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2017-08-31 00:00:00 更新

メキシコ・ファルコン発電事業でデジタル・ツイン実証実験を開始

メキシコ・ファルコン発電事業でデジタル・ツイン実証実験を開始

2017年8月31日

三井物産株式会社は2017年9月、エムティーファルコンホールディングス社(三井物産40%出資/ファルコン社)の保有する発電プラントで、三井物産出資参画済みである米国OSIsoft社<注1>のPI System(パイ・システム)を活用し構築したクラウド上の操業データ収集・分析環境(Mitsui Digital Twin環境<注2>)と、長年協業しているGEが開発した産業向けIoTプラットフォーム「Predix(プレディックス)<注3>」導入による操業改善・資産良質化を目的とした実証実験<注4>を開始します。

さらにGEとは、GEの持つデジタル技術と発電機器製造のノウハウ、三井物産の持つ発電事業者側知見を合わせ、発電事業へのデジタル技術導入における汎用性の高いサクセスクライテリア(IoTサービス提供者としての成功基準)を検証、導入効果の見える化を進め、新たなサービス型デジタル関連事業の確立を目指す覚書を締結し、デジタルを活用した産業顧客向けサービス事業の可能性を追求することで合意しています。

三井物産は、デジタル技術による産業構造変化がグローバル規模で起こる中、2017年5月にCDO(チーフ・デジタル・オフィサー)を新設、AIやIoTなどのデジタル技術による生産性向上やビジネスモデル変革を推進する「Digital Transformation活動」を全社横断的に推進しています。実証実験の目的は、オペレーションノウハウ・技術を価値あるデータとして収集・蓄積、AIなどを用いたデータ解析・制御を通じて、(1)業務効率化によるコストダウン、(2)既存ビジネスの高付加価値化、(3)新たな収益モデルの構築を目指すことですが、今回実証をてこに、三井物産がグローバルに保有する事業資産への水平展開も視野に入れたDigital Transformation推進による連結三井物産の収益性向上に取り組みます。

<注1>OSIsoft社
産業向けIoT(Internet of Things)/M2M(Machine to Machine)データ管理ソフトウェアの開発・販売でグローバルリーディング企業。三井物産はOSIsoft社と戦略的協業契約を締結し、データを活用したビジネスを展開。IoTは、コンピューターなどの情報・通信機器だけでなく、世の中に存在するさまざまなモノに通信機能を持たせ、インターネットに接続したり相互に通信したりすることにより、自動認識や遠隔操作、制御などを行うこと。M2Mは、機械と機械が通信ネットワークを介して互いに情報をやり取りすることにより、自律的に高度な制御や動作を行うこと。

<注2>Mitsui Digital Twin環境
パイ・システムを活用し構築したクラウド上の操業データ収集・分析などのデータプラットフォーム環境上に、電力業界を中心に活用されているAdvanced Pattern Recognition(APR)故障予兆監視ソリューションなどの解析ソフトウェアやAsset Performance Monitoringなどの広範なソリューションを最適に組み合わせ、予兆検知による操業改善ならびに事業投資活動高度化を追求するデータプラットフォーム環境。

<注3>Predix(プレディックス)
GEが開発したIoTプラットフォーム上に、今回はAsset Performance Management(APM)、Asset Strategy Optimization(ASO)を導入し、プラントの信頼性向上、保守最適化の実証を実施。さらにプラントの回転機器に新たに振動センサーを設置しプレディックス上に集約することで、精緻なデジタルツイン構築を可能としている。なお、今回はGE製以外の主機(ガスタービン)を含むプラントに導入。

<注4>実証実験内容
プラントに設置されているセンサー群から送られてくる信号を解析し、制御システム上に精緻に再現(デジタル・ツイン)することで不具合部分を早期に特定することが可能となり、発電プラント全体の不具合低減による操業改善を目指すもの。発電所で機器不具合に伴う計画外停止が発生した場合、数十万~数百万ドル/年の補修費用、逸失収益が発生するため、計画外停止期間の極小化を通じた事業収益性のさらなる改善を見込むもの。

ファルコン社概要

ファルコン社は、メキシコ北東部に天然ガス焚きコンバインドサイクル(複合火力)発電所(総発電容量2,233MW)を保有する発電事業会社5社およびパイプライン会社などを保有しています。いずれも2001年から2005年にかけて順次操業を開始しており、メキシコ電力庁と25年間の電力売買契約(PPA)を締結し、長期にわたる安定的収益が期待されるIPP事業を行っています。

ファルコン社保有のガス火力発電所の全景


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情報提供:JPubb

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