920MHz帯無線通信付き、超省エネマイコンボード
「 Lazurite(ラズライト) Sub(サブ)-GHz(ギガヘルツ) 」を販売
∼ Arduino(アルドゥイーノ)互換のマイコンボード「Lazurite Basic」に
最適化済みの無線通信モジュールパッケージ版が登場 ∼
2015年07月16日
要 旨
ラピスセミコンダクタは、初心者から簡単にIoTのプロトタイプが実現できるマイコンボードと、920MHz帯無線通信モジュールを同梱した「Lazurite Sub-GHz 」のインターネット販売を開始します。
「Lazurite Sub-GHz」は、ラピスセミコンダクタの16bitローパワーマイコンを搭載した Arduino(注1)互換のマイコンボード「Lazurite Basic 」に、ローム製920MHz帯無線通信モジュール「 BP3596A 」を同梱したパッケージ製品です。
業界最小※の低消費電力(Arduino比90%削減@待機時)を備えた「Lazurite Basic」に調整済みのBP3596Aを組み合わせることで、環境 / 農業 / 工業用途に最適な920MHz帯無線通信によるデータの送受信が簡単に行えるため、各種センサとの連携で簡単にIoTのプロトタイプを実現することができます。
Arduinoに対し、ハードウェア、ソフトウェア共に高い互換性を持つLazurite Sub-GHzは、ソフトウェアプログラムも簡単にArduino から移植することが可能です。加えて、電子工作をするために必要な各ドキュメントや回路図、基板レイアウト、ソフトウェア開発環境も取りそろえ、専用サイトからダウンロード することができます。
なお、Lazurite Sub-GHzは7月よりアールエスコンポーネンツ、チップワンストップ 、コアスタッフ の3社にて販売を開始します。
今後もラピスセミコンダクタは、誰でも簡単に使用できるマイコンボード Lazurite(注2)シリーズの商品ラインナップを拡充するとともに、セミナーやワークショップを開催して初心者から電子工作が楽しめる活動を支援してまいります。
※2015年7月ラピスセミコンダクタ調べ
【用語解説】
- 注1:Arduino、Arduino Uno
- Arduinoは、AVRマイコン(ATMEL社がリリースしているマイクロコントローラ)とI/Oポートを有する基板、ソフトウェア開発環境から構成されるオープンソースのプラットフォーム。Arduino Uno はArduinoシリーズの中でも最も人気のあるマイコンボート。
- 注2:Lazurite
- Lazuriteは、ラピスセミコンダクタが提供する、誰でも簡単に電子工作やIoTのプロトタイプが作れる、マイコンボード・周辺モジュール・開発環境などを含めたリファレンスデザインシリーズです。
背 景
ラピスセミコンダクタは、これまで無線通信技術を活かした920MHz帯無線通信LSI ML7396 を開発し出荷してきました。またロームは、このLSIを組み込んだ無線通信モジュール BP3596A や BP35A1 をラインアップし、ロームグループとしてLSIからモジュールまで産業機器分野を中心に数多くご採用いただいております。
近年、Arduinoや Raspberry Pi(注3)を代表とするマイコンボードの普及に伴い、これを用いたIoTの開発環境が求められています。ラピスセミコンダクタは、低消費電力で初心者から電子工作が楽しめるマイコンボード「Lazurite Sub-GHz」を開発し、ロームの無線通信モジュールBP3596Aを組み込んだことで、誰でも簡単・手軽にIoTを体験できる環境を整えました。
1個から購入可能!
【用語解説】
- 注3:Raspberry Pi
- ARMプロセッサを搭載したシングルボードコンピュータ、イギリスのラズベリーパイ財団によって開発。
新商品の特長
1. 920MHz帯無線通信モジュール同梱の
「Lazurite Sub-GHz」
- 920MHzは、BluetoothやWi-Fiで使用されている2.4GHzと比べて電波到達距離が長く、回折性も高いため、環境 / 工業 / 農業での使用が期待されている周波数帯です。
- Lazurite Sub-GHzには、通信電波認証取得済 920MHz帯無線通信モジュール BP3596A (ローム製) が同梱されており、またIEEE802.15.4eに対応したドライバとサンプルソフトもLazurite IDEに含まれているため、専門知識が無くてもデータの送受信を行うことができます。
- BP3596Aや920MHz無線に関する詳細はこちらのサイトをご覧ください。 920MHz無線の技術動向
2. Lazurite Basicの基本特長は継承
Lazurite Sub-GHzは「誰でも簡単に使用できる」をコンセプトとした、ラピスセミコンダクタの低消費電力マイコンを用いた、Arduino互換のマイコンボードLazurite Basicの基本特長(以下記載)を継承。低消費電力IoT機器のプロタイプ開発が可能です。
- 1. 電池駆動のアプリケーションに最適な低消費電力設計
- ラピスセミコンダクタオリジナルの16bit CPUコアを採用したローパワーマイコン「ML620Q504」を搭載しています。このコア性能によりArduinoに比べ、動作中の消費電力を50%に抑えるだけでなく、間欠動作に対応するAPI (Application Interface) を拡張したことで待機時の消費電流は90%減の2mAを達成しました。
- 2. 高いArduino互換性、各種情報もホームページで無償公開
- 2-2-1. 普及しているArduinoから容易に置き換え可能
- Lazurite BasicはArduinoとの高い互換性を持っています。特に、Arduino UNOと互換のコネクタを搭載しているため、すでに公開されている様々なシールドをそのまま装着することができます。
- また、スケッチと呼ばれるプログラムもArduino用スケッチとの互換性を追求した下記Lazurite IDE(アイディイー)を用いて、大幅な変更をせずに使用できるため、Arduinoで構築したハード・ソフトウェアの資産を有効に活用することができます。互換性に関しては「Lazurite特設サイト 」でご確認ください。
- 2-2-2. 開発環境 Lazurite IDEを無償で提供
- Lazurite IDE は、Lazurite シリーズのソフトウェア開発環境です。本ソフトウェアをインストールしたPCとLazurite Basicに接続すれば、プログラムのコンパイル、ボードへの書き込み、リセットやシリアルモニタによるデバックなどを行うことができます。
- また、本ソフトウェアには必要なライブラリやサンプルソフトが付属しています。
- 2-2-3. 回路、ソフトともオープンソースで提供
- Lazuriteシリーズの各種ドキュメント、回路図、基板レイアウトをホームページ上で公開しています。また、ソフトウェアはGNU一般公衆利用許諾契約書(GPL)に準じてリリースされていますので、無償で使用、複製、頒布することができます。GPLライセンスの正式な条件については、こちら を参照してください。
仕様
- 特長
- CPU : ML620Q504
- マイコンコア : 独自16bitRISCコア
- 動作速度 : 16MHz
- プログラムROM : 64KB(ユーザ領域は65,536バイト中、64,512バイト)
- GPIO 20系統
- PWM出力 8系統
- 外部割込み : 2系統 (最大 8系統)
- 12bit ADコンバータ : 5系統
- I2C : マスターのみ1系統
- SPI : マスターのみ1系統
- 非同期シリアル : 2系統
- 電源電圧
- 3.3V / 5V 切り替え可能 (※BP3596A使用時は5Vにしないでください。)
- 消費電流
- 2mA (待機中) ・・・ sleep関数実行中
- 10mA (動作中)
- 25mA (無線送信中)
- 無線通信モジュール
販売計画
- 商品名 : Lazurite Sub-GHz
- 発売時期 : 2015年7月より
- 販売ネット商社 : アールエスコンポーネンツ、チップワンストップ、コアスタッフ
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