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-NEDOの海外実証第1号、一定の成果-
2014年6月11日
独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫
NEDOは、日米共同プロジェクトとして、2009年度から米ニューメキシコ州で取り組んできたスマートグリッド実証事業を終了しました。
この実証事業は、NEDOの「スマートコミュニティ海外実証プロジェクト」の第1号で、ニューメキシコ州内の2サイトにおいて、同州政府や米エネルギー省傘下の国立研究所などと共同で実施。大量の再生可能エネルギーを配電系統に導入した場合の課題解決などを目的に、日本のスマートグリッド関連技術を実証、一定の成果を得ました。
本実証の成果の詳細については、6月18日から東京ビッグサイトで開かれる「スマートコミュニティサミット2014」で発表します。
アルバカーキサイトにおける実証事業
ロスアラモスサイトにおける実証事業
2050年には世界の人口は90億人を突破し、そのうち70%は都市に住むという「都市化」が進展すると言われています。このような状況の中、エネルギー消費量の増大、都市化による交通渋滞や廃棄物問題、人口構成の大きな変化に伴う高齢化の問題など、地球規模での課題の解決に向け、エネルギーを効率的に利用する環境に優しいスマートな社会システムの実現、すなわち「スマートコミュニティの構築」が重要な課題となっております。
本事業は、NEDOが米ニューメキシコ州政府および米連邦政府エネルギー省(DOE)傘下の国立研究所(ロスアラモス国立研究所およびサンディア国立研究所)などと協力して行ったスマートグリッドの共同プロジェクトです。NEDOはニューメキシコ州のロスアラモス郡とアルバカーキ市の2カ所で、スマートグリッドに関する実証を行いました。新エネルギーの導入拡大、省エネルギーの推進に向け、日本国内では実証研究が難しい技術を含めて実証し、世界各国で急速に概念整理が進むスマートグリッドの標準化活動へ参画すること、また日本のスマートグリッド関連技術の海外への展開を目的に、日米共同事業として2009年度より実証事業を進めて参りました。
本事業の実施体制
ロスアラモス郡では、需要約2~5MW規模の配電フィーダーに1MWの太陽光発電を導入した系統におけるスマートグリッド実証を実施しました。具体的には、1.8MW規模の蓄電池を利用した太陽光発電の変動吸収運転可能なマイクログリッド運用の実証、モデルスマートハウスを使った系統側の太陽光発電の余剰を住宅レベルの蓄電池で吸収する電力系統とHEMSの協調運転などを実証しました。また、このエリアの約900軒の住宅が参加したデマンドレスポンス実証を引き続き行っています(2014年度末まで)。
アルバカーキ市では、新開発エリア(メサデルソル)に建設された既存ビルに、ガスエンジン、リン酸形燃料電池、蓄熱層などを導入し、電力を自活できるマイクログリッドとして運用できるビルを構築し、さらに系統停電時には、独立して電力供給可能な供給信頼度の高いビルシステムの実証を実施しました。併せて、米国側が導入した500kWの太陽光発電の出力変動をビルの分散電源で緩和する実証も行いました。
上記は成果の一部であり、19社の委託先によってその他多くの成果が上げられています。具体的な成果については、スマートコミュニティサミット2014にて下記日程で委託先各社より発表されます。
【発表日程】
日時:平成26年6月19日(木) 13時00分~17時05分
会場:東京ビッグサイト(東京国際展示場)会議棟レセプションホールA
(本ニュースリリースの内容についての問い合わせ先)
NEDO スマートコミュニティ部 担当:鈴木、奥田 TEL:044-520-5274
(その他NEDO事業についての一般的な問い合わせ先)
NEDO 広報部 担当:坂本、佐藤、遠藤 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp
情報提供:JPubb