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2016-10-13 00:00:00 更新

四日市足見川メガソーラー事業に係る環境影響評価方法書に対する知事意見を述べました

平成28年10月13日

四日市足見川メガソーラー事業に係る環境影響評価方法書に対する知事意見を述べました

四日市足見川メガソーラー合同会社(代表社員 株式会社ジーヴァエナジー 職務執行者 金田直己)から送付のあった環境影響評価方法書について、知事が環境保全の見地から意見を述べるにあたり三重県環境影響評価委員会へ諮問していました。同評価委員会では現地調査及び書類審議が行われ、平成28年10月11日に審議結果の答申がありましたので、平成28年10月12日付けで、下記のとおり環境影響評価方法書に対して知事意見を述べました。

(事業概要)
対象事業の名称:四日市足見川メガソーラー事業
事業者の名称:四日市足見川メガソーラー合同会社
(代表社員 株式会社ジーヴァエナジー 職務執行者 金田直己)
対象事業の種類:宅地その他の用地の造成事業(太陽光発電事業実施に伴う造成)
対象事業実施区域の位置:三重県四日市市山田町、波木町及び小林町地内
対象事業の規模:面積 94.67ha

以下、知事意見を掲載します。


(総括的事項)
1 事業を進めるにあたっては、計画段階から地域住民に情報を提供し、住環境、自然環境、景観等に配慮するとともに、地域住民等の理解が得られるよう、丁寧に対応していくこと。特に、住民や地元自治会等から事業実施に対する不安の声が数多く寄せられていることから、住民等とのコミュニケーションを充実すること等により、不安を払拭すること。

2 準備書の作成までに環境影響評価の項目及び手法の選定等に係る事項に新たな事情が生じた場合には、必要に応じて、項目及び手法を見直し、追加調査を実施すること。

3 予測、評価を行うにあたっては、既存の文献、類似事例等を参考にしたうえで、環境影響について可能な限り定量的な把握に努めるとともに、知見が不十分で予測、評価に不確実性を伴う場合には、事後調査を計画すること。

4 環境保全措置を計画する場合には、措置の内容を具体的に記載するとともに、その検討した経緯及び選択した環境保全措置の不確実性についても明らかにし、事後調査を計画すること。

(個別的事項)
1 騒音・振動・低周波音
(1)パワーコンディショナーの設置場所は、民家からの距離をできるだけ確保すること。
(2)伐採した樹木を現地で破砕する場合には、騒音及び振動に関する予測、評価を行うこと。

2 水質
(1)除草剤等の使用の有無を準備書に記載するとともに、使用する場合は水質に関する予測、評価を行うこと。
(2)ソーラーパネルは20年以上風雨に曝され続けたり、台風等により破損することも考えられるため、破損時における含有物質の溶出に関する情報を既存の文献等で確認し、その結果を準備書に記載すること。

3 水質・水生生物
事業実施による足見川への影響が把握できるようにするため、事業実施区域(W-1地点)の上流にも調査地点を追加すること。

4 地形・地質
(1)大規模出水時に耐えられるよう、また、土砂の流出も抑えきれるよう、調整池の規模を適切なものとすること。
(2)造成地は舗装されない計画であることから、大雨等による土砂の浸食対策に配慮すること。

5 陸生植物、陸生動物、水生生物、生態系
(1)大規模な森林伐採が行われ、生物多様性への影響が大きくなると考えられるため、その影響を可能な限り回避・低減することを検討したうえで、森林や草地のまま改変せずに残す場所が極力大きくなるようにすること。
(2)事業実施区域は広大で自然豊かな里山であり、多様な生物が相当存在し、これまでに当該地域で確認されていない生物が生息している可能性もあると考えられることから、多様な環境に応じた調査を綿密に行い、的確な予測及び評価を行うこと。

6 陸生動物
(1)現況の植生が植生図と異なることも考えられるため、現地調査等により現況の植生を的確に把握したうえで調査地点を設定すること。
(2)事業実施区域内及びその周辺において、シカ、イノシシ、サル等の行動パターンや生息状況を調査し、移動等の予測を行うこと。
(3)事業実施区域およびその周辺で、絶滅危惧種のサシバの営巣やオオタカの採餌に関する情報があることから、調査・保全の方法に関して地元研究者や学識経験者と十分な協議を行うこと。調査は「猛禽類保護の進め方」及び「サシバの保護の進め方」(環境省)に基づき2繁殖期以上行い 、サシバ等への影響を可能な限り回避・低減すること。

7 景観
(1)ソーラーパネルが周辺の自然環境と調和するよう、また、温度上昇や反射光によって住居や周辺環境等に影響を与えないよう、十分なシミュレーション等を行い、残置・造成森林の配置およびパネルの素材や配置等を十分検討すること。特に、事業実施区域全体が森林等で囲まれるよう、森林法の適用を受けない箇所も含め森林等の配置を検討すること。
(2)事業実施区域の眺望があると考えられる県道634号線及び県道140号線(ミルクロード)を、調査地点として追加すること。

8 その他(気象)
森林伐採に伴い気象条件が変化することが考えられるため、周辺環境への影響を可能な限り回避・低減すること。また、その影響把握に必要な工事着手前、施設供用後における、気温、風向、風速、湿度等の測定を行うこと。


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