社の深紫外線 LED 活用技術について
ウイルス試験装置は、当社の下記技術により設計・製作し、その効果を検証しております。
①気流シミュレーション技術による空気を均一に深紫外線 LED 照射空間に導く構造
②照射解析技術による空間全体に紫外線を照射できる構成要素配置
③除菌・検証技術によるウイルス捕集機器構成


本発表内容に関するお問合せ先
日立造船株式会社
経営企画部 広報・IR グループ TEL:06-6569-0005(大阪) 03-6404-0802(東京)


情報提供:JPubb

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