2021年 1月14日
企画部 経営企画課
三菱化工機ニュース
都市型藻類バイオマス生産用フォトバイオリアクターの実証試験を開始
~ 微細藻類に関連した様々な研究開発に取り組みます ~
三菱化工機株式会社(社長:髙木 紀一)は、微細藻類のバイオマス生産に関わる装置の開発を進めるため、当社川崎製作所構内に都市型藻類バイオマス生産を想定したガラス管式閉鎖系フォトバイオリアクターを設置し、微細藻類培養の実証試験を開始しました。
当社は、1980年代からクロレラをはじめとした微細藻類に関わる培養生産技術に携わってきました。近年の微細藻類オイルを用いたバイオジェット燃料などの研究にも、微細藻類の収穫向けに当社主力製品である分離板型遠心分離機「三菱ディスクセパレータ」の提案・販売を行っています。
また、これらの微細藻類研究や実証事業の研究開発にも参画し、藻類種や培養規模、研究目的に応じ、藻類バイオマスの収穫設備や、オイル・色素などの成分抽出等、新たな装置の開発も行っております。
今回設置したフォトバイオリアクターは、都市部のビルや工場でも微細藻類を培養できる都市型バイオマス生産装置です。飛来物対策や免震構造を取り入れた自立性の高いオリジナルのリアクターフレームを開発し(特許出願中)、近年毎年のように発生する大型台風、地震などへの対策も考慮しているのが特長の一つです。
今後、このフォトバイオリアクターにより、都市型バイオマス生産プロセス技術の開発や国内・東南アジア地域に適した培養装置開発、或いは生産した新鮮な藻類バイオマスを用いることで、微細藻類に関わる様々な生産工程の機器・装置開発を加速させていきたいと考えております。
また、以前より下水処理場の消化ガスから分離・回収したCO2を藻類培養研究施設に提供して試験的に使用いただくなど、脱炭素化を見据えた取り組みを行ってきました。
今回の実証試験ではフォトバイオリアクターに隣接設置されている当社主力製品の小型水素製造装置「 」が都市ガスから水素を製造する際に排出するCO2を、同リアクターへ直接投入して微細藻類の培養を行う実証試験を予定しています。
当社は兼ねてよりの課題であった水素製造時に排出されるCO2を微細藻類の培養に利活用し、カーボンリサイクル技術モデルとして構築することで、脱炭素社会実現に貢献していきます。
以上
2021年 1月14日
企画部 経営企画課
都市型藻類バイオマス生産用フォトバイオリアクターの実証試験を開始
~ 微細藻類に関連した様々な研究開発に取り組みます ~
ガラス管リアクター と 免震外骨格構造のフレーム
フレーム上部 防振ゲル と 連結ダンパー
フレーム下部 防振ゲル
今後の実証イメージ
培養開始時
小型水素製造装置
SDGsの目標に向けた活動を進め、事業活動を通じて持続可能な社会実現を目指して貢献して参ります。