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2021-02-24 00:00:00 更新

蓄電池のセパレータ用接着剤、採用拡大 ~リチウムイオン電池の長寿命と低コストを実現~

蓄電池のセパレータ用接着剤、採用拡大
~リチウムイオン電池の長寿命と低コストを実現~

2021年2月24日


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日本ゼオン(社長:田中公章)は、リチウムイオン電池のセパレータに接着層を形成し、電極とセパレータを接着させることで捲回体*1を一体化する技術の実用化を推進しています。パウチ型セル*2の課題である電極間距離の維持を解決し、蓄電池の長寿命化と低コスト化を実現する技術として、本格的な展開を開始しました。

パウチ型のリチウムイオン電池は、使用を重ねることで残留応力等の影響により電極とセパレータの間に隙間が生じることで、正負極間でのリチウムイオンの移動が阻害され、電池寿命に影響が生じる課題がありました。
当社が販売している接着剤(製品名:AFL®)は、セパレータに塗布することで電極間距離を維持することを可能とするため、電池の長寿命化に貢献します。温度や圧力など任意の条件に合わせた接着が可能でプロセスへの適合性が高いという特長を有します。
更に、AFL®の適用は電池製造プロセスにおいても多くのメリットがもたらされます。捲回体を熱プレス等で一体化することで、製造工程内の搬送を高速化させ、また大型サイズの電池であっても電池容器への挿入が容易になる等、電池の生産性向上に大きく貢献しています。
また、昨今普及の進む積層型電池の積層体*3では、層間のズレや折れなどの発生による歩留まり低下の課題を抱えていましたが、AFL®を使用して層を一体化させることでこれら課題が解決するため、ハンドリングが向上しプロセスの高速化にも役立っています。

なお、これら成果の詳細については、3月に東京ビッグサイトで開催される展示会「二次電池展(バッテリ―ジャパン)」での講演にて発表する予定です。

ゼオングループは、これからも持続可能な社会の実現に向けて蓄電池産業の発展に寄与してまいります。

【講演概要】

講演名:リチウムイオン電池用機能性バインダー技術の開発
イベント:第12回[国際]二次電池展 専門技術セミナー
日時:2021年 3月 4日(木)13:00~
場所:東京ビッグサイト 南展示棟 セミナー会場

【用語解説】

*1)捲回体:正極と負極がセパレータで絶縁されたシート形状を巻き取ってコイル状にしたもの
*2)パウチ型セル:アルミパウチフィルムで外装した電池
*3)積層体:正極とセパレータと負極を重ねて一定のサイズにカットしたシートを積層させたもの。捲回体と異なり端が角状となるため無駄なスペースがなく、エネルギー密度が高い。

本件に関するお問い合わせ
  • 日本ゼオン株式会社 CSR統括部門 広報室
  • Tel:03-3216-2747

情報提供:JPubb

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