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2015-06-12 00:00:00 更新

岐阜県中津川市に小水力発電所を建設開始

岐阜県中津川市に小水力発電所を建設開始(2015年6月12日)

岐阜県中津川市に小水力発電所を建設開始
-民間事業者として地域・自治体との密接なパートナーシップを構築し建設-

飛島建設株式会社(社長:伊藤寛治)と株式会社オリエンタルコンサルタンツ(社長:野崎秀則)は、共同発電事業者として、岐阜県中津川市内で小水力発電パイロット事業に取組みます。当事業では、両社がそれぞれの強みを活かし、計画段階から地域との相互協力と中津川市の支援をもとに進めており、企業連携・地域連携・官民連携の3つの連携を軸としています。本パイロット事業では、この3つの連携による取組みが再生可能エネルギー事業の新たな事例となることを目指しています。両社は今年12月の完成・運転開始を目指し発電所の建設を進めるとともに、エンジニアリング事業として事業性の実証を行っていきます。


事業概要

岐阜県は水力発電の潜在的な実現可能性が高く、なかでも中津川市付近は起伏の多い中山間地形を呈しているため、小水力発電に適した水量・未利用落差が多いといわれています。当事業では、中津川市内の落合平石地区で大正時代につくられた歴史のある農業用水路の未利用落差に着目し、水路の一部を発電用導水路として活用する計画としました。活用にあたっては、地域との協議をもとに経年劣化が進んだ水路や取水設備の改修・更新を行ない、農業用水路としての利便性の向上も図ります。

1. 発電所の位置
発電所予定地:岐阜県中津川市落合字平石
(水系:木曽川水系落合川本谷)

2. 事業主体
飛島建設・オリエンタルコンサルタンツ特定事業共同企業体

3. 事業期間
運転開始(2015年12月予定)から20年間
(固定買取価格期間と同じ)

4. 主要設備
設備名 仕様

水車

横軸クロスフロー1) 定格出力136kW(日本小水力発電(株))
有効落差 64m、最大使用水量 0.25m3/s

発電機

横軸三相誘導発電機 定格出力126kW

関連付属設備

入口弁、配電盤、屋外系統連系設備、無停電電源装置、水槽水位検出器、
簡易型遠方監視制御装置

土木建築設備

・開水路:既存の農業用水路(918m)改修整備
・ヘッドタンク:RC造 4.5m×2.1m×3.6m
・水圧管路:φ450、延長FRPM管埋設430m
・発電所建屋:54m2
・余水路:60m
・取付道路:2箇所


事業の枠組み

・ 建設・運転費用は飛島建設、オリエンタルコンサルタンツ2社が出資・負担(50:50)
・ 発電した電力は固定買取価格制度2)に基づき、全量を中部電力に供給、売電
・ 既存の農業用水路を小水力発電設備の導水路として共用することで建設コストを抑えるとともに
劣化した箇所の入れ替えや補修により将来の農業用水路の維持管理費用を軽減
・ 運転費用のうち、清掃や点検など維持管理の一部は地区に委託
・ 小水力発電を通じた環境配慮の取組み地域貢献に対し、関係者との調整や許認可で地元自治体の中津川市の支援



工事概要

・ 開水路
既存の農業用水路(918m)と付帯設備を改修整備。昨年11月に工事を開始し水路の一部の入れ替えを完了。

・ ヘッドタンク、水圧管路、発電所建屋、余水路等は今年6月に着工。今年11月に水車・発電機を搬入、据付。


両社の再生可能エネルギー事業への取り組み

1. 再生可能エネルギー、水力発電における事業者の関わり
・ 南アルプス太陽光発電3)、愛川メガソーラーの建設工事4)などを実施。

・ 飛島建設は大正時代に当発電所付近で落合発電所、読書(よみかき)発電所を建設。



小水力発電のしくみ

・ 小河川を利用した小水力発電所では、一般に渓流に堰を設けて取水し、沈砂池・導水路・水槽・水圧管路により発電所まで
導水し、発電後に再び河川に放流します。
・ 図1の例は、導水路(開水路)を山腹沿いに設置し、下流端に設置した水槽から発電所までの落差(水位の標高差)を利用
して発電するものです。図2のように、川沿いに水圧管路を敷設する方法もあります。
・ 本事業は左下図の事例に近く、農業用水路である既存の導水路を活用するものです。


参考資料

1) クロスフロー型水車:
・ ガイドベーンを通って流入した水がランナ(水車の羽根)に当り、内部を通って外に抜ける。
・ 流入水がランナに当り、また内部を通り抜ける際にランナに回転力を与える。
・ 構造が簡単で据付・運転・保守が容易。
・ 流量変化に対して比較的フラットな効率特性を持つ。

2)固定買取価格制度:再生可能エネルギーで発電した電気を、電力会社が一定買取価格で買い取ることを国が約束する制度。
太陽光(10kW以上):27円または29円、水力(200kW未満):34円 など。
新規導入容量1,493万kWのうち小水力3万kW、太陽光(非住宅)1,176万kW。
(平成26年11月末時点、資源エネルギー庁まとめ)

3) 南アルプス市太陽光発電事業
南アルプス市の「地域エネルギー活用プロジェクト」の1つとして、オリエンタルコンサルタンツと飛島建設などが事業主体となり官民連携による太陽光発電事業を行っています。通常は発電した電力を売電し、災害時は防災拠点への独立電源として非常時に使用可能な発電システムです。

事業概要
設置場所 :防災拠点となる市内2箇所の公共施設
事 業 者 :南アルプス市
設 置 者 :オリエンタルコンサルタンツ・飛島建設・アンフィニ・ジャパンソーラー企業体
(設備を設置後、負担付寄付の形で市に譲渡。JVの売電収入が一定額に達した後返還)
最大出力 :40kW+20 kW、2箇所。災害時の自立運転は6kW使用可能
運転開始 :平成24年11月

4) 愛川メガソーラー事業
神奈川県の「かながわスマートエネルギー構想」の一環として県有地に計画された「愛川メガソーラー事業」について、当社を含むJVは設計・施工に携わりました。

施工場所
:神奈川県愛甲郡愛川町半原2891他(総合グラウンド半原荘跡地)
施工企業体 :飛島・合同・ケンモチ特定建設工事共同企業体
(飛島建設株式会社、合同電気工事株式会社、株式会社ケンモチ電機)
最大出力 :1,891kW
発電電力量 :年間約188万kWh(初年度)
付帯設備 :防災機能付発電設備(発電出力約5kW)
説明表示パネル4枚(発電量表示機能あり)
工期 :平成24年6月26日~平成25年4月30日

ニュースリリースに関するお問い合わせ

飛島建設株式会社 経営企画室 広報室 松尾 和昌 TEL: 044-829-6751
株式会社オリエンタルコンサルタンツ 本社・統括本部 三百田 敏夫 TEL: 03-6311-7551

技術・資料に関するお問合せ先

飛島建設株式会社 土木事業本部 エンジニアリング部 松原 利之、田村 琢之 TEL:044-829-6717
株式会社オリエンタルコンサルタンツ
関東支店 都市地域創生事業部門 プロジェクト開発部 工藤 誠、山岡 聡 TEL:03-6311-7856

情報提供:JPubb

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