プレスリリース

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2018-10-19 00:00:00 更新

神奈川県知事記者会見 2018年10月19日 - 発表事項 ●免震・制振オイルダンパーの国土交通大臣認定等への不適合 ●県内で初めて「神奈川県アレルギー疾患医療拠点病院」を選定! ●災害時も停電のないくらし!太陽光発電~今こそ太陽光~ ●ソーラーシェアリングのワンストップサービスプランを公募します! ●平成30年度(第67回)神奈川スポーツ賞受賞者が決定しました! ●かながわ伝統芸能ふれあい祭を初開催! ●地劇ミュージカル公開コンペを開催します! ●「A O SHOW~The Mist~」公演を開催! 質疑 ●免震・制振オイルダンパーの国土交通大臣認定等への不適合 ●県内で初めて「神奈川県アレルギー疾患医療拠点病院」を選定! ●免震・制振オイルダンパーの国土交通大臣認定等への不適合 ●知事の任期と公約達成に向けた意気込み ●横浜マラソン出走への意気込み ●太陽光発電の買い取り価格

定例記者会見(2018年10月19日)結果概要

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掲載日:2018年10月19日

発表事項

免震・制振オイルダンパーの国土交通大臣認定等への不適合について

まず、はじめに、免震・制振オイルダンパーの、国土交通大臣認定等への不適合についてです。
KYB株式会社及びその子会社のカヤバシステムマシナリー株式会社が製造した、建築基準法に基づく大臣認定仕様等に適合しない免震・制振オイルダンパーが県内の施設等に使われていることが判明しました。
国土交通省によると、今回の案件では、製造業者からの報告で、不適合なオイルダンパーが設置されている場合でも、震度6強から7程度の地震では倒壊する恐れはないという見解が、第三者機関から得られているとのことでありますので、今のところ、直ちに建物の安全性が損なわれているとは考えていません。
しかし、このように、地震発生時の安全確保のための装置に、性能的な不適合があったということは、地震発生時の、建物の安全性に対する信頼を損なうものであり、県としては、大変遺憾であります。
国土交通省からの情報では、県内に大臣認定等の内容に適合しない、あるいは、適合しているか不明の物件が、免震67件、制振4件、合わせて71件あります。
その市町村別の状況につきましては、発表資料に記載のとおり、横浜市31件、川崎市16件などとなっています。また、用途別の状況については、住宅25件、医療・福祉施設10件などとなっています。
県及び横浜市などの関係する市は、今後、それぞれが所管する区域の物件について、オイルダンパーの製造業者に対し、建築基準法上の適合状況などについて報告を求め、不適合が認められたものについては是正を指導していきます。
なお、県有施設で、不適合な可能性のあるオイルダンパーが設置されている施設は、現時点で判明しているのは、新庁舎のみです。
現在建築中の分庁舎においても、使用される予定になっていましたが、工事中のため、まだ未設置です。
新庁舎につきましては、既に、改修工事の施工業者を県庁に呼んで説明を受けたところですけれども、今後、製造業者のカヤバシステムマシナリー株式会社にも詳細を確認したうえ、設置されている製品が大臣認定仕様等に適合しないものであれば、一日も早く、法の仕様に適合するオイルダンパーに交換するよう指示いたします。

県内で初めて「神奈川県アレルギー疾患医療拠点病院」を選定!

次に、「神奈川県アレルギー疾患医療拠点病院」の選定と10月26日に開催する「選定書交付式」についてです。
現在、国民の約2人に1人が、食物アレルギーや気管支ぜん息、アトピー性皮膚炎、花粉症などのアレルギー疾患にかかっていると言われており、その患者数は、増加傾向にあります。
県は、アレルギー疾患の患者さんやそのご家族が、アレルギーの状態に応じた適切な医療を受け、安心して暮らせるよう、アレルギー疾患医療の拠点となる「神奈川県アレルギー疾患医療拠点病院」として、「神奈川県立こども医療センター」と「横浜市立みなと赤十字病院」の2病院を新たに選定いたしました。
県拠点病院は、県内のアレルギー疾患の診療ネットワークの中心的な役割を担い、地域の診療所や一般病院などと連携しながら、診療、情報提供、人材育成、研究、学校等への助言に取り組んでまいります。
具体には、診療については、地域の診療所や一般病院では診断が難しい症例や、標準的な治療では、なかなか病状が安定化しないような場合に、県拠点病院が患者さんを受け入れます。
その後、県拠点病院で診療を行い、症状が安定した場合や、治療方針に大きな変化がない場合は、地域の診療所や一般病院に逆紹介を行い、診療を移行して、患者さんの利便性を向上させていきます。
この他に、アレルギー疾患医療に関わる医療従事者の、知識や技能を向上させるための研修を行うなど、人材育成という役割も担います。
来週の10月26日、金曜日、13時に、県庁で、選定書交付式を行います。式では、私から、県立こども医療センターの山下総長、横浜市立みなと赤十字病院の野田院長に選定書を交付いたします。
アレルギー疾患に苦しむ方々が、適切な医療を受けられるよう、県としては、県拠点病院を中心とするアレルギー疾患医療提供体制をしっかりと整えてまいります。

災害時も停電のないくらし!太陽光発電~今こそ太陽光~

次に、「災害時も停電のないくらし!太陽光発電 今こそ太陽光」についてです。
今年は各地で自然災害が発生し、北海道胆振東部地震では、道内全域で295万戸が停電いたしました。また、県内でも、台風24号の影響により約18万戸が停電しました。
こうした災害による停電時にも、太陽光発電があれば、電気が確保できます。電気が確保できれば、テレビから情報収集もできますし、スマートフォンに充電することなども可能です。
さらに、蓄電池があれば、昼間に太陽光で発電した電気を溜めておくことで、夜間でも電気を確保することができ、「災害時も停電のないくらし」が実現できます。
県では、これまで、エネルギー自立型の住宅やビル、街の実現を目指し、エネルギーの地産地消を進めており、このたびの停電を契機として、その取組をさらに推進していきます。
今回、その一環として、11月1日より受付を開始する「蓄電システム導入費補助」の件数を拡大して募集いたします。
なお、蓄電システム導入費補助の概要につきましては、対象事業、応募要件、補助額は資料記載のとおりでありまして、第1期から3期までの募集要件から変更はありません。
「5の募集件数」ですが、当初予定していた50件から、100件増やし、150件といたします。ぜひ、多くの皆様のご応募をお待ちしています。
また、家電量販店にご協力いただき、チラシや、こちらにありますのぼり旗などを活用して災害時の太陽光発電のメリットを県民の皆様に知っていただくキャンペーンも実施してまいります。

ソーラーシェアリングのワンストップサービスプランを公募します!

次に、ソーラーシェアリングのワンストップサービスプランの公募についてです。
県では、再生可能エネルギー等の導入加速化に取り組んでおり、その取組みの一環として、農地に支柱を立てて、上部に太陽光発電設備を設置し、営農を続けながら太陽光発電を行う「ソーラーシェアリング」の普及促進を図っています。
そこで、ソーラーシェアリングの導入を検討している方々が、栽培に適している作物の選択や、融資制度の活用、農地の一時転用などの煩雑な手続きを円滑に進められるように、ワンストップで支援していくプランを、県が本日より募集いたします。
応募資格は県内に現に事業所を有する事業者又はそうした事業者を含む複数事業者からなる共同体であることです。
応募期間は本日から11月16日、金曜日までです。
ご提案いただいたプランについては、「かながわソーラーシェアリングバンク」という形で一覧にして、12月上旬頃に県のホームページで公表します。多くの事業者のご応募をお待ちしています。

平成30年度(第67回)神奈川スポーツ賞受賞者が決定しました!

次に、平成30年度第67回「神奈川スポーツ賞」受賞者の決定についてです。
「神奈川スポーツ賞」は、神奈川新聞社と共同で実施している表彰事業で、神奈川のスポーツの向上発展に尽力し、その功績が顕著な個人又は団体に、贈呈されるものです。
このたび、今年度の「神奈川スポーツ賞」個人4名、団体1団体の受賞が決まりましたので発表いたします。
まず、1人目は、陸上の館澤亨次選手、21歳です。この度、第102回日本陸上競技選手権大会男子1500mにおいて2連覇を果たされました。現在、東海大学3年生で、箱根駅伝などの大学3大駅伝でも活躍中の選手です。神奈川県代表として都道府県対抗駅伝大会にも出場されています。
2人目は、卓球の加藤耕也選手、25歳です。この度、知的障がい者卓球国内最高峰の大会、「2018FIDジャパン・チャンピオンシップ卓球大会」で2連覇を果たされました。世界ランキングは、日本人最高位の8位で、現在開催されている世界選手権に日本代表として出場されています。東京2020パラリンピック競技大会での金メダルを目指し、さらなるレベルアップを図っています。
3人目は、高校生スイマーの小堀倭加選手、18歳です。第73回国民体育大会少年女子400m自由形で2連覇を達成されました。現在、湘南工科大学附属高等学校の3年生で、パンパシフィック選手権大会では、400m自由形、1500m、自由形で高校新記録を樹立、続く第18回アジア競技大会では、800m自由形、1500m自由形で見事銅メダルを獲得されるなど、東京2020オリンピック競技大会に向け注目の選手です。
4人目は、ボウリングの佐々木智之選手、32歳です。今回の第73回国民体育大会ボウリング競技において本県の競技別男女総合成績、ならびに、成年男子団体2人チームの2連覇に大きく貢献されました。日本代表チームの男子キャプテンでもある佐々木選手は、第52回全日本選抜選手権大会個人戦優勝や、第18回アジア競技大会のトリオ戦での連覇など国内外の大会で活躍されています。また、ボウリング教室の指導員としても、神奈川県のボウリングの競技力向上や競技の普及に熱心に取り組んでおられます。
最後は、アメリカンフットボールの富士通フロンティアーズです。
アメリカンフットボールの日本最高峰を決める第71回「ライスボウル」で、2連覇を果たされました。「アマチュアリズムで仕事もフットボールも日本一に」をスローガンに、「川崎市スポーツパートナー」として小学校の体育授業で実技指導を行うなど、地域貢献にも取り組みながら、常勝チームとしてファンのために戦い続けておられます。
以上の皆様につきまして、先週発表した神奈川文化賞とともに、11月3日「文化の日」に神奈川県民ホールで贈呈式を行います。

かながわ伝統芸能ふれあい祭を初開催!

次に、かながわ伝統芸能ふれあい祭についてです。
東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催を控え、今後、訪日客の増加が見込まれます。
そこで本県では、外国人が高い関心を持つ、地域に根付いた伝統芸能を一堂に集めた「かながわ伝統芸能ふれあい祭」を初めて開催いたします。
開催概要ですが、平成30年11月23日金曜日に、横須賀芸術劇場の大劇場と小劇場で開催します。観覧は無料です。大劇場の公演につきましては、ホームページなどから事前申込が必要です。
演目の内容ですが、大劇場では、ユネスコ無形文化遺産に登録されている能楽やチャッキラコ、地域の民俗芸能の公演があるほか、和太鼓の演奏や、神奈川フィルハーモニー管弦楽団の楽団員による伝統芸能をテーマにした演奏も行います。
また小劇場では、地域の民俗芸能団体によるワークショップもあり、盛りだくさんのイベントとなっています。
文化の秋に最適のイベントでありますので、ぜひお越しいただきたいと思います。

地劇ミュージカル公開コンペを開催します!

次に、「地劇ミュージカル公開コンペを開催します!」についてです。
県は、地元の伝説や民話などを題材に盛り込んだ、地域色豊かな劇である「地劇」の公演を支援するため、公開コンペを開催いたします。
ついては、本日から、この公開コンペの参加団体を募集します。
このコンペは、市民ミュージカル団体等に、発表の場と、他団体との交流の場、そして専門家のアドバイスを受ける場を提供することによる、ミュージカル人材の育成を目的としています。
また、題材に地元の伝説等を用いることで、演じる人々や鑑賞する人々に、地域の歴史を学ぶきっかけを作り、地域への愛着を育て、地域の活性化に繋げてまいります。
公開コンペは、来年3月17日に青少年センター紅葉坂ホールで開催いたします。優勝団体には、賞金30万円が贈呈されます。
本日から11月30日まで、この公開コンペに出場する団体を募集いたします。応募資格や手続きの詳細は、県ホームページをご覧ください。
書類審査を突破した上位3から4団体が、公開コンペに出場し、それぞれ30分間を持ち時間として、作品の上演を行います。
出場団体には、経費を、10万円を上限に支給いたします。たくさんの方からの、地域の魅力溢れる作品のご応募をお待ちしています。

「A O SHOW~The Mist~」公演を開催!

最後になりますが、県では、今年2月に日本とベトナムの外交関係樹立45周年記念事業として、ベトナム発の新しいサーカス「A O SHOW」を、日本で初めて上演いたしました。
今回、10月25日から28日にかけて、日本で初めて上演されるダンス公演「A O SHOW~The Mist~」を横浜で上演いたします。
この作品は、ベトナム人の生命の源“米”をテーマに、農村の生活を描いたダンス作品です。
そして、「A O SHOW」これは2月に上演したものでありますけれども、11月8日から17日にかけて小田原、横須賀、大和の県内3か所で上演いたします。
こちらの方は、ベトナム南部の美しい農村や経済発展の著しい都市で暮らす人々の生活を、竹や籠などのベトナムの日用品を使って、サーカス、アクロバット、ダンス、音楽で表現してまいります。
また、公演を行うサーカス・カンパニー、ルーン・プロダクションのメンバーの指導によるワークショップやミニコンサートも県内各地で開催します。
本日は、この「A O SHOW~The Mist~」のアンバサダーの、時東ぁみさんにお越しいただいています。どうぞ、時東さんお越しください。
時東さんは、前の「A O SHOW」のときもアンバサダーを務めていただきましたけれども、今回また改めて「A O SHOW~The Mist~」のアンバサダーも務めてくれました。では、一言お願いいたします。

時東ぁみさん: 皆さんこんにちは。アンバサダーを務めさせていただきます、時東ぁみです。まず、「A O SHOW」は、知事もおっしゃったように、本当にベトナムの昔から現代を伝統的な日用品を使ったものでパフォーマンスする身体能力抜群の独特な空気のまま進むサーカスになっています。
そして「The Mist」は、こちら、日本初上陸ということで、私も楽しみにしています。この2つが見られるのは4日間。なので、もちろん今日集まってくれた皆さんも4日間必ずどこかで見てください。そして、私も初日に見に行かせていただきます。
アンバサダーに選んでいただいた理由の1つとしまして、私が今チャリティーをやっています。「時東ぁみアジアチャリティープロジェクト」というものがあるのですけれども、そちらで、昨日も、井戸の寄付が完成しました。
なので、このサーカスもそうなのですが、いろいろな形で神奈川とベトナムと関わっていきたいと思っていますので、神奈川でベトナムを味わえる4日間です。ぜひ皆さん足を運んでください。よろしくお願いします。ありがとうございました。

今回の公演を通じて、ベトナムと神奈川の友好関係をさらに深めていきたいと考えております。皆さんもぜひ見に来ていただきたいと思います!

知事出席主要行事

知事出席主要行事につきましては、事前に送付した資料のとおりですけれども、そのうち1件コメントしておきます。
10月22日、月曜日、18時30分から、日本大通りの横浜情報文化センター・情文ホールで、「人生100歳時代の設計図を考える」フォーラムを開催いたします。
このフォーラムでは、フラワーアーティストの「前田有紀さん」に、基調講演をしていただきます。
前田さんは、元テレビ朝日のアナウンサーで、イギリス留学や都内でのフラワーショップでの勤務を経て、現在、フラワーアーティストとしてご活躍されています。当日は、ご自身の経験談も交えながら、多様な生き方、マルチライフについてお話をいただきます。そして、学びや働き方といった分野の有識者の方々とパネルディスカッションも行い、私もパネリストの一人として議論に参加します。
このフォーラムを通して、県民の皆さまに、自らのマルチライフデザインを考えることの大切さや、特に、現役世代のうちから社会参加することの重要性などについて、お伝えしていきたいと考えています。

質疑

免震・制振オイルダンパーの国土交通大臣認定等への不適合について

記者: 免振装置の認定不適合についてなのですけれども、ちょっと細かい点を最初に。新庁舎と分庁舎のことを挙げていましたが、それをこの用途別の物件数の4つのうち2つに当たるのですか。それとも1つだけになるのですか。

建築安全課長: この庁舎に対してですか。

記者: その4件ありますけれども、分庁舎の方も1件としてカウントされているのでしょうか。

建築安全課長: 別々ということでございます。

記者:4件のうち2件とカウントされている。 。

建築安全課長: 今回の71件の中で、新庁舎について該当があるということで、この1件がこの中に入っているということです。

記者: 分庁舎は含まれていない。

建築安全課長: はい。失礼しました。

記者: 細かいところをお聞きしたのですけれども、用途別物件数の中で、不特定多数の方が利用する公共施設だとか病院だとか、そういうところはこの不適合のことを知らずに利用される方もいらっしゃると思うのですけれども、こういった施設について、県がイニシアチブを取って公表していくという考えはございますでしょうか。

知事: 個別物件の情報につきましては、まずは、所有者の意向も踏まえる必要があります。そのことから、現時点では、県からの公表は控えています。ただ、製造業者のKYB株式会社では、対象となる施設のうち、不特定多数の方が利用する物件で、所有者の了解が得られたものを公表する予定だと聞いております。

記者:KYBの発表を待つという。

知事: そういうことです。

記者:新庁舎についての対応なのですけれども、大阪府知事は補償を求めるだとか、そういうこともおしゃってますけれども、そういうお考えはありますでしょうか。

知事: 補償のところはさておいて、取りあえず、早く、新しい、ちゃんとした製品に交換するように指示をしています。一日もこれをやってもらわないと困るということです。まずはそこからです。

知事室室長代理: 1件訂正があります。

建築安全課長:重ねて申しわけございません。先程、ご質問の中で、新庁舎と分庁舎が、それぞれがカウントされているのかということで、私の方で新庁舎のみとお答えしましたが、訂正させてください。それぞれが1件ずつカウントされているということで、2件ということになります。大変失礼いたしました。

記者:4件のうち2件が県庁ということですね。

建築安全課長: お手元の表を見ますと特定行政庁別になっておりますので、ここは横浜市内でございますので、その中の2件という形になります。

記者: 用途別だと庁舎の4件のうちの2件ということですか。分かりました。

記者: このKYBによる耐震偽装の問題。今回、規模も大きいということもありまして、非常に影響が広がる可能性もあるのですが、これまで、耐震偽装ですね、一級建築士による耐震偽装、また、東洋ゴムの免震ゴムの免震偽装問題。建物の安心安全を揺るがす事態が非常に続いていると思われるのですが、その現状に対して知事の見解をお願いします。

知事: 確かに、またかという感じです。東洋ゴムの時には、あの時はKAATでしたけれども、KAATでそういうことが分かって、大変な思いをしました。そういうことがあった後にまた同じようなことが繰り返されるということに激しい怒りを覚えます。皆さんの命を守るための建物を、これだけの大きな地震を経験して、その地震の被害をできるだけ少なくしようということで、みんなで協力して頑張っているときに、一番肝心のそういう製品をいい加減な形で使うということ。そのようなことがこの今の日本の中で続いているということに対しては、もう愕然とする思いです。
もう二度とこういうことがないように、事業者の皆さん等々、本当に反省してもらいたいと思います。そういうチェック体制というものをしっかりと作っていってもらわないと、日本全体の信頼につながるような話だと思います。

記者: オイルダンパーの問題で、先程、知事は、早く新しい製品の交換という指示をしているとおっしゃったと思うのですが、もうこれは業者側にそういう指示を出しているということですか。

知事: そうです。県庁の中で使っているダンパーというのは、前の免震のゴムを取り換えるためには、相当大規模な工事をしなければいけなかったのですけれども、ダンパーというのは柱と柱の間につながっているものですから、これをパッと交換するのはそれほど大規模な工事ではないと聞いておりますので、できる限り早くきちんとした適合する商品を持ってきて取り換えるということをやってもらいたいと思います。

記者: 一方で、その交換には、最短でも2020年の9月くらいまでになってしまうと、9月くらいからですかね。2年くらいかかると思うのですが、そのへんのタイムススパンといいますか、そのへん、もどかしい気持ちはありますか。

知事: それはそうです。一日も早くという思いですよね。なにか、騙されたのかという感じですから、一日も早くというのを願うばかりです。

県内で初めて「神奈川県アレルギー疾患医療拠点病院」を選定!について

記者:アレルギー拠点病院の方なのですけれども、これは他県の例なんかは把握されていますか。同様の制度を構えているもので。

知事:これは、全国的なものですね。

健康増進課長:全国的に、全部の都道府県ではないのですが、指定が徐々に進みつつあるという状況でございます。

免震・制振オイルダンパーの国土交通大臣認定等への不適合について

記者:KYBの方で、別紙の方で、製造者の説明を求めたが、回答がないということは、一応、連絡自体はとれているのですか、それとも連絡すらとれない状態が続いているのですか。

施設整備課長: 窓口が設けられているということで、私の方から電話をいたしました。何回か電話が通じませんでしたけれども、なんとか通じました。「改めて、こちらにも謝罪に来たい」といっていますけれども、その後、なしのつぶてという言い方は変ですけれども、連絡がないということなので、引き続き問い合わせをしていますけれども、あちらも大分混乱しているということなので、私どもとしましては、この工事をやった、当時、大成建設を頭にした共同事業体、そちらには、すぐ連絡しましたので、そちらに連絡が入った場合にも、こちらにちゃんと報告するように、そういう指示をしているところです。

記者: その電話のご連絡のなかで、早く交換してくれという要望もされているということですね。

施設整備課長: もちろん、そう言っていますが、まずは、何がどうなっているのか分からないので、はっきりと説明をしてほしいということを申し伝えております。

記者: 分庁舎については、何本つける予定だったのでしょうか。

施設整備課長: 新庁舎は16本でしたけれども、分庁舎は4本の予定です。それで、今、製造を開始したところでございましたので、実際には付いていませんから、改めて、もう一度、正しいものに検査をしながらやっていただきたいと思います。

記者: 用途別件数の数なのですけれども、先程、庁舎については分庁舎も入れて、新庁舎も入って、4件であるということでしたけれども、つまりこれは、71件については、建設中のものも含んでいるということですね。

建築安全課長: 工事途上のものも含めてのものと聞いております。

記者: 庁舎4件ということですけれども、他の2件については、県としては、庁舎ですけれども、公共施設だと思うのですが、公表する予定は、先程おっしゃっているようにないわけですか。

建築安全課長: 公共施設につきましては、県の方から行政庁の方には連絡をとっておりますが、そちらの方で公表をまだ控えている状況がございますので、そういう段階では、私ども県の方からも公表は控えさせていただくということです。

記者: 県が、先んじて県庁舎については県としては所有者として公表されていると思うのですけれども、その公表した姿勢と言うか、その価値判断、公表に至るまでのご判断ってあったと思うのですけれども、その特定行政庁に対して、県から何がしかの指導をするってことはされないのですか。早く公表した方が良いのではないかとか。

知事: それぞれの市であるとかいろんなところが持っているものでしょうから、そのご判断は当然あると思います。
県としては、私はもう当然こういうことが明らかになったら速やかにオープンにするということしか考えなかった。これに何の迷いもないです。県が率先してこのように公表しているのですから、それぞれ、われわれが何か指導しなくても、当然そういうご判断になると思いますけれども。

記者: 基本的なことで申し訳ないのですが、県有施設として、新庁舎と分庁舎の2件ということだったのですけど、今回は先方のメーカーからの情報提供ということで、県として改めて県としての実態調査というか、カヤバシステムを使っていたという調査をする意向というのはあるのですか。

建築安全課長: 今回、国土交通省の方から私ども情報提供をいただいています。まずは、この事実確認を製造業者等から、細かく状況を聞いて、その対応をしていくことが第一だと考えておりますので、各県内の特定行政庁と共に進めてまいりたいと思っています。

記者: 県庁舎以外の県有施設については、今のところ、製造業者の製造かを確認することは、今のところは確認しないということなのでしょうか。

施設整備課長: 県の施設の場合、まだ免震装置を付けているものは、先程知事の方からKAATという話がありましたが、それほど多くありません。例えば第二分庁舎、こちらには制振ダンパーが入ってございますけれども、そちらは違うメーカーですので、カヤバの関係については、取り上げて、改めるほどの数がないという状況でございます。

記者: 今回の新庁舎と分庁舎に関しては、契約上に齟齬があったり、あるいは大臣の認定に適合しないというような疑いということで、今の段階では、よろしいのでしょうか。

施設整備課長: 私どもとしては、設計、われわれが地震に対してこの庁舎がちゃんと揺れないように限度内に収まるように設計して、発注して工事をして、そういった意味では施工者も問題がないと思います。その通りに作っていますから。いわゆる、今言っているカヤバの方がデータを偽造したという中に入っていますが、本当にどのくらい偽造したのか、そういったこともまだ説明がありません。そのへんから正していきたい。まずは説明に早く来ていただきたいと。同じことの繰り返しになりますが、そういう状態です。

記者: 発表資料の最初に「適合しない(疑いのあるものも含む。)」と書いてありますが、適合しないのと疑いのあるものは、どういう違いなのでしょうか。

建築安全課長: 今回、国土交通省の大臣認定につきましては、その振れ幅、基準の15%以内と一つの基準を設けていると聞いています。もう一つ、15%という基準以外に顧客との契約の中でそれ以上の厳しい数字を設けているという契約をなされていると聞いております。ですので、この状況をこれから調べていくのですが、今回相当長い期間での状況もありまして、当時の状況が分からない、不明なものもあるとお聞きしておりますので、その番号、認定をとった番号のものがついているという事実は認められるのだけれども、それがどういう状況なのか分からないという中で、現段階では疑いのあるものを含むということで、出されているという認識です。

記者: つまり、認定には適合しない、ただ顧客との契約は適合しないと言い切れるかは分からないということでしょうか。

建築安全課長: そういうものもあると考えております。

記者: 今のKYBについてなのですが、このままKYBが全て直していくと2年くらいかかるということなのですけれど、その間、緊急的に他の部分で補強することがあるのか、また別の業者で代用したりして早めに補う可能性があるのかお願いします。

施設整備課長: 新庁舎については、大成建設を通じてカヤバの製品を出しましたので、カヤバが責任もってそちらの費用でもう一度やっていただきたいということを原則として考えています。

記者: それまでの間に何か違う部分を補強したりするということも今のところは。

施設整備課長: 知事の方からもお話いただきましたが、震度6から7で、要するに免震構造、KAATの話もされました、まず建物を支える免震ゴムという、これは新庁舎に50基ついています。これで基本的には支えていて、地震力もカバーする。さらに、減衰力、引っ張る力をもう少し補助しようということのためにダンパー16個がありますので、そういった意味で直ちにすぐやらなければいけない状態ではないので、そうは言っても1日でも早くやっていただきたいのです。そこはそういう形で向こうに投げかけながらやっていく。とりわけて今補強するという考えはありません。

知事の任期と公約達成に向けた意気込みについて

記者: 22日で知事の任期があと残り半年となります。半年間でですね、公約の達成に向けた意気込みなどあればお願いします。

知事: いのち輝くマグネットかながわと掲げて、いろいろなことやってまいりましたけれども、いよいよあと半年と、しっかりと全部総仕上げしていきたいなと思っています。いろいろな形で、姿形が見えてきているのではないかと思いますから、その総仕上げをしっかりと、きっちりやっていきたいと思います。

記者: その上で、3選を目指すかどうか、ご判断はいつ頃されるご予定ですか。

知事: いや、それはまだ考える余裕もないです。今、目の前にあることを着々とやっていくという心境です。

記者: 関連といいますか、来年の春の統一地方選がですね、皇位継承の関係で、通常より1週間前倒しされると。そのあたりの所感とご判断に影響があるかどうか。

知事: いやいや、それは。ということは、統一地方選のときはまだ平成ですよね。平成最後の選挙になるわけですよね。重要な選挙だと思います。

記者: 選挙期間中に元号は示されます。

知事: 選挙期間中に元号は変わるのですか。4月からでしたか。

記者: 4月1日に発表して、5月1日に皇位継承。

知事: 次の知事、それから議員の皆さんは新しい元号のもとにスタートするということですね。そういう意味では、この平成の最後までにしっかりと仕上げていきたいと思っています。

横浜マラソン出走への意気込みについて

記者: また、来週日曜日に横浜マラソン、知事も走られると思うのですが、改めてその意気込みというか、どのような大会になればいいなというのを。

知事: そうですね、なんといっても去年ですね、台風によって中止ということになってしまったということがありました。参加を予定されていた皆さん、本当にがっかりされたと、私自身もそうだったので、そういうことがありましたので、今回その皆さんに対しては優先的に出場権ということになっておりますけども、そういった思いがあって、今年こそ、その憂さを晴らすような、すばらしい大会にぜひしたいと、私自身も思っています。
自身の調整状況もまあまあという感じできましたので、今年は、前回は2年半前だったのですけれど、あの時には走る前に5時間切りを目指しますと宣言して、必死の思いで何とか4時間49分30秒という形になりましたけれど、あれから2年半、歳を取っていますから、私も。自分で走っていてですね、そういったことを実感もしていますから、今回はタイムの目標はあえて言わないようにして、完走を目指しますということでいきたいと思います。

太陽光発電の買い取り価格について

記者: 太陽光発電の発表をきょうもあったのですけれども、知事選ともちょっと絡むのですか。当初から知事太陽光発電には思い入れがあって、力を入れてやってこられたという経緯があってですね、それで最近九電の方で供給の過剰になるので受け入れ規制とかですね、そのようなニュースもあったりとかしまして、それで買取価格も低下傾向にあるという、就任当初と比べるとだいぶ太陽光発電政策をめぐる環境というのがだいぶ変わってきていると思うのですけれど、相変わらず原発は基幹エネルギーという位置づけのままです。
そのあたりの太陽光発電をめぐる状況の変化について、知事のお考えを何か変化があったりとか、今後どうお考えになっているのか、そのあたりをお聞かせください。

知事: 振り返ってみると、7年半前の選挙の時に、あれは東日本大震災の直後で、計画停電をやっているような状況でした。その中でやはりエネルギーの問題というのは非常に重大な問題だと思ったので、私が太陽光発電ということを普及させていこうという大きな声で語りました。
その時に、みなさんの胸に届くようにということで、脱原発という言葉を使いました。あの当時、そういう言い方をしている人はあまりいなかったです。その後、一気にその太陽光発電の流れというか、ある種、一種のブーム、それが起きたと思っています。そういう意味でそういうブーム、嵐の火付け役になったのではないかなという思いもあります。
それで神奈川県としては、さまざまな知恵を絞りながら、屋根貸しの制度を提案したりだとか、いろいろなことをやりながら、この太陽光発電の普及に努めてまいりました。おかげさまで太陽光発電、あの東日本大震災の直後から一気に伸びたのです。しかし数年前に、系統接続の問題があるということが声高に言われて、いかにももう太陽光発電はいらないのではないかみたいなメッセージが政府の方から発せられたということがあって、一気に急上昇していた流れが止まったのです。私は非常に悔しいなと思っています。
要するにまだまだ足りてない、もっともっと変えていかないと、われわれの本当の安心安全につながらないと思っています。そのような中で、この系統接続の問題と言われたのは、いわゆるメガソーラーの話なのです。太陽光発電をいっぱい並べた、いわゆる大規模発電所、そこで作った大量の電気をこの系統につなぐときに、さまざまな不安定なことが起きるということの問題でありまして、われわれ神奈川県は特に、あんまりたくさんのメガソーラーを作れる状況ではないのです、そのような土地もたくさんないですし。
それよりも一戸建てのお家の屋根につけるというスタイルで、しかもそれを蓄電池も備えれば、ある種自給自足型ともいえるようなエネルギー体系にできるだろうと、これが目指すべき方向だということで、「集中型電源」から「分散型電源」へという言い方、「エネルギーの地産地消を目指そう」という言い方をずっとしてきたわけです。
ですから、こういうエネルギー自立型のうち、太陽光発電があって、それで蓄電池があって、またガスコージェネレーションとかがあって、全体をICTでコントロールし、そして断熱材も良く使いながら、省エネもしっかり進めていくと、エネルギー自立型の道、ビル、街を目指しましょう、とずっと言ってきたのです。
そのような中で、また最近になって九州電力の問題で、太陽光発電はもういいというようなまた話が出てきた。ただ、これはまだまだ違う。買取価格が上がるか下がるかという問題は、このエネルギー自立型の家にとってみれば関係ないのです。自分の家で使うわけですから。それをずっと言ってきたのですけど、今回の大規模停電といったニュースというのは、こういったメッセージを皆さんにお届けするチャンスだと思ったので、急遽「災害時も停電のないくらし!太陽光発電~今こそ太陽光」という大キャンペーンをやって、巻き返しを図ろうと思っているところです。

(以上)


情報提供:JPubb

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