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2020-08-12 17:30:00 更新

令和2年7月豪雨における瀬戸石ダム・発電所の状況について

ニュース

お知らせ

令和2年7月豪雨における瀬戸石ダム・発電所の状況について

2020年8月12日
電源開発株式会社

本年7月4日(土)未明に発生した球磨川流域を中心とした豪雨に伴う災害により、亡くなられた方々のご冥福をお祈り申し上げるとともに、被災された皆さまに謹んでお見舞い申し上げます。
今回の豪雨における、当社瀬戸石ダム・発電所(熊本県芦北郡芦北町・同球磨郡球磨村)の状況についてご報告いたします。

(1)現在の瀬戸石ダム・発電所の状況について
現在の当社設備の状況は以下のとおりです。

  1. 瀬戸石ダム
    瀬戸石ダムは、洪水吐ゲートを全開(フルオープン)にしており、ダム上流からの流入水がそのまま流下する自然河川に近い状態にしています。
    ダム本体に関しては、目視点検に加えて、7月28日までにダムの水平・鉛直変位の測量結果からも異常のないことを確認しております。引き続き、調査、計測および解析を行い、安全性の確認に努めてまいります。
    ダムまでのアクセスおよび管理所の安全が確認されたことから、7月20日より通常の監視を継続しております。
  2. 瀬戸石発電所
    瀬戸石発電所は、通砂/排砂を目的とした事前放流により水位を低下させたため(水位は標高44m:別添資料2参照)、7月2日より停止しました。
    今回の豪雨に伴う浸水により発電機等の主要な設備が被害を受けていることが確認され、引き続き運転を停止しております。
    詳細については調査中ですが、復旧には時間を要する見込みです。
  3. 放流警報設備
    瀬戸石ダム下流の警報は、浸水、流出等により故障し、吹鳴(サイレン)およびアナウンスができない状況です。
    そのため、当面の間、降雨により発電使用水量130m3/秒相当を超える流量が予想される場合には、関係する行政(熊本県、八代市坂本支所、球磨村、芦北町、八代警察署、八代河川国道事務所)にご連絡致します。また、ダム下流の地域へのご説明事項の一環で実施している放流アナウンス等については、引き続き関係者と調整・協議して早急に対応してまいります。
  4. 連絡橋
    瀬戸石ダムに架かっている連絡橋は、今回の出水時の流水により最大70cm程度の下流方向へのずれが生じておりますが、本連絡橋はダムに載っているだけの構造であるため、ダム本体の安全性に影響はありません。
    流木等を除去し、車両通行の安全性を確認しましたので、8月4日より周辺地域の方々およびその関係者に限りまして通行可能となりました。本連絡橋は、周辺地域の生活に欠かせない道路にもなっていますので、早期に復旧してまいります。

(2)ダム放流操作に係る対応状況について
今回豪雨時におけるダム放流操作に係る対応状況は以下のとおりです。

  1. ダム放流操作について
    今回の豪雨により、ダム周辺の道路が冠水するほど大きな出水となりましたが、適切に洪水吐ゲート5門を全開(フルオープン)まで操作しました。
    具体的には以下のとおりです。
    • 7月3日午前5時より、通常の発電運用における低水位より3m低い水位(標高44m:別添資料2参照)を維持していました。
    • 4日午前2時過ぎには洪水量(ダム下流の地域、河川内の各種施設に大きな被害を及ぼさない流量:当ダムは2,000m3/秒)を超過し、その後過去に経験したことのない急激な流入量の増加となりました。
    • 午前3時から4時頃に、洪水吐ゲートの下端が水面より離れ、流入水がそのまま流下する自然河川に近い状態へ移行しました。
    • その後も洪水吐ゲートの開操作を継続し、午前7時までに洪水吐ゲートを全開(フルオープン)し、流入水がそのまま流下する自然河川に近い状態で操作を終了しました。なお、ダム管理所の1階部分が冠水し、車両が流され始めるなか、午前7時過ぎにダム操作員は避難しました。
  2. 放流量の通知等について
    瀬戸石ダムからの放流を実施する際は、必要な通知等(※)を実施することとしております。
    しかしながら、今回の豪雨では、過去に経験したことのないほど大規模かつ急激に流入量が増加しました。これに伴う急上昇する貯水位に対して、上下流にダム操作による影響が生じないように、5門ある洪水吐ゲートを順次かつ繰り返し操作すること等に集中しなければならない状況となり、通知等の一部に遅れが生じました。また電話回線の不通等により、通知等の一部が実施できませんでした。(別紙参照
    今後は、正確な通知等を実施できるよう、必要な改善を進めてまいります。

(※)通知等

  • ダム放流量増加時におけるダム下流の地域に対する放流警報設備によるアナウンス
  • 八代市坂本支所および八代消防署坂本分署に対するFAXによる通知

(3)今後の対応について
当社は、今後すみやかに必要な検証を行うとともに、情報提供に努めてまいります。
また、早期復旧に向けて必要な対応や改善を行うとともに、引き続きダムおよび発電所の設備の保全・保安に万全を期してまいります。

以上

〈問い合わせ先〉
電源開発(株) 広報室 常岡、熊谷、猪狩
TEL 03-3546-2211(代表)

添付書類

本文(PDF:213KB)

<別紙>瀬戸石ダム放流に関するアナウンス・通知の状況(PDF:102KB)

<添付資料1>球磨川水系図(PDF:349KB)

<添付資料2>瀬戸石ダム・発電所の諸元(PDF:258KB)

<添付資料3>状況写真(PDF:324KB)


情報提供:JPubb

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