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2021-06-16 00:00:00 更新

電気事業者や自家発電設備を備えるプラント・大規模施設などを持つお客さまに、電力レジリエンス向上を支援する「電力系統解析サービス」を提供開始

2021年6月16日

電気事業者や自家発電設備を備えるプラント・大規模施設などを持つお客さまに、
電力レジリエンス向上を支援する「電力系統解析サービス」を提供開始

シミュレーションに基づいた対応・予防・保全施策を提案し、
自然現象などによるアクシデントに強く効率的な電力系統の運用を実現


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▼[画像]「電力系統解析サービス」の概念図
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株式会社日立製作所(以下、日立)は、このたび、電気事業者や自家発電設備を備えるプラント・大規模施設などを持つお客さまに向け、電力系統で発生する問題点や事象をシミュレーションし、対応・予防・保全施策を提案する「電力系統解析サービス」を、本日より提供開始します。
本サービスにより、発電・変電・送電・配電・需要家などの電力系統の設備に対して起こり得るリスクを予測することができ、電力の安定供給を支援します。その結果、自然現象などに起因するアクシデントに対して強く、また効率的な運用の実現に貢献します。

電力系統は多種多様な設備が複雑に絡み合って構成される大規模なシステムです。電気事業者の送配電設備をはじめ、自家発電設備をプラントや大規模施設内に持つお客さまにおいては、外部からの送配電系統と自社内の発電・受電系統を組み合わせることで、設備の安定稼働を維持しています。この組み合わされた電力系統に、自然災害や設備運用変更などを起因とした異常な電気現象が発生すると、設備の故障や停電に進展する恐れがあります。また、カーボンニュートラルの実現に向け、再生可能エネルギー導入が活発化し、今後ますます電力系統管理が複雑化することが予想されます。そのため、電力設備を安定的かつ効率的に運用するためには、電力系統の事前評価を実施することが重要です。しかし、事前評価を実施するには、高度な専門知識とノウハウが必要です。特に異常な電気現象を予見するためには、適切な解析ツールを選定し、かつ短時間でシミュレーションモデルを作成し、その結果を評価することが求められます。

こうした課題を受けて、日立はお客さまとともに長年にわたって発電所から需要家までの電力系統の解析実績に基づき、安定した電力の供給に貢献してきました。例えば、海外の工業団地や離島における慢性的な電力不足の解消策として、日立は、太陽光や風力発電による再生可能エネルギーやディーゼル発電などの自家発電の導入時に、電力系統の解析モデルを作成し、シミュレーションを行いました。それによって電力品質の解析・評価を実施した結果、異常な電気事象を予見・対策し、電力供給の安定化と燃料費の削減など高効率な運用を実現しています。このような、日立の長年にわたる系統解析の実績から得られた技術やノウハウを、「電力系統解析サービス」として体系化しました。

本サービスは、高精度の解析モデルと評価技術、さらにはお客さまが事故や現象の影響を予見するための判断材料の提供が可能な点を特長としています。具体的には、電力系統内の電気設備の仕様や特性、需要家サイドの契約電力などの多岐にわたる詳細なデータを収集して精度を高めた解析モデルと、各電気設備や機器の稼働状況を踏まえたシミュレーションに基づいて事前評価を行い、その評価結果をフィードバックすることで、お客さまが事故や現象の影響を予見して対策を立てることを支援します。また、これらに基づき運用改善や設備増強などの具体的な対策を検討し、お客さまへのご提案と施策導入までワンストップで対応します。

日立は、大みか事業所に、災害や停電発生時に最低限の機能維持が可能な蓄電池と太陽光パネルを設置し、外部からの系統電力との併用運用による昼間のピーク電力低減に取り組んでいます。今後、日立は大みか事業所へ本サービスを適用し、電力系統全体の解析モデルを作成、解析・評価することで、外部からの系統停電時にも安定した自立運転を可能とし、確実な事業の継続と、さらなる自立運転の効率化をめざします。また、その成果を継続して本サービスにフィードバックして、本サービスのサービス品質の向上に寄与してまいります。

今後、自家発電システムの系統連系の増大や再生可能エネルギー導入の増加に備え、日立は、さまざまなサービスやソリューションの提供を通じてお客さまの効率的な電力系統管理を支援するとともに、電力レジリエンス向上にも貢献します。

関連情報

日立の大みか事業所について

日立の大みか事業所(茨城県日立市)は、1969年の操業開始以来、鉄道や電力、上下水道、産業分野など重要社会インフラ向けに情報制御システムを提供し、ハードウェア・ソフトウェアの設計・開発から製造、システム全体の運用保守までを一貫して担ってきました。2020年1月には、重要社会インフラの安定供給・安定稼働に貢献してきたことが評価され、世界経済フォーラムから世界の先進工場「Lighthouse」(灯台:企業の指針)の一つに選出されています*1。

*1
世界経済フォーラム(WEF)より世界の先進工場「Lighthouse」に選出(2020年1月10日ニュースリリース)

日立製作所について

日立は、IT(Information Technology)、OT(Operational Technology)およびプロダクトを組み合わせた社会イノベーション事業に注力しています。2020年度(2021年3月期)の連結売上収益は8兆7,291億円、2021年3月末時点で連結子会社は871社、全世界で約35万人の従業員を擁しています。日立の先進的なデジタル技術を活用したソリューション/サービス/テクノロジーであるLumadaを通じて、IT、エネルギー、インダストリー、モビリティ、ライフ、オートモティブシステムの6分野でお客さまのデータから価値を創出し、デジタルイノベーションを加速することで、社会価値・環境価値・経済価値の3つの価値向上に貢献します。

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