本ページでは、プレスリリースポータルサイト「JPubb」が提供する情報を掲載しています。
―先進的施工技術で資本費・運営費の低減を目指す―
2017年7月27日
国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構
理事長 古川一夫
NEDOは、日本の洋上風力発電の導入拡大に向けて、洋上風力発電システムの低コスト施工技術に関する調査研究5テーマに着手します。
本事業では、日本の海底地形・地盤に適した基礎構造の施工技術や洋上での工期を短縮する施工技術、さらにこれら技術により波及する維持管理について、コスト低減効果を検討するとともに、水槽試験やシミュレーションにより技術的妥当性の評価を行います。
これにより低コスト化を実現する先進的施工技術を抽出し、発電コストを構成する資本費(CAPEX)、運営費(OPEX)の低減を目指します。
欧州では、過去10年間に、風力発電産業の成熟および発電コストの低減が一体となって洋上風力発電の導入が大幅に進みました(2016年末までに12.6GWが導入※1)。図1、2に示すように、今後も欧州においては発電コストの低減が進み、洋上風力発電の導入拡大が進むと予測されています。風車本体、設置、基礎構造等のコスト低減効果を積算すると、2011年ベースで2020年には全体で約40%のコスト低減が可能※2との試算も報告されています。
一方で、日本では、洋上風力発電の導入事例として、NEDOが銚子沖と北九州市沖に沖合の着床式洋上風力発電計2基を設置したところです。今後、国内で導入計画中のウィンドファームが10件以上存在しており、それらを全面的に商用化の軌道にのせるためには、導入障壁となる発電コストの低減に関する技術開発並びに市場の拡大を推進していくことが不可欠です。
今般NEDOは、日本の洋上風力発電の導入拡大に向けて、発電コストを構成する資本費(CAPEX)※3、運営費(OPEX)※4を対象とした洋上風力発電システムの低コスト化に資する施工技術の調査研究5テーマに着手します。具体的には、日本の海底地形・地盤に適した基礎構造、洋上での工期を短縮し得る洋上施工技術、これらの提案技術により波及する維持管理などのコスト低減効果について、風力発電事業者や建設請負事業者などと共同で、検討・評価を行います。評価にあたっては、水槽試験やシミュレーションなどにより技術的妥当性を評価する予定です。さらに既存の施工方法とのコスト比較を実施し、日本の洋上風力発電市場の低コスト化に資する先進的な技術を抽出する予定です。
委託予定先 | |
---|---|
株式会社吉田組 日本海洋掘削株式会社 ジャパン マリンユナイテッド株式会社 | |
日立造船株式会社 国立大学法人京都大学 東洋建設株式会社 | |
東京電力ホールディングス株式会社 株式会社大林組 東電設計株式会社 株式会社日立製作所 国立大学法人東京大学 | |
国立大学法人九州大学 前田建設工業株式会社 株式会社グローカル 寄神建設株式会社 | |
電源開発株式会社 国立研究開発法人海上・港湾・航空技術研究所 新日鉄住金エンジニアリング株式会社 五洋建設株式会社 ひびきウインドエナジー株式会社 |
NEDO 新エネルギー部 担当:迎、日置、梯、田窪 TEL:044-520-5273
NEDO 広報部 担当:髙津佐、坂本、藤本 TEL:044-520-5151 E-mail:nedo_press@ml.nedo.go.jp
情報提供:JPubb