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2021-01-25 00:00:00 更新

脱炭素化に貢献するケミカルルーピング燃焼技術の研究開発の開始について~バイオマス燃料による水素・電力・CO2の同時製造~

脱炭素化に貢献するケミカルルーピング燃焼技術の研究開発の開始について~バイオマス燃料による水素・電力・CO2の同時製造~

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2021年1月25日
大阪ガス株式会社

大阪ガス株式会社(代表取締役社長:藤原正隆、以下「大阪ガス」)は、一般財団法人石炭エネルギーセンター(以下「JCOAL」)と共同で、脱炭素化に貢献するケミカルルーピング燃焼技術の研究開発について、2020年11月に国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構(以下「NEDO」)の委託事業※1に採択されるとともに、2021年1月にNEDOと本委託事業に関する業務委託契約書を締結しました。

本委託事業は、ケミカルルーピング燃焼技術を用いた石炭やバイオマスなどから水素・電力・二酸化炭素(以下「CO2」)を同時に製造するプロセスの研究開発に、JCOALと共同で取り組むものです。
ケミカルルーピング燃焼技術は、石炭やバイオマスなどの燃料を、空気中の酸素を用いずに、酸化鉄などの金属酸化物中の酸素を使って燃焼させる技術であり、燃焼排ガス中に空気由来の窒素や窒素酸化物が混入しないため、容易に高純度のCO2を分離・回収できる特徴を有します。また、燃料との反応により一部の酸素を失った金属酸化物は、空気と反応して発電用蒸気に利用できる高温熱と、水と反応して水素を生成することが可能です。この工程で、金属酸化物は燃料との反応前の状態に戻って再び一連の反応を繰り返せるようになります。このように循環利用可能な特徴を持つことから、ケミカルルーピング燃焼と呼ばれています。
本技術を活用することで、燃料に石炭を用いた場合には分離したCO2を貯留や利用することでクリーンな水素・電力の製造が可能となります。また、燃料にカーボンニュートラルなバイオマス燃料を用いた場合は、グリーンな水素と電力に加え、バイオマス由来のCO2を同時に製造することが可能となります。
2024年度末まで実施する本委託事業では、要素技術開発と300 kW※2規模の試験装置でのプロセス実証に取り組みます。
研究開発の推進に向けて、当社はプロセス最適化検討、装置制御方法確立に向けた実験データ取得、バイオマス利用の事業性検討、300 kW試験装置の実証実験を担当し、JCOALは反応特性把握に向けた実験データ取得、石炭利用の事業性検討、300 kW試験装置の設計・製作・実証実験を担当します。

Daigasグループは、本委託事業の成果をもとに、バイオマス燃料から水素・電力・CO2を製造するプラントを商用化することを目指します。本プラントで製造された水素は、安価なグリーン水素の利用を望むお客さまへ供給することを想定しています。CO2は、液化炭酸ガスやドライアイスとして供給することを想定しています。さらに将来的には、カーボンリサイクル製品原料としての供給や、貯留(CCS)によるネガティブエミッション事業※3への活用を目指します。電力は、非化石価値取引市場での活用やRE100を目指すお客さまへの販売などを検討していきます。

Daigasグループは、これらグリーン水素などの製造を通じ、脱炭素化を望むお客さまの取り組みに貢献するなど、2050年のカーボンニュートラル実現に向け、チャレンジしてまいります。

※1 NEDO公募事業「カーボンリサイクル・次世代火力発電等技術開発/次世代火力発電基盤技術開発/CO2分離・回収型ポリジェネレーションシステム技術開発」
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※2: 単位時間あたりの供給燃料熱量を表す
※3: 温室効果ガス排出量としてカウントされないカーボンニュートラルなCO2を、大気に放散されないよう固定化することで負の温室効果ガス排出量を実現する事業の総称

以上

ケミカルルーピング燃焼技術について (458KB)

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