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高浜発電所4号機(加圧水型軽水炉 定格電気出力87万キロワット、定格熱出力266万キロワット)は、2018年5月18日から第21回定期検査を実施しており、蒸気発生器(SG)の健全性を確認する観点から、3台あるSGの伝熱管全数※1について応力腐食割れ※2等を検出するために、定期検査ごとに行っている渦流探傷検査(ECT)※3を実施した結果、A-SGの伝熱管2本の高温側管板※4部で、有意な信号指示が認められました。B、C-SGの伝熱管については、有意な信号指示は認められませんでした。
なお、本件による環境への放射能の影響はありません。
伝熱管2本の高温側管板部で有意な信号指示が認められた原因を調査するため、過去の調査結果との比較や運転履歴の調査を実施しました。
(1)過去の調査結果との比較
※5 伝熱管内部に機械式ローラを通すことで伝熱管を押し広げて、伝熱管と管板を接合させる工程。
(2)SG伝熱管へのショットピーニング※6の効果
※6 伝熱管内面に小さな金属球を高速で叩き付けることにより、伝熱管内面の引張り残留応力を圧縮応力に改善する工事。
(3)運転履歴調査
運転開始以降、今回の定期検査開始に至るまでの期間について、1次冷却材の主要パラメータである温度、圧力、水質について調査を行った結果、過大な応力を発生させる温度、圧力の変化はなく、水質も基準値の範囲内で安定していたことを確認しました。
有意な信号指示が認められた原因は、過去の調査結果等からSG製造時に高温側の管板部で伝熱管を拡管する際、伝熱管内面で局所的に引張り残留応力が発生し、これが運転時の内圧と相まって、伝熱管内面から応力腐食割れが発生・進展し、今回検出されたものと推定しました。
有意な信号指示が認められた伝熱管2本については、高温側および低温側管板部で閉止栓(機械式栓)を施工し、使用しないこととします。
以 上
情報提供:JPubb