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最低出力を負荷率25%まで低減 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
三浦工業株式会社
三浦工業株式会社(愛媛県松山市、社長:髙橋祐二、以下「三浦工業」)、東京ガス株式会社(東京都港区、社長:岡本毅、以下「東京ガス」)、大阪ガス株式会社(大阪府大阪市、社長:尾崎裕、以下「大阪ガス」)、および東邦ガス株式会社(愛知県名古屋市、社長:安井香一、以下「東邦ガス」)は、低燃焼時の出力を定格値の25%まで低減することを可能にした「高効率簡易貫流※1ボイラ SU-500VS/VH」(以下、「本製品」)を共同で開発しました。 簡易貫流ボイラは、小型軽量で運転資格が不要という特長があり、クリーニング店から工場まで幅広い分野で利用されています。各社は、本製品を平成26年4月から提案・販売をいたします。 本製品は、最低出力を従来機の50%から25%にまで低減することにより、従来機に比べ低負荷での燃焼を可能とし、燃焼の発停回数(ON/OFFの頻度)を減少させます。また、燃焼時に出る排ガスを利用して給水を加熱する「エコノマイザ」を装備したSU-500VSでは、エコノマイザの伝熱面積を増やすことで、排ガスからの熱回収量を約15%増加させ、定格ボイラ効率を97%※2まで向上させました。 また、送風機モータの制御にインバータを使用し、従来機よりもモータの回転数を低く設定しました。 これらの結果、従来機と比べ、ボイラ運転効率※3を約1~5%向上、送風機の消費電力※4を約25~50%低減させ、ランニングコストの燃料ガス代を約1~5%低減するとともに、環境負荷低減に寄与することができます。 今回開発した本製品は、相当蒸発量※5500kg/hで、これまでに共同開発した相当蒸発量1,200kg/h、1,000kg/h、800kg/hボイラで蓄積した技術を活用したものです。
(SU-500VS)
ボイラ燃焼部のガス量を調整する弁の最適化および、インバータを用いて送風機の回転数を制御することにより、低出力時でも最適な空気と燃焼の比率を維持し、燃焼を安定させることが可能になりました。その結果、従来のターンダウン比(最低出力と定格出力の比)1:2から1:4へ大幅に燃焼範囲を拡大し、燃焼の発停回数を低減することで低負荷率運転時の運転効率を大幅に改善できます。 図1 負荷率と運転効率の関係(SU-500VS)
送風機制御用のインバータを標準装備し、ボイラの燃焼状態にあわせてモータの回転数をインバータで調整することにより燃焼に必要な空気を供給します。ダンパで空気量の調整を行う従来の方式に比べて送風機モータの回転数を低く設定でき、消費電力を低減することができます。また、夏、冬で気温が変化し、燃焼用空気温度が変化した場合においてもインバータにより送風機の回転数を補正することで適正な空気量に調整し、安定した燃焼状態を維持します。 図2 最適O2燃焼制御 ※1:貫流ボイラは、管によって構成され一端から給水し、他端から蒸気として送り出す方式のボイラ。小型軽量で保有水が少ないため短時間で起動できます。 ※2:SU-500VSの定格出力時におけるボイラに供給された全熱量に対する発生蒸気が吸収した熱量の割合。 ※3:SU-500VSにおける実際の負荷変動時におけるボイラの運転、停止を含めた長時間使用での総合的なボイラ効率。 ※4:実際の負荷変動時におけるダンパ仕様を基準とした送風機消費電力の削減割合。 ※5:ボイラの能力を表す指標。100℃の水を100℃の蒸気に変える場合の蒸気量。 【簡易貫流ボイラについて】 簡易貫流ボイラは、使用蒸気量が最低出力を下回らない範囲では燃焼量の切り替えにより蒸気量を調整しますが、下回る範囲では燃焼をON/OFFすることにより発生蒸気量を調整します。燃焼を停止した後に再起動する際には安全のために炉内を新鮮な空気で換気する必要があります。
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情報提供:JPubb